Columu 94

ちょっとおいしい、コピー講座 Part 1


ヒマになると・・・「ちょっと気になる曲」を、コピーしたりします(笑)。それは・・・

 

「コードがキレイな曲」

 

「ギターがキレイな曲」

 

「メロディが気になる曲」

 

色々な理由があります。それは必ずしもバンドで演る曲ではなかったりします。複数のバンドをやっていますし、男性ボーカルの場合も、女性ボーカルの場合もあります。編成もアコギだったり、エレキだったり。なので、何をコピーしていても、無駄ということがありません。洋楽と邦楽の分け隔てもありません。最近は、検索すると、コードが出てきてくれる曲もあります。メンドウな時は、それを活用します(笑)。でも「書いてあること」を額面通り受け取ってしまうと、「???」。まあ、ねぇ〜、そのぉ〜・・・間違ってるっていうか、なんというか(爆)。コード譜面の「コード」をクリックすると、ちゃんとポジションを表示してくれたりします。でも・・・それでも・・・「???」(笑)。「ちょっと、違わない?」っていうのが出てきます。これをそのまま信用したら・・・。

それは「間違ってる」わけではありません。ほんのちょっとの、すれ違いだったりします。表記のしかたがまずかったり、ポジションが違ってたり。でも、初心者はそこでひっかかります。そしてそれをあきらめることになります。ほんのちょっとの知識があれば「あっ、そういうことか」「そっか、そういう意味か」。解釈の違いを乗り越えて、そのコード譜を役立てることができます。なので・・・

 

初心者のみなさん!!(笑)。それを乗り越えましょう(爆)。それは、コードだけに限りません。コードがわかれば、「ソロで使われる音」の大きなヒントになります。コードを知らずにむやみにコピーしても、引っかかってしまった時に手がかりが無く、断念してしまうことになりがちです。それは実は・・・「ほんのちょっとの知識」だったりします。「コードを拾う練習」をしていると、おのずと「ギターの音」「ベースの音」「キーボードの音」が、判別できるようになります。その「音が聴こえる」ための練習、そして知識を会得して下さい。

 

前に「C⇒Am⇒Dm⇒G7」の話をしましたよね。いわゆる「循環コード」「四角いコード」と呼ばれるヤツです。それに対して、ドミナント・サブドミナントが出てくるのが「C⇒F⇒G7」です。その前に・・・

 
ファ
C D E F G A B
T U V W X Y Z

 

これが「同じもの」だと覚えて下さい。これは「楽典的説明」「コード的説明」「ギター的説明」「音楽一般の説明」、それぞれの時に「言い方」が変わります。ギターでは通常、「KeyがC」と言います。これは「ハ長調」を指しています。でもギターに関する話では、「ハ長調」とは言いません。逆に楽典では「C」などという表記すら出てきません。

また「コードがC」と言った場合、ギターでは「ドミソ」の意味になります。どころがこれがベースの話になると「ルートのド」を指します。ベースが勝手に「ミ」や「ソ」に行かれると、アンサンブルが崩れます。キーボードの「左手のパート」もだったりします。「ミ」や「ソ」に行って良い時と悪い時があります。「ベースはルートで」と言われたら、「C⇒F⇒G7」では「ド⇒ファ⇒ソ」と弾くことになります。

「KeyがD」「ニ長調」になります。以下同文(笑)、E・F・Gと進めば、ホ・ヘ・トと進みます。この「KeyがD」「ニ長調」の意味は、「レから始まるドレミファソラシドですよ」という意味。前に「全全半全全全半」をやりましたね。忘れた時は前を見て、「ピアノの鍵盤」を確認して下さい。いわゆる「移動ド」の指定になります。「譜面」は通常、「固定ド」で読みます。この「移動ド」から生まれてくるのが「スケール」です。今は覚えなくていいです(笑)。そのうち、自然にわかるようになりますから。

 

