Columu 102

ボイス・トレーニングと音痴と音域について


なあ〜んだ、みんな、遠慮深いんだなあ〜(笑)
既に「欲しい!」といってきた人がいます。
他にいないんだったら、あげちゃうよ?
いいの??(爆)
 
 
というわけで・・・今日は・・・
 
 
ボイス・トレーニングと音痴と音域について
 
 
ほ〜〜〜ら、みんなの大好きなボイトレだよ〜〜〜ん(爆)
本もいっぱい出てるよね。でも・・・
悪いけど・・・ムダだから。
自分1人で「ボイトレ」はできません。
 
「ネットには、こう書いてあった。」

 
「本には、こう書いてあった。」

 
やめて下さい(笑)
書いてあるだけです(爆)
  
「自分1人でボイトレができるのは、シンガーとして上級者だけ!」
 
です。しかもそういう上級者に限って、ちゃんと先生に付いて学ぼうとします。
自分1人のボイトレなど、役に立たないことを知っています。
   
「♪ア〜オ〜ア〜エ〜ア〜オ〜ア〜エ〜ア〜〜〜」(笑)
  
必ずやるよね。これ、なんのためにやるか、知ってます?。
 
「声を出すため」 ⇒ 30点
 
「腹式呼吸のため」 ⇒ 20点
 
「正しい音程を出すため」 ⇒ 50点
 
これの本当の役目は・・・
 
これを歌っている人が、正しい呼吸法で正しい音程を出してるかどうかを「先生が確認するため」
 
です。
  
「ハラから声が出ているか?」
「フラットしてないか?」
「正しい姿勢でやっているか?」

 
この後に1オクターブの発声
 
「♪アッ・アッ・アッ・アーーーーーー・アッ・アッ・アーーーーー」
  
音階は「ドミソドソミド」ね。よくやるでしょ。今度は「ブレス」「音の切り方」そして「トップのフラットの具合」を
  
「先生が確認するため」
 
にやります。なので、ワケもわからず何回も上下してやらせられることがあります。それは歌ってる本人はわからないけど、発声が悪かったり、フラットしてたりして、声が出てない時です。なので・・・
 
「ボイトレは、1人でやっても意味はありません。」
 
また言っておくけど、「歌の練習」じゃありませんからね。私の言ってるのは
 
「ボイス・トレーニング」
 
です。コーチがいなくてできる自主トレには、限界があるんです。「ボイトレ」は、聞いてくれる人がいるから、意味があるんです。「歌の練習」−「歌をどう解釈するか」は、ある程度1人でもできます。でも「先生が客観的に聞いて」歌を煮詰めていく方が、はるかに効率が良いです。またこの作業は普通、レコーディングの時にもやっています。ディレクターやプロデューサーが「歌」を客観的に判断し、指導していきます。だから・・・1人でやるのがまったく意味がないわけじゃないけど、いわゆるアマチュアは「ボイトレ」「歌唱指導」には「先生」が必要なんです。
   
私は何人かの先生の「ボイトレ」を見ていますし、受けています。今は「何をやろうとしているのか?」が判ります。だからある程度のことは「自主トレ」で賄えます。でも本気でって言われたら、先生が必要です。
  
 
これ特に「音痴」の人、注目!!
 
「音痴」ってなんだかわかります?。音痴の人って「音が合わない人」じゃないのね。
 
音痴は・・・
  
自分の出してる声と伴奏が、ずれていることを認識できない人
 
これを「音痴」といいます。自分は気持ちよく歌っているのに、周りから「音痴だ!」って言われる人。あなたがそうです(笑)。
これの反対もいます。
 
自分で伴奏と音が合っていないがわかっても、直せない人
 
これは「音痴」ではありません。これは「トレーニング不足」です。どちらの音も聞こえているのに直せないのは、「直す」という行為が、どこを直せばよいのかわからないだけ。「声は出す」けど「コントロールできない」っていうことです。これはちょっと練習すれば直ります。ただの「経験不足」なだけですから。
  
で「音痴」です。
普段喋っても歌っても、自分の声は「聞えています」。でもそれは「聞えている」だけであって、「聞いてる」わけではありません。脳の命令に従って声を出していますが、それを耳で確認をしているわけではないんです。いわゆる「声を出しっぱなし」の状態。従って「脳の命令」で声は出せますが、「伴奏に合わせる」ってことができないんです。耳が「聞く」っていう行為をしていないんです。単に聞えているだけ。
  
これは耳が聞えないわけではありません。普段の生活では、「聞く⇒喋る⇒聞く⇒喋る⇒聞く⇒喋る⇒聞く⇒喋る」を、交互に繰り返しているんです。「聞く」と「喋る」が同時にできないんですね。これが「音痴の正体」です。
  
ではどうするか?
これは確実に「マン・ツー・マン」でやるしかないんです。最初、ピアノの音にまったく合わせられません。あわせられないから「