Columu 71

復活!!(^O^)/


こんにちは!!パイナップルです!!(読みにくっ!)

思いっきりサボってしまいましたね。みなさん、いかがお過ごしですか?
もう暑くて暑くて、なにもする気がおきません。
私の部屋は「暖房完備」なので・・・(笑)

 

今日はねえ〜、長くなりますので、ゆっくり読んで下さいね。読んでというより、一緒に考えて見てください。考え付いたばかりなので、私も書きながら考えを整理しているところです。

 

この前の練習に、新しい(?)フェルナンデスのギターを持っていきました。やっぱり、想像通りの音でした。部屋でエフェクターで音を作って行ったんですが、微調整の必要もないほどドンズバの音でした。
このフェルナンデスのギターは、ネックもボディもぼんやりした印象の音です。それをフロイド・ローズが完璧に補って音が出てきます。それでバランスが取れているんですね。まるっきり想像した通りでした。このFRシリーズをキライだという人は、これが嫌いなんでしょう。はっきり言えば、特徴のない何の変哲もない音なんです。しいて言えば、メタル系ですかね。「そちら系」の音です。ただそれを踏まえてエフェクターで音を作れば、それなりに色々な音が出ます。っていうより、初心者にはとても扱い易い音だと思います。次のライブは5曲なので10個の音を作っていったんですが、ZOOMの「歪み」を替えると、面白いようにキャラクターが変わります。しいて言えばガツンと出る低音がないってことぐらいでしょうか。このネックとボディに対しフロイド・ローズが適度な倍音構成で、そこそこちゃんとした音になります。

 

でですね・・・思ったんですけど・・・「エレキギターの音」って、「ネック」がかなりな部分を占めていると思います。いろいろなところでギターの音色に関して、ボディの材質がどうの、ピックアップがどうのって言ってますが、特にフェンダー系は私が最近得た感触からすると・・・

ネック5割+その他5割

ぐらいじゃないでしょうか。このFRのネック、メイプル+ローズにしては、音に対する反応が重鈍です。多分私の他のギターのメイプルとは、材質が異なります。さらにボディの音がもっと反応が鈍いです。バスウッドあたりなんでしょうか。どちらも音を「ドンッ!」と前には押し出してくれません。それはこのネックやボディが「悪い」ってことじゃなくて、「フロイド・ローズとの釣り合い」を考えて、このセットになっているんだと思います。同じような構成のギター、たとえばアイバニーズやジャクソンなどの同系統のギターを弾くと、一層「この組み合わせの意味」が判ります。不必要に立ち上がりの早い音を抑えて中音域を密集させ、扱いにくくなりそうな低音を消しています。上級者にとってはとても面白くないギターだとは思いますが、初中級者にはとても扱いやすく感じると思います。

 

そして「ネック」です。ボディの材質や、色々なピックアップに関する記述はどこでも見ますが、ネックの良し悪しに関して触れている人は、とても少ないです。みんな「メイプルネック」「ローズネック」「マホガニーネック」で片付けてしまいます。
前にフォトジェニックのところで、「ネックを交換したら音が変わった」って書きました。今はちょっと考え方が変わってきています。「あのネックにフォトジェニックのボディを付けたら、あの音になった」って言えばわかりやすいですかね。つまりまず「ネックありき」です。「ネックに張られた弦の音」を、ボディやピックアップが受け取ってはじめて音が出来上がる、って言えばいいかな。
ギター全体の総出力音色は、「そのネック」に対して、同一の材質のボディ、同一の重量のボディ、同一のピックアップ、同一のゲージの弦、そして同一の人が弾くと、初めて同じ音になるんだと思います。そしてその割合の比重が「ネック5割+その他5割」。

 

ネックに関しては当然「材質」ということがありますが、その「重量」も大きな音の要因になると思います。つまり同じ材質で作ったネックであれば、太いネックと細いネックで音が変わるということです。フォトラトの時も疑問を上げていましたよね?なんでネックが太くなったのかと。あの頃はまだ「反り」に対するする処置だと思ってました(笑)。今は違います(爆)。つまり、あのネックは何らかの音の目標があって、太くなったということです。ではなぜ、音に対する目標が変わったんでしょう?そう、一番大きな要因が「ボディが変わった」「ピックアップが変わった」ことにあるんだと思います。フォトジェニックが考えたあのST350の音を作るためには、ああするしかなかったんだと思います。つまり従来から言われていた「フォトラトの細いネック」では、フォトジェニックが考えているST350の音にならなかったということです。

 

