初心者の壁 Part 7


喫煙室 Part2


 

アンプの話をもう少し書いてもいいかな?(笑)

 

前に私のアンプの項でも書いてるんだけど、このアンプの表示「60W」とか「100W」っていうのは、あくまで「電力消費量」の表示であって、「音の大きさ」じゃないからね。

ただ音の大きさを表す「フォン」も「デシベル」も、単純に書いてしまうと「誤解を招く」おそれがあるんで、便宜上「W」で統一してるだけ。

だから現実には、「40W」のアンプのほうが「60W」のアンプより「音がデカイ」ということが、あり得ます。また同じ大きさの音でも「耳をつんざくような高音」と「地を揺るがすような低音」では、聴感上のレベルが全然違います。「高音がキツイ」のと「音圧がある」のも、ぜんぜん別モノ。またそこに「人間が感じる感覚」がプラスされるんで、もっとも差し障りのない「W」に落ち着いています。

予算が許されるなら、買ってしまいたい「Mesa/Boogie」のRectifierシリーズ(笑)。

ブギーは生まれた瞬間からのお付き合い(爆)。当時のMKシリーズでも十分、いい音はします。「メーカー名」が、これほど信用できるアンプも珍しい。一度は触っておくべきアンプ。

 

 

とは言っても「指標」にはなってます。

「60Wのアンプ」「100Wのアンプ」っていって売ってる。そしてそれはだいたい「音の大きさ」を表しています。なんの「基準」もないのも困るからね。

でもね、同じ「100Wのアンプ」でも「マーシャル」と「フェンダー」では、マーシャルのほうが音が大きいです。「箱」−「キャビネット」が大きく、しかも「クローズド・キャビネット」でスピーカーが4発。かたやフェンダーは「キャビネット」が小さく「オープン・バック」でスピーカーは2発。圧倒的に「効率」のいいマーシャルのほうが、「音が大きい」です。

だったら音が大きいマーシャルのほうが、お買い得?(笑)

 

このよく比較される「マーシャル」と「フェンダー」。「音の性格」がまったく違います。

「マーシャルとフェンダーのどっちがいい?」なんて質問がバカに聞えるぐらい「別モノ」です。

っていうぐらい、アンプは「メーカー」・「機種」によって、それぞれがぜんぜん違うものです。構造上、あるいは設計は「アンプ」というくくりでほぼ同じなんですが、どれがよくてどれがダメなんていうのは、ないんです。

「アンプを選ぶ基準」は・・・

 

あなたが思ってる音を出しやすく、

実際出てくる音があなたにとって「いい音」と思えるもの。

 

これが「あなたが選ぶべきアンプ」なんです。そしてそのあなたの出してる音を、他の人が「いい音」と評価してくれれば、それがほんとの「いい音」なんです。

 

「音楽」って、自分ひとりじゃ成り立たないでしょ?

確かに「自分ひとりで楽しむ」こともできないではないですが。通常は「演奏者」がいて「聴衆」がいて、お互いが「いい音楽」「いい音」を共有できるから、成り立つものですよね。あなたがいくらギターがうまくても、100人中100人が「イヤな音」と認識すれば、それは限りなく「雑音」に近くなります。

逆にあなたが作った「音」を、1億人の人が「いい音」と判断すれば、あなたは「スーパー・ギタリスト」なわけです(笑)。

レコーディングで使用して、死ぬほど感動したアンプ、フェンダーのBassMan。

「オールド」と呼ばれるものの威力を、思い知らされました。

このアンプの「フル・アップ」は、「魔力」を秘めています。なるほど、このアンプに入れ込む人の気持ちは、よくわかります。買えないけれど、「欲しい1台」ではあります。

 

 

だから「いいギター」と「いいアンプ」、又は「いい音」っていっても、かなり範囲は広いし、人それぞれに思ってるものが違ったりするんだよね。たしかに「これ!」っていう音もあるけど。

たとえば「これぞ、テレキャスター!」っていう音とか、「これぞ、ストラトキャスター!」とかっていう、「典型的なその機種の音」。これはある程度共通するっていうか「万人が認める音」っていうのがあるのはたしか。そりゃそうだよね。じやなければ、いろんな機種がある意味がないじゃん。

ただし、それも年代を重ねるにつれて、モデル・チェンジなんかしていけば、また「別のいい音」が出てくることもあるの。

たとえばストラトならば、スモール・ヘッドの時と、ラージ・ヘッドの時じゃ「基準」が違うし、好みもそれぞれ。単純に3つのピック・アップがそれぞれに「いい音」のこともあるし、「ハーフ・トーン」が「いい音」の時もある。

そう考えれば、「いい音」って・・・なんて言えばいいかなあ〜・・・時代や人、ジャンルや環境によって、「変わっていくもの」ってことかな。もちろん「普遍的」に「いい音」もあるんだけどね。

 

それを「道具」を基準にする人もいれば、俺みたいに「時代」や「ジャンル」を基準にする人もいるってこと。かえって難しくしちゃってるみたいだけど、単純いえば「いい音」の基準は、みんな「人それぞれの中」にあるんだね。それは、「上級者」の中だけにあって、「初心者」の中にはないなんて、理不尽なものじゃない。初心者であっても、いやたとえギターが弾けなくても、あなたが「このギター、カッコいいなあ!」「ギターがいい音だなあ〜!」と思えば、それはもう「いい音」なんだね。

 

当然「上級者」の人が「この人はギターがうまい!いい音してる!」っていう人と、初心者やギターが弾けない人が「この人はギターがうまい!いい音してる!」って思う人は確かに違うかも知れない。いや、たぶん違ってるハズ(笑)。でも、関係ないじゃん!。そこにある「音楽」は、そこにある「ギター」は、「すべての人に平等」にあるんだから。上級者のゴキゲンをとる必要はないよね。「俺はコレが好き!」「私はコレが好き!」。それでいいじゃん。それが「すべて」じゃない?

 

すべてにおいて「先人」の言うことに耳を傾けることはいいこと。

ただし、私も含めて「ネットで書いてる人」が達人とは限らないからね。「正しいこと」を書いてるとは限らないからね。「参考」にするのはいいけど・・・

 

くれぐれも、振り回されないようにしてね。

 

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