Columu 97

ちょっとおいしい、コピー講座 Part 4


では、またまた次の段階に行くことにしましょう(笑)。「マイナー進行」をする楽曲を聞いてみましょう。

 

Am⇒G⇒F⇒E7

 

基本が、これの変形になります。一番多いのが・・・

 

Am⇒G⇒D(onF♯)⇒F

 

これはですね(笑)

「Am⇒G⇒F⇒E7」では、ルート=ベース音が「5f⇒3f⇒1f⇒0f」。それに対して、「Am⇒G⇒D(onF♯)⇒F」では、ルート=ベース音が「5f⇒3f⇒2f⇒1f」となります。「ベース音の並び方」が違ってるわけですね。

 

「Amのコード進行」は、「同じようなコードの順列組み合わせ」が多いです。前回あれしかパターンが無いと書きましたが、実際にはあれがもっともっとカタチ=順番を変えながら出てきます。なので、その都度、説明しながら進みます。でも・・・出てくるコードは、ほとんど同じです。

 

傘がない - 井上陽水

 

音が悪いですが(笑)、このスタジオ盤が一番わかりやすいです。イントロが「Am⇒G」。Aメロはまるっきり「Am⇒G⇒F⇒E7」です。

 

Heartbreaker -  GRAND FUNK RAILROAD

 

グラファンの名曲中の名曲です。基本的な進行は「Am⇒G⇒F⇒E7」。ただしこの4つのコードに対して「sus4」を装飾として使っています。ハイポジションの小指を1弦下に下ろすと、そこには「sus4」が(笑)。簡単だけど、カッコイイギターです。KeyはBmかな。

 

25 or 6 to 4(長い夜) -  Chicago

 

「Am⇒G⇒F♯⇒F⇒E7」の典型的な曲。というか、この進行は、みんなこの曲で覚えたといっても過言ではないでしょう。全編に渡って、この進行の繰り返し。サビだけ、変わります。本来この「F♯」は「D(onF♯)」と解釈するのが本筋なんですが、本人達のライブを見ても、はっきり「F♯」を弾いています。

リード・ギターのテリー・キャスの、スリリングなスケールの外し方(笑)。ジェイムズ・パンコウのナイスなホーン・アレンジ。ダニー・セラフィンの粋なリズム・ワーク。この曲は、こうやってギターとベースがユニゾンで弾いているので、コードーが取りやすいです。ところが・・・

 

25 or 6 to 4(Chicago18 Ver.) -  Chicago

 

こうなった時、コードが拾えますか?。これ「Am⇒G⇒F⇒Dm⇒E7」と「Am⇒G⇒F♯⇒F⇒E7」が入り乱れて出てきます。デヴィット・フォスターの名アレンジに、ルークのギター・ワークが随所に冴え渡ってます。いったい何度、ギターをダビングしたんでしょう?(笑)

 

While My Guitar Gently Weeps -  The Beatles

 

ビートルズの名曲にして、ジョージの代表曲。そしてクラプトンのギターが、まさにむせび泣いています。これも「Am⇒G⇒D(onF♯)⇒F」の典型。そして、サビの転調が見事です。ところがこれも・・・

 

While My Guitar Gently Weeps -  TOTO

 

こうされたら、コピーできます?(笑)。ギターなんか、全然出てきません(爆)。クラプトンのフレーズをリスペクトしながらも、ルーク節の炸裂です。でもコード進行は、なにも変わっていません。

 

An Old Fashioned Love SongThree Dog Night

 

ポール・ウィリアムスの名曲にして、スリー・ドッグ・ナイトの大ヒット曲。典型的な「Am⇒G⇒F⇒E7」でありながら、サビをメジャーに持ってきます。哀愁を帯びたサウンドと、明るさが同居したした曲。

 

Venus -  Shocking Blue

 

今度は毛色の変わった使い方。「Am⇒D9」が普通は順当な使い方なんだけけど、この人達は「Am⇒D」(笑)とストレート。その前に出てくるのが「Esus4」のフレーズ。「Am⇒D」の次は「「Dm⇒G」という変り種。

実際のプレイは「Bsus4⇒Em⇒A//Am⇒D」。これはね・・・(笑)

 

LOVEマシーン -  モーニング娘

 

こちらでも使用されています(爆)。これをパクリと騒ぐのは、おこちゃま(笑)。つんく♂さんが、確信犯で使ってるから(爆)。ちゃんと演奏すると、こうなります(^O^)/

 

LOVEマシーン -  つんく♂

 

(笑)

脱線ぎみですね。元に戻しますね。

 

Venus -  Never Marry A Railroad Man

 

このヴィーナスっていうバンドは、この単純な進行がとっても得意で、こんななんでもない「Am進行」でヒットを飛ばしたバンド。簡単なコードでも、世界的ヒットは飛ばせるんです。

 

Don't Let Me Be Misunderstood -  The Animals

 

誰が聞いてもわかる「Am⇒G⇒F⇒E7」の典型。そしてサビに「C⇒Am」と、メジャーに持っていく。王道中の王道です。これをですね・・・(笑)

 

Don't Let Me Be Misunderstood - Eric Burdon Band

 

こんな風にしちゃうんですね(笑)。なんどもカバーされて、何度もヒットチャートに上がってきます。こんな単純な曲なのにね。

 

She's My Kind Of Girl(木枯らしの少女) - Bjorn & Benny

 

もう耳が慣れてきたでしょ?(笑)。「Am進行」は、単純だけど、名曲がいっぱい。この2人「ビョルンとベニー」。知ってるかな?「BB」な2人は・・・「ABBA」の間に挟まってる2人です(爆)。

 

A Horse With No Name(名前のない馬) - America

 

なっ、なっ、なんと、コードが2つしかありません。「Am」と「D」だけ。本当のKeyだと「Em」と「A」だけです。「A」がちょっと変わった押さえ方をするんだけどね。

 

 

Keyは変わったとしも「Amのコード進行」には慣れたでしょ?。コードが簡単でも、ヒット曲はいっぱいあるし、名曲もいっぱいあるんだ。こうやって並べてみると、そんなに変わっては聞こえないはず。でも「アレンジ」=「演奏のカタチ」によっては、とてもコードが拾いにくいことも、わかってもらえたかな?。だからこそいっぱい曲を聞いていろいろなパターンを身につければ、「コピー」で悩むのは、「難しいリード・ギター」だけになるんだよね(笑)。なので、「音」を聞いて分析する練習が必要。最後に・・・

 

 

God knows -  涼宮ハルヒの憂鬱

 

もう「リード・ギター」さえも、ハッキリ聞こえるよね。歌中が「Am⇒G⇒F⇒G⇒C⇒E7」。他も、ちょとした変形です。イントロが、「F⇒G⇒Em⇒Am⇒F⇒G⇒Asus4⇒Am//F⇒G⇒Em⇒Am⇒F⇒G⇒Asus4⇒A」

イントロの最後をAのメジャーに着地させて、一挙に歌にもちこみます。「KeyがAm」なのに、Amから始まってません。実際のKeyは、「C♯m」かな。男の子だったら、Amのほうが歌い易いかも。

 
  

次回は・・・

「カノンにまつわるお話」かな。
ではでは・・・

 

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