新しいSTG−200のシリーズにはまた「アルダー」が使用されています。私が見てきた200は私のフォトラトよりネックが細くなっているようでした。どこが違うの?そう、フォトジェニックが考えているストラトの音は、「ネックの重量」によりコントロールされているのではないでしょうか?多分、私の「太いネック+ソリッドウッド」と「細いネック+アルダー」は、きっと同じような音になっていると思われます。そうすると今まで意味なくネックの太さが変わっていることに対し、なんとなく答えが見えてくるような気がします。

私のギター達を見てあげて下さい。圧倒的に「ローズネック」が多いです。モチロン、BBなどはもともと大好きな「メイプルネックのテレキャスター」です。何本かメイプルはありますが、私は「フェンダー系のローズネックの音」が好きなんですね。あなたのギターを考えて見て下さい。今まで使ってきたものも含めてです。どんなネックを選んでますか?どちらかに偏ってませんか?モチロン、相対的に「音」そのもので選んでる、ってこともあると思いますが。私もどちらかといえばそのタイプですから。まずは「最初に弾いた時の音ありき」です。でも、不思議と同じようなタイプを選んでませんか?

そうなんです。「同じタイプのネック」からは、「同じような音」が出るんですね。それだって実際にはメーカーによって異なります。でも私が最もメインとして使ってきた「ビルローレンス」と「トーカイ」のテリー。多分、「ネックが奏でている音」が根本的に一緒なんだと思います。どちらも「フェンダーより細め・軽めのメイプル+ローズ」のネック。この2本のネックには、同じクルーソン・タイプのペグも付いています。きっと私の中ではこれが基準になっているんでしょうね。

 

昔、若かった頃(笑)、テレキャスターを買いに行きました。75年頃です。渋谷の某イシバシ楽器(笑)です。何本かのテレキャスを出して貰い試奏しました。そして最後に残った2本。1本はメイプルネックに超軽量ボディ。もう1本はローズネックに超重量級ボディ。そうなんです。ちょうどテレキャスターの作りが大きく変わった境目の時なんですね。もう分かると思いますが、軽い方がいわゆるテレキャスターらしいテレキャスター。メイプルネックとあいまって、パコンパコンの音が出ます。そして重い方が、今風の音。ちょうどニューヨーク系のスタジオ・ミュージシャン達がこぞってコンポーネントのテレキャスを使っていた頃の音なんですね。シャキッとした音で、なんともいえずキレイなカッティングの音が出ました。迷いに迷って(笑)、ローズネックを買ったんですね。多分軽い方は60年代最後の売れ残りで、店でも人気がなく、しきりに私に勧めていました。逆に重い方は誰が聴いてもいい音。それがテレキャスターじゃないとしても、いい音でした。今思えば軽いほうなら「オールド」の仲間入りができたんですね。重い方を選んだおかげで「中古」です(爆)。今は友達が持ってますが、とてもいい音がします。

これ、ローズだから、メイプルだから、だけじゃないですね。その両極端な「ネックの音」に対し、フェンダーが「時代を加味して」組みあがってきたのがあの2本。両極端なテレキャスターだったんです。そしてラッキーなことにウチの江口君、そしてコレクターの友達が揃って同年代のテレキャスターを持っていたんです。しかも「仕様違い」。江口君は同じタイプで「メイプルネック」でした。だから見掛けはほぼ同じなのに、まったく異なる音。2人揃って使っていたこともあるんですが、まったく違う音なんです。他の部分が同じでも、「ネックが奏でる音」がぜんぜん違うんですね。

そして友達のコレクターのものは、私のと外観がまったく一緒。なのに弾くと「???」(笑)。ボディが私のものより軽く、テレキャスらしい音でもなければ、普通にもいい音じゃありません。ネックに対するボディの質量が足りないため、どっちつかずの音になってしまっているんです。彼は72年製と言ってましたが、彼のだけ、塗装にクラックが入りました。多分、60年代製から70年代製に移る時の「過渡期」のものだったんでしょうね。「正解が出ないまま作ってしまったギター」、そんな感じでした。残念なことに、今は3人とも「メイン」からはずれてしまいました。今使っている52年モデルのBBも、アメリカンロックやカントリーをやろうと思ってる時以外は、EMGをマウントしたテレキャスターのほうが、仕様頻度は高いです。なんていったて「ローズネック」の音ですから。

通常は、

ネック5割+ボディ2割+ピックアップ2割+他1割

で、ギターの音ができているような気がします。ボディやピックアップを論じてみても、「ネックの音」−ローズネックの音がメイプルネックの音になることはありません。またここにフロイドローズが付くと、