さて(笑)、良く見る初心者の「耳コピできません」の話。当たり前なんです。まずは「音を聞き分ける能力」がまだありません。それと「分析するための基礎知識」もありません。その状態でやろうとすることに、ムリがあります。いや、やってもいいんですけどね。でも・・・引っかかって止まることになります。今回ここではその「分析するための基礎知識」を覚えることにします。前に書いたものと重複するところもあるので、復習と思って進んで下さい。前に書いた「サークル」、ありますよね?。あれは印刷して出しておいたほうがいいかも。

  

しつこいとは思いますが・・・

 

C⇒Am⇒Dm⇒G7

 

C⇒F⇒G7

 

これは、暗記して下さい。すべては、これから始まります。そしてすべての話を「KeyがC」で進めます。バカバカしいと思うかもしれませんが、この「C⇒Am⇒Dm⇒G7」「C⇒F⇒G7」が、すべてのコード転回の基本になります。ちょっとやる気を出して貰うために・・・

 

C⇒Am⇒Dm7⇒G7

 

上と、ドコが違います?(笑)。そう、「Dm⇒G7」が「Dm7⇒G7」になっています。コレをナンバリングで表記すると「Um7⇒X7」。この進行を「ツー・ファイブ」と呼びます。コード転回では、四六時中出てくる王道パターン。この「T・U・V」という表記は、コードを説明する理論では、当たり前の表記になります。上の表では「ド=T」になってますが、実際には「T」は、何の音でもいいんです。コードを説明するのにいちいち「KeyはDで」とか説明するのはメンドウです。この「T・U・V」の表記では、Keyは関係ありません。コードの転回はあくまでも、法則として「Um7⇒X7」。「KeyがD」なら「Um7⇒X7」=「Em7⇒A7」。「KeyがA」なら「Um7⇒X7」=「Bm7⇒E7」。間違ってないか、「サークル」で確認してくださいね(笑)。「スタートの音」=「Key」がなんであっても、法則として確立しているわけです。それを最初の頃は数えるのがメンドウなので、あのサークルで追いかけると楽なんです。そしてそのうちに、見なくても置き換えられるようになります。ここは余談ですので、まだ覚えなくていいです(笑)。

 

初心者がなぜコピーできないか?というと、それは「パターンを知らない」からです。コードは何らかの明確な意図がある場合を除き、ほぼ「同じような動き」をします。つまり最初に「C」が出てくると、次にくるコードは想像できてしまうんです。

 

C⇒Dm(7)

C⇒Em

C⇒E7

C⇒F

C⇒G7

C⇒Am

 

こいつらが、第一次審査をパスした連中(笑)。当然、「C⇒Am⇒Dm⇒G7」「C⇒F⇒G7」も例外ではありませんね。これに続けて、コードを「解決」してみましょう。

 

C⇒Dm(7)⇒G7⇒C

C⇒Em⇒Am⇒F⇒G7⇒C

C⇒E7⇒Am⇒F⇒C⇒G7⇒C

C⇒F⇒G7⇒C

C⇒F⇒G7⇒F⇒C

C⇒G7⇒F⇒C

C⇒Am⇒Dm⇒G7⇒C

 

コードを1回ずつ弾いてみてください。すべて「C」に戻ってきました。この一番落ち着く転回。コードの転回を終わらせることを「解決する」と言います。まあ平たく言えば、「曲が終わる」わけです。「次」に行かなくても、そこで止めてしまうことができるんです。この6つのパターンをよく見て下さい。「C⇒G7⇒F⇒C」以外、すべてが「G7⇒C」で終わっています。これはちゃんとした理論になっています。

 

T(C)=トニック

W(F)=サブドミナント

X(G)=ドミナント

 

理論では、こう呼びます。コード進行の、最も基本的な姿です。この3つはどのような順番であってもグルグル回ることができ、最後に「V7⇒T」と戻って終わらせることができます。これが「ドミナント・モーション」と言われる動きです。「V7」=「G7」は、「T」=「C」に「戻ろうとする響(ひびき)」があるんです。「サブドミナント」はそれを補助する働きがあります。そして当然のこととして「トニックに解決しない」コード進行もあります。「C⇒G7⇒Am」などがその典型。トニックである「C」に戻ってきません。あっちこっちの「正確な論」のところにリンクを貼ってます(笑)。詳しく知りたい時には、そちらに飛んで読んで下さい。めんどくさい人は、行かなくてもいいです(爆)。