ネック5割+フロイドローズ2割+ボディ1割+ピックアップ1割+他1割

さらにそれにEMGを乗せると

ネック4割+フロイドローズ2割+EMGピックアップ2割+ボディ1割+他1割

なんとなく、つじつまがあってるような気がしません?(笑)
あくまでも「フェンダー系」での話ですけど。

 

これはあくまでも私の「自論」ですからね。最近はそう考えている、っていうだけです。ただ・・・

 
アイバニーズやジャクソン、クレーマーあたりを使ってる人なら、同調してくれるんじゃないかな。「あの頃」のディンキー・タイプのギターの音は「ネックの音」。あの「とんがりヘッド」や「バナナヘッド」の薄型ネックが作り出している音。多分それに一番最初に気が付いたのが、エディ・ヴァンヘイレン。ネック+フロイドローズの作る音にジャストフィットするボディとピックアップを捜す。エディはやってたよね?メイプル・ネックの立ち上がりのいい音を、さらにフロイドローズで際立たせ、その複雑な倍音を耳障りにならないように整理してくれるボディとピックアップで消音する。パキーンと出てくる金属音を緩和するんだね。
それとスティーブ・ヴァイ。ヴァイがどれだけアイバニーズにギターを作らせたのか知ってる?あのモンキーグリップのギターを「仕様違い」で何十本と作らせたんだよね。たぶんヴァイも「あの」イバニーズのネックの作り出す音に気が付いていたはず。だからジャストフィットするボディや質量を試したんだと思うの。結果どうなったかっていうと、「イバニーズの音」が、「イバニーズのギター」が、「完成」することになったんだね。バスウッドっていう「最高のマッチング」も見つけられたし。あの薄っぺらいネック+フロイトローズ+ハイパワー・ピックアップには、そのキャラクターを邪魔しないバスウッドや、柔らかい種類のマホガニーが合うんだね。

 

これね「謎のレスポール」を見てて、考え込んでしまったのが始まり。メイプル・トップ+マホガニー・バック(サペリとは見分けがつきません)のボディの作りは同じなのに、なぜネックがマホガニーじゃなく、5ピースなのかと。値段が高くなるから?この程度の大きさじゃあ、そうそう高くなるなる訳ないよね。手間?5ピース材をきちんとネックに削りだすのって、めんどくさくない?接着してからの切り出しだし、センターがずれちゃだめだし。なにが、どこが違うの?ありえるのは、

メイプル・トップ+マホガニー・バックのボディに「つりあうネック」が見つけられなかった

ってこと。メイプル・トップ+マホガニー・バックのボディはギブソンと同じだよね。そこに日本人の手に併せた「細めのマホガニーのネック」をつけてみました。

「?」

どうにも、レスポールらしい音じゃありません。なぜでしょう?。そう「ネックの質量」を替えてしまったら、それにみあうボディを作らなければ「レスポールらしい音」にはならないはず。ネックをマホガニーで作って太くすればレスポールらしい音にはなる。でも、それは「日本人向け」ではない。とすれば・・・

「別な音のするネックを作る」

っていうのがてっとり早いよね。「ボディの材質を替える」って手もあるけど、少なくともボディはメイプルトップにしないと、「模様」(笑)が無くなります。バックを他の材にしてみました。余計、レスポールからはかけ離れていきます。でもボディバックを他の木にするのは「あり」なような気がします。「日本のレスポール」には、サペリが多く使われているし。かなり安くなるはずですから。ひとくちに「メイプル」って言っても、いろんな種類があるけど、きっと「仕入れた材」は、1種類だけ。

で、出た結論が「張り合わせネック」。細身にして質量が無くなったネックで、かろうじてレスポールの音を保持できるネック。それをみれば当然、他のメーカーも真似るはず、だよね。これは・・・まったく「間違った方向」ではありますが、「日本式レスポール」が出来上がってくることになります。まあ、本家とはどんどん遠くなっていきますが(笑)。

 

これの「張り合わせボディ+細ネックの可能性」に気が付いたのが「トーカイ」。しきりに「張り合わせボディ」に執着します。「間違ったネック」があったとしても、それを吸収できるボディ構造に取り組みます。まあ原因はそれだけではないですが、日本に「ボディ材質信仰」が定着してくるんですね。ネックを無視して、ボディの材質にだけこだわる人(爆)。ただトーカイの執念で(笑)、組み合わせの妙が、功を奏する時がきます。そう、「Love Rock」シリーズですね。順列組み合わせが、「ハマってしまった」んですね。本家とはちがう「完成度」をみせます。わたしのテレキャスターもそうですね。あれ、今出したら売れると思います(笑)。まあ、のちのちボディの材質に固執しすぎて、失敗するんですけど(爆)。GRECOで成毛さんが作った時もそうでしょ?ネックを細くするかわりに、ボディを小さくしたり、軽くしたり、スケールを変えたり、コンター付けたり。成毛さんは、そのバランスによる変化を、なんとなくわかっていたんでしょうね。


オールローズのテレキャスターやストラトキャスター、知ってます?最高の材質なハズ、ですよね。でも実際には「歴史的価値」しかありません。オールローズのネックを生かすなら、それにみあったボディやパーツが必要になります。メイプルやマホガニーのように、ネックとボディのバランスを考えなくてはダメなんですね。

オール・マホガニーのレスポールってありますよね?最初は、レスポール・カスタムでしょうか。あれも同じですよね。足りないというかスタンダードとの違いは、メイプルトップだけ。でもあの板1枚がないだけで、「レスポールの音」にはならないんですね。太いけど、アタックに魅力がない音。いや、実際に「いい音」は出せるんですが、「今みんなが求めてる音」とは異なるんです。カスタムはカスタムで、いい音は出ます。でも「時代の音」ではありません。他のギブソンのオール・マホのギターを弾いたことのある人ならわかるハズ。なんかぼやけていて、ひとつ足りないカンジ。実際にはネックのせいでもボディのせいでもないんですが、使い方がわかる人じゃないと、いい音は出せません。したがって、人気はないでしょ?。では、なんでそんなギターを作ったんでしょう?スタンダードでわかっていたはずなのに。

答えは簡単。

 

「スタンダードが売れなかったから」

 

これしかないよね。もしスタンダードが作った当初からバカ売れしてたら、カスタムなんか作らなかったハズ。売れなかったから、別の仕様を考えたわけだ。まして工場に「ありあまってる木」だからね。ネックに使うマホガニーはある程度以上の剛性・強度が必要だけど、ボディならそんなに細かく考えなくていいわけだ。ただギブソンはそこの「まずさ」にも気がついていたはず。だってSGを始めとする薄型・軽量のギターのほうがいいんじゃないか?って気がついていたはずだから。この時にはもう、材質と重量の関係がはっきりわかってたはずなんだよね。

 

木の材質はいっぱいあります。いままでにずいぶん使われてきました。
で、なにが変わったの?
そう「ネック」が変わったんだね。

どこがって?(笑)

なんでフェンダーのネックは、スモール・ヘッドからラージ・ヘッドに変わったのかな?スモールとラージの違うところ。そう、質量だよね。「材質の異なるボディ」を使おうとしたら、「ネックの音」が釣り合わなくなっちゃったんだね。これ以上、ネックを太くするのは物理的に不可能。材質もメイプルからは変えられない。とすると質量が増やせるのは・・・ヘッドだったんだね。
でもギブソンのネックは変わってない?(笑)。そんなことはないんだ。江口君の使ってる80はそう重くないの。でも、リイッシュやヒストリーにはすごい重いのがあるよね。カットが使ってたタケシ君のゴールド・トップ、泉ちゃんのゴールド・トップ。どちらもホンモノのオールドで、リイッシュやヒストリーみたいに重いわけじゃない。どっちかっていえば、カットがもともと使ってた70年代のカスタムの方が重いくらい。じゃあなんで重く作る必要があるの?ネックが変わってないのに。

いや、実は変わってるんだね。そう、みんなの大好きな「ディープ・ジョイント」。ネックをピックアップの下まで伸ばして、ボディとジョイント。これって・・・なんか理にかなっていそうなんだけど、結果的にネックの質量が増えたんだ。より深く差し込んできっちりジョイントすると、サスティーンが伸びそう・・・な気はするけど、あんまり変わらないよね。でも「みんなが欲しがる」のは、ディープ・ジョイントのレスポール。結果、どうなったかな?(笑)。そう、ボディを重くしないと釣り合いが取れなくなったんだね。日本人が重いと感じれば、アメリカ人もイギリス人も重いと感じるハズ。でも重いレスポールをリリースせざるえなかった。レスポールの音にするには、必要不可欠なものになっちゃったんだね。ディープ・ジョイントのマホガニーネックをみんなが求めるレスポールの音にするには、重いボディが必要、ってこと。でも・・・、みんなは・・・ディープ・ジョイントのほうがありがたいんでしょ?デチャッタブル・ネックでは、レスポールの音にならないって信じこんでいるから(笑)。

 

ネックとボディの接合力が強いのはどっち?


って考えたら、デチャッタブルのほうが遥かに強い。だっていくらでも締め付けられるから。


作るのにどっちが簡単?


これは一概には言えない。だってギブソンにとっては、セット・ネックはごくごく普通の技術なんだもん。デチャッタブル・ネックを研究するぐらいなら、セット・ネックのほうがギブソンにとってはらくちんなんだね。でも、普通に考えたら、デチャッタブル・ネックのほうが大量生産にはあってるハズ。
じゃあなぜギブソンはデチャッタブル・ネックにしないの?
レスポールの音にならないから?

そうじゃなでしょ。答えは簡単。

「セット・ネックのレスポールじゃなきゃ、みんなが買ってくれないから。」

「セット・ネック以外、レスポールって認めてくれないから。」

これしかないよね。私を除いてだけど(爆)。


ギターの事を一生懸命書いてる人って、こういう結論を嫌うでしょ?「みんなが買ってくれないから。」「売れないから。」。でも、ギブソンもフェンダーも商売だよ。そして作る人−技術者の人達は「進歩」してるの。昔の製品が売れたからって、そこに戻るのは「商売」ではありえないんだね。

 

例えば・・・トヨタで「伝説の車」って、何?。そう、「TOYOTA 2000GT」だよね。今見てもカッコイイし、人気がある。中古でも新車以上の値段だったりする。でも、トヨタがもう一度作ることは、ありえないんだよね。だって2000GTが町中に溢れたら、威厳もなにもなくなるし、伝説も消えるよね。そしていつかはまた売れなくなって、そうしたら忘れ去られてしまうわけだ。とすれば「商売という観点」からは、絶対に作らないよね。
もう1つ、トヨタ最高の名車って、何?そう、「カローラ」だよね。世界最高の台数があるんだ。多少名前が変わっても、走ってない国はないでしょう。でも、カローラを「名車」って表現してくれるのは、その道の詳しい人だけ。普通の一般人にとっては、ただのありふれた車。でも1つのものが、世界の人々にとって「ありふれた存在」って、すごくない?

この例えの前者が「オールド」だっていうのはわかるよね。「作れるケド作らない」−それだけのことだと思うの。いや、この言い方も違うかな。「作るつもりはない」のほうが近いかな。いや「作ったって売れない」「作っても、使える人がいない」・・・かな?(笑)
後者は、グレコだったり、フェルナンデスだったり、アリアだったり、ヤマハだったり、フォトジェニックだったり(笑)。日本人って、ありふれたものに価値をみいだす人種じゃないよね。権威に弱いから(笑)。ブランド名?(爆)。国産のギターにギブソンやフェンダーのブランド名を付けると評価の対象になるけど、オリジナル・ブランドじゃダメなわけだ。

 

 

別な話になるけど「材」。ギターは木材。「木がなくなってる」って言われてるけど・・・ホント?(笑)。まあ、ある意味ホントだし、ある意味ウソなんだけど。木がなくなってるっていうわりには、建築のほうではそんなに騒いでないし。まあ、話はそっちじゃなくて。

 
材木屋さんや、木工所で売ってる「ギターの材」って、いくらぐらいか知ってる?ネットでググれば出てくるから、調べればすぐ分かるんだけど。もちろん材の種類によっても差はあるんだけど、ボディは板のまま、ネックは四角く切って5千円〜2万円ぐらい。それがネックはネックとして成形、ボディも成形されると、3万円ぐらい。そこにネックならフレット打ち、ナット取付け、及び塗装をすると5〜6万円。ボディなら全塗装ででそれくらい。これって・・・ハンドメイド工房の値段だよね。

ネック6万円+ボディ6万円+ピックアップ3万円+ブリッジ1万円+ペグ1万円+組み込み料1万円(笑)

前にコンバットが言ってた「18万円」になっちゃうんだよね。30万円のギターだったら、この倍?。さて、「ネックの材料の木材」で、1本の値段が10万円になる木材って・・・なに?(笑)。もちろんネックを手で削りだして、トラストロッドの加工して、フレット打って塗装して。これが完全ハンドメイドの工房で、1人のルシアーさんが作ってるギターなら、それは納得できます。1ヶ月に1本作ってそれが30万円なら、それがルシアーさんの「給料」だから。しかも原材料込み(笑)。でも・・・名の通った大きいメーカー(どことは言わないけど(笑)で、30万円〜80万円のギターって、どうやったら、その値段がでるんだろ?1枚20万円の木材?どこで売ってるの、そんなモン。開発費込み?なのかな?。20万円のネックに20万円のボディ。

ネック20万円+ボディ20万円+ピックアップ5万円+ブリッジ2万円+ペグ2万円+組み込み料1万円(笑)

これでも50万円。さて、これの何をどうすると、常時80万円のギターが出来上がってくるんでしょう?。この値段に文句がない人が買うんだろうね。私は・・・ぜったい買わないし(爆)。

 
私のフェンダー・ジャパンのBBは20万円。あれはかなりの部分がハンドメイド。もちろんBベンダーのザグリに「型」があるわけじゃないし、Bベンダー自体の金額もある。材も目黒君が褒めてくれる(笑)ぐらい、きちんとしてる。どこを見てもリミテッド・エディションの名に恥じない作り。わたしはあれには20万円払います。そこに「値段なりの価値」があると思うから。じゃあ赤いテレキャスには「その価値」はないのか・・・っていうと、あの改造、見てくれます?(笑)。

ギター6万円+EMG3万円+ペグとブリッジ2万円+ヒップショット2万円+改造費2万円

いつのまにか15万円のギター(笑)。USAが買えちゃうよね。正規にメーカーが作ったらDr.Kモデルと多分同じ値段になる。この2つの大きな違いは、私の赤は最初からネックとボディの音がわかっていて施した改造。私が自分の思う理想に向かっていったら、こんな仕様になった、っていうこと。それに対してDr.Kモデルは徳武さんとメーカーが考えた音。その違いがあっても、まったく同じ方向に向かっていったんだね。

 

前にも書いたと思うんだけど、うちのリペアーマン、目黒君は、

「改造して遊ぶなら、フォトジェニック。きちんと組み上げたいなら、フェンダー・ジャパンのネックとボディがあれば、どんなギターでも組み上げられます。」

・・・(笑)

くしくも私は、これを地でいってるワケだ(爆)。いろんなところで「同意見」だから、頼りにしてるんだけどね。

 

だから・・・こうしてみると・・・
あるちゃんとしたネックがあって、それに対してジャストなパーツ、セッティングができれば、そんなに多くのお金を払わなくてもいいんじゃないのかな?って思ってるんです。他の人のHPにも書いてあったんだけど、「いいネックは、パッと握った瞬間にわかる」。これは私も同意見です。最低限ネックとしてキチンとできてれば、「カチッ!」とした感触があります。それでいて弾いたカンジ、聴こえる音がOKなら、そのギターは私にとって「良いギター」なんですね。
「メイプルネック・オーバル・ローズ」。多分私が「良い音」と感じる条件なんだと思います。ビルローレンス・トーカイ・フェンダーJ・スクワイヤー。私がメインに選んでるギターは、同一条件のネックです。そしてそこにたまたま、フォトジェニックが食い込んできたんですね。私の「太いネックのフォトジェニック」は、きっとネックが奏でる音が同じ音なんだと思います。

今ウチにはネックが4本、ボディが4枚転がっています(笑)。とっても「幸せな光景」です(爆)。そのなかに「無塗装」で、フレットの溝彫りまで成形されたネックがあるんです。いわゆる「スカーフ・ジョイント」で、ジャクソンなどと同じ作り。指板がよくわからないんだけど、ハカランダっぽ色。塗装もされてないのに、「良く出来ている」のがわかります。素のままの状態なんですが、キチンとした感触があります。これ・・・3万円なんだって。これにフレットを打って、ナットを付けて、塗装・研磨したら、やっぱり6万円かな。そんな感じのヤツです。

この「ネックの音」に「何を足す」っていう原理がわかったら、急にギターを作りたくなりました(笑)。なんとなくですが、「ギターの原理」がわかったような気がします。「そのネックに、何を組み合わせると、好みの音がでるようになるのか!」が。そうしたら「音が気に入らないギターのどこに手を入れるべきか?」っていうのも、なんとなく見えてきました。そしてそれを考えてたら・・・

ほとんどフェンダーの「オールドの組み合わせ」と同じでした(笑)

 

「ウチにあるネックに合わせるには、このボディかなあ?」なんて考えてたら、もうフェンダーがやってました。そう考えると、やっぱりフェンダーやギブソンは、伊達や推挙でギターを作ってるわけではありませんね。「ある方法論」がきちんとあるんですね。私が50数年考えてきた結論は、フェンダーではとっくの昔、60年前に答えをだしているんですね。「レオ・フェンダー、恐るべし!」です(笑)。

私がなぜこんなに時間が掛かったというと、それはやはり「情報が多すぎた」んですね。子供の頃は、情報が少なすぎて、今は多過ぎ。余計なところにばっかり、目が行くんです。ボディの材質は何じゃなきゃダメだとか、ピックアップは何がいいとか。そんなものはよくよく考えれば、フェンダーやギブソンはとっくにやってることなんです。そこに「ヘンな理由付け」がされていて、あたかもそれを真実のように思わされてきたので、単純なところが見えなくなってきてるんですね。

「メイプル・ネック」「マホガニー・ネック」。フェンダーやギブソンにとっては、「それ」がスタートだったわけで、最初から答えがわかっててギターを作ったんじゃないんです。まずは、「メイプル・ネック」「マホガニー・ネック」ありき。だってこれらの木は十分持っていたし、ネックにピッタリの材質は、「これしか無かった」ハズ。とすれば、それに「合うもの」を作ったんだよね。「アッシュのボディ」「マホガニーのボディ」が先にあったんじゃなく、「メイプル・ネック」「マホガニー・ネック」に合わせてみたら、これがちょうどよかったってこと。さらにレスポールは、「メイプル・トップ」が必要だ、って判断したわけだ。「オール・マホガニー」ではだめだったんだね。だってその頃にはまだ「キルト・トップのギターが売れる」なんて方法論はなかったわけだから。「作ってみたら売れた」が本当のところ。「ブック・マッチ」だって、「やってみたら、評判が良かった」っていうのが、ほんとのところでしょ。そこを試行錯誤してるうちに、「ローズ指板」をみつけたわけだ。そしてここから「進化」がはじまるんだね。木材がなくなったり、お金がなくなったり(笑)。いろんな要因がからまって、「いろんなギター」が出てくるわけだ。そしてその「いろんな」に「勝手な理由付け」をする人がいるから、ワケがわからなくなる(笑)。単純になぜなのか考えればいいものを、より分かりにくい理由付けがされて、あたかもそれが真実のように「一人歩き」するわけだ。たいがいの場合は、その「間違った理由付け」のほうが、偉そうにかっこよく聞こえる。みんながそれを信じる。真実は・・・闇の中(笑)。「木が買えなかった」「売れなかった」。そういうほんとの理由を振りかざす人はいない。逆に「売れたから」「みんなが買ってくれたから」それも、絶対に理由になることはない。


「ネックの話」も、時代を遡ると「見えてくる」ことがあるんだよね。ギブソンのセットネック・フェンダーのデチャッタブル・ネック。これ以外のギターって、なに?。たぶん一番最初に出てきたのが、アレンビックの「スルーネック」。「ギターは、弦の振動を拾うもの」って考えたら、ものすごく理にかなってるような気がするよね。同じ板の上に、ほとんどのパーツが乗っかってるワケだから。でもスルーネックを使ったことのある人はわかると思うんだけど、それ程ギターの音には、プラスになってないんだ。それが簡単にわかるのが「貼り合わせ」。寄木細工のように、いくつもの材を貼り合せてるでしょ。あれ、なんででしょう?。そう、「1種類の木じゃ、いい音にならなかった」ってこと。そしてボディにしても、ネック部分に対し、いろんな木を貼り合せてたでしょ?いまでもスルーネックのギターは売ってるけど、ほとんどこの構造なハズ。とすれば、答えはひとつ。「そうしなければ、音にならない」ってことなんだね。

同じくスルーネック構造でエポックメイキングだったのは、BC.Rich。あの「薄いネック」のハシリだよね。それまでは何がなんでも、ギブソンかフェンダーに似てなければいけなかったのに、まったく違うものを作ってきたわけだ。そしてBC.Richはスルーネックの次に、同じものをデチャッタブルで作るんだよね。値段を安くするため?。同じ工場で、同じラインで、まったく異なったものを作ることが、値段を下げるのに有効なの?。でもなんでそんなことをしたんでしょう?そうだよね、BC.Rich自身が「デチャッタブルのほうが、音がコントロールしやすい」のに気がついたんだね。スルーネックで、どこの材を安くできるの?って考えたら、「できない」のが本音だよね。でもネックとボディが別々になっていれば、どこかに安い材を使うことができるわけだ。そう、「安い材を使っても、音がコントロールできる」んだね。BC.Richも今でこそHIDEモデルで表舞台にいるけど、これがなかったら歴史にうずもれたものになっていたはず。出た当初はパッと売れたけど、すぐ売れなくなったギターだから。私もいとこがホンモノをすぐ手に入れたので散々弾いたんですが、当時はどうしてもだめでした。当時は「ピックアップのせい」だと思ってたんです。たしかディマジオの新しいやつだったんで。でもこれ、違いますよね。私はBC.Richの「薄型ネックの音」がだめだったんだと思います。感触も好きじゃなかったし、フラットな指板もダメ。でもこれらのギターがあってくれたからこそ「薄型ネックの可能性」に気づくメーカーがでてきてくれたんだと思います。

 

私のJUNOのレスポール・もどき、あるでしょ?(笑)。あれを最初に弾いたとき、まったくレスポールの音なんか求めてはいませんでした。見た目が可愛いし、バランスが悪いだけで、なんとなく使い物になりそうなので買ったんです。レスポールにあるまじき細いネック。そのうえ、ありえないデチャッタブル・ネック。レスポールとして見たら失格だけど、「なんとなくレスポールの形っぽくしちゃいました」っていうものなら、許せます(笑)。私にとってレスポールのコピーであってくれる必要がないんですから。「あのギター」として、使える音ならよかったんです。もうわかりますよね。「デチャッタブルの細いネック」は、私の好みの音なんですね。結果、フロントだけちょっぴりレスポールっぽい音が出せますが、リアはSGのほうが近い。しかもそんなに「ちゃんとした音」ではありません。でも「好み」なんだから、しょうがないですよね。ナット交換と調整をして貰ったら、それなりにはなってしまいました(笑)。今恐ろしいことに、これに「GRECOのネック」を付けたらどうなるんだろう?なんて、ヤバイことを思いついてます。デチャッタブル同士だからこそできる、「レスポールのネック交換」(爆)。


これが「最近考えてるコト」の全貌です(笑)。間違ってるとこもあることはわかってるんですが、なんかこう考えてるうちに「ギターの根本」−「テレキャスターやストラトキャスターのオールドの仕様」まで、戻ってきちゃったんですよ。不思議でしょ?(爆)
たぶん「根本」は、やっぱりここにあると思うの。

ギブソンやフェンダーが、なんでこういうギターを作ったのか?

きっと答えは簡単なことで、単純なものだと思うの。作った時の人に聞いたら、簡単にポンと答えてくれるんだと思う。でも今の人は、そんな「単純な簡単な答え」では納得してくれないんだね。

「売れたから、こうした」

「売れなかったから、こうした」

「これがあった」

「これしかなかった」

「これのマネをしてみた」


なぜレオ・フェンダーは、テレキャスターにメイプル・ネック+アッシュ・ボディを採用したのか?

「いくつかある材の中で、それがベスト・マッチングだった。」

が正解でしょ?そしてレオが夢中になっていたのが「メイプル・ネック」。メイプル一本棹に燃えていたんだね(笑)。テレキャスターはレスポールそっくりなくせに、あらゆる面で正反対のギター、だよね。いちいち、設計が反対向き(笑)。
そして「ローズ・ネック」を作ってはじめて「アレ?」ってことになったんだね。メイプル・ネックに板1枚貼っただけなのに、まったく異なったサウンド。その時のレオの顔が、目に浮かぶようです(笑)。レオの考えてた「テレキャスター・サウンド」は、「メイプル・ネックの音」。それがネックにローズを貼っただけで、ガラッとキャラクターが違うギターが出来上がってきたわけだ。いや、レオのことだから、メイプル・ネックを研究しながら、いろいろ試していたことだと思います。ローズ・エボニー・ハカランダ等々、いろいろ試したんでしょうね。

フォトジェニックのネックって・・・そんなにひどいですか?(笑)。最近部屋ではフォトジェニックばっかり弾いてるけど、まずいとこなんて全然ないんですけど・・・(爆)。今売ってるフォトラトを、現物を見て買えるんだったら、絶対初心者に勧めちゃうんだけどなあ〜。いぢって遊ぶには、最高の題材だと思うんだけど。

もちろん、ルシアーさん達がきちんと作ったギターと比べるのは、間違ってるとは思います。きっと「そんなオモチャで満足してるヤツとは、口もききたくない!!」と(笑)。でもね、他のHPで「きちんと作られたギターは、ネックとボディをネジ止めしなくても、持ち上げられます。」って書いてあったんだけど・・・すいません、私のフォトジェニックも、持ち上げられます(笑)。ザグリの加工も適当です、けど・・・音には影響ないですよね。私は弾いていて、なんの違和感も感じません。ずいぶん手を加えたので、とてもじゃないけど、1万円では売る気にはなりません。・・・っていうのが、ルシアーさん達の値段のつけ方じゃないのかな?

まあ、いろいろ反論もあろうかとおもいますが、そういう人は、自分のHPなりブログで書いて下さい(笑)。そしてそれを、私に読ませて下さい(爆)。これが今のところ、「私の自論」です。もう、考えてるだけで楽しいです。推理小説みたいなモンですから。いかにみんなのウソにひっかからず、真実にたどり着けるか!です。(笑)

みなさんも、参加しませんか?(爆)

← BACK

inserted by FC2 system