 

そして第二次審査(笑)。ちょっと違う動きをするヤツもいます。

 

C⇒C7⇒F⇒Fm⇒C

C⇒D⇒Dm7⇒C

C⇒D⇒Fm⇒C

C⇒Dm7⇒Em7⇒Am

C⇒Dm7⇒C⇒Dm7⇒C

C⇒Dm7⇒Em7Dm7⇒C

C⇒E7⇒Am⇒F⇒C⇒G7⇒C

C⇒F⇒G7⇒Am

C⇒F⇒Em7⇒Dm7⇒C

C⇒B♭⇒F

   

第三次審査をパスすると・・・(笑)

 

C⇒E7⇒Am⇒Gm7・C7⇒F⇒Em7⇒Dm7⇒G7⇒C

C⇒Bm7・E7⇒Am

 

「・」のところは、半分の拍数で進んで下さいね。いわゆる「ツー・ファイブ」の動きが入ってきます。でも・・・

どれもこれも、「同じようなコードの羅列」に見えません?。登場してくるコードって、ほとんど同じですよね?

ちょっとコレを見てください。

 

いわゆる「ダイアトニック・コード」と呼ばれるものです。これは五線譜の上に、「トニックと同じように音符を置いて作られたコード」の表なんです。これもコード理論の基本中の基本。あれれ???。今まで書いてきた第一次審査・第二次審査・第三次審査をパスしてきたコードって・・・みんなこの「ダイアトニック・コード」がほとんどじゃない???

 

結論!!(笑)

そうなんです。この「ダイアトニック・コード」とその親戚(笑)。「曲」は、それらでほとんどができているんです。あとは「それ以外」が判りさえすればいいだけです。「親戚」は、ほぼ似たような名前ですよね。この「ダイアトニック・コード」には「B」のところに「Bm7(♭5)」というのが出てきます。上記では使ってませんが、これもJ-POPなどでは、頻繁に使われます。と言うことは・・・

 

当然のことなんですが・・・この「ダイアトニック・コード」の和音の一番下の音。いわゆる「ルート(根音-こんおん)」は、「ドレミファソラシド」。KeyがCの曲は、メロディ自体がドレミファソラシで作られているので、コードもそれに準じた音になるわけです。何らかの「意図した音」が出てこない限り、このコードで間に合うんですね。

上に書いた「第一次審査・第二次審査・第三次審査をパスしてきたコード」。実はコレ、私が思いついたものをツラツラと書いただけ。ギターもピアノも何も無くても、書けるんです。私はすでにどのコードがどの音なのか、記憶しています。慣れてくると、みんなそうなります。取り立てて「何かのコード」とかを指定しなくても、「えーーーと、Cから始まると・・・」。次の音に「ダイアトニック・コード」を置きさえすれば、どんどん繋がっていくんです。あとは曲に当てはめる時に、「その曲のKey」がわかればいいだけ。「T」の音が決定すれば、後は頭のなかでサークルがグリグリっとまわって、「T・U・V」がずれていくだけなんです。なので・・・

 

C⇒Am⇒Dm⇒G7 = 「ダイアナ」

C⇒F⇒Em7⇒Dm7⇒C = 「プレゼンス・オブ・ザ・ロード」

C⇒F⇒G7⇒F⇒C = 「ハング・オン・スルーピー」

C⇒F⇒G7⇒C = 「サマータイム・ブルース」

C⇒Dm7⇒Em7Dm7⇒C = 「瞳を閉じて」(爆)  ちょっと変形すると「チェンジ・ザ・ワールド」

 

などと、曲名が出てきます。みんな、Keyは違います。「Key」は、それを歌う人にあわせます。でも「基本となる進行」は、みな同じです。今はすべて「KeyがC」というキメがあるだけ。あとはKeyがわかりさえすれば、サークルで数えるだけで、どこにでも移調できます。そんなに難しくないでしょ?

 

コピーしてるとわかるんですが、「曲の最初のコード」がKeyである場合が圧倒的に多いです。それと上の約束に従うと「曲が終わるときのコード」もKeyである場合が多いです。ドミナント・モーションで「ルートに解決」します。でも他の音で終わってる時もあります。リンクを貼ったところを見てもらえば、その例のいくつかが出てきます。「Am」で終わったり、「F」で終わったり。でも「ダイアトニック・コード」からは、はみ出していません。はみ出して終わるなんて、かなり難しいんです。

そしてこの後には、「転調」が出てきます。でも転調って、そんなに難しくないんですよ。たしかに曲を作るときには、転調は難しいです。メロディを壊さず転調して、美しく聴こえる転回。でもコピーするのは、それほど難しくありません。ナゼでしょう?(笑)。もうわかりますよね。「T」が移動しただけなんです。「C」が、「何かに移動した」だけです。ならばその「何か」さえわかれば、あとは理論は同じです。「D」に行っても「A」に行っても、それが「T」になるだけ。「進行」そのものは、同じなんです。サークルをクリクリって回すだけ(笑)。

 

私がコレに気が付いたのは、小学生の時でした(笑)。なぜこれに気が付いたかというと・・・「C⇒Am⇒Dm⇒G7」しか弾けなかったからです。どんな曲であろうと、すべて「Key:C」にして弾くしかなかったんです(爆)。あとはこれにカポタストを付けて、「自分の歌い易いところ」を探すだけ。そしたら・・・「なんか、どれもこれも、おんなじコードしか出てこないジャン!!」(爆)。

でも「C」だけではツライんです。カポタストは5Fが限界。7Fカポはもう低音が無く、気持ちよくありません。なので・・・「「G⇒Em⇒Am⇒D7」という子分をみつけたんです。「Key:C」の曲を「Key:G」に書き直し。あ〜ら不思議(笑)。「なんかこれも、おんなじコードばっかしジャン!!」(爆)。そう「Key:C」と「Key:G」では、「ダイアトニック・コード」が同じ。しかもどちらも「♯」「♭」が出てきません。こりゃ、楽チン!!(^O^)/

 

「曲をCに直す」「曲をGに直す」。これで、一発でサークルが頭の中に入りました。100曲もやれば、イヤでも頭に入ってきます。あとはこれをD・E・F・A・B・・・・。もうお判りでしょうが、「♯」「♭」さえ付かなければ、もうほとんどのコードは知ってるんですね。CとGのダイアトニックで弾きなれたポジションから、指一本動くぐらいのコードしか出てきません。そのあとはもうほんとに「慣れ」だけです。今なら「Key:F♯」「Key:E♭」「Key:B♭」なんていう、「女性ボーカルに多いKey」でも平気です(笑)。

 

「100曲なんて、タイヘン!!」(笑)

 

いえいえ、なんのなんの(爆)。アルバム10枚分程度ですよ。私はCとGに書き直すだけで、レパートリーが300曲ぐらいありました。最初はサークルで数えながらやっていたのが、見てるだけで書けるようになってきて、コードを見れば殴り書きできるようになってきて、しまいには書かなくても判るようになりました。だって・・・「コード進行のパターンが同じ」ですから。

 

これ、ネットでコードを見てやるよりも・・・古本屋さんに行って「月刊歌謡曲」でも買ってきてやると早いですよ。一冊100円で買えるヤツでいいです(笑)。五線譜もあるし、コードだけのヤツもあるし。Tabもあるし、ギター講座があったり。あとで、他のことにも使えます(爆)。三冊-300円も出せばいいです。コードを直して歌ってみて、またコードを直して歌ってみて。カラオケなんか比較になりません(爆)。そのうちに、どんな曲でも、自由自在になってきます。冬休みにトライしてみてはいかがですか?

 

次回は・・・

なにか、曲を題材にしましょう。

では、また・・・・

 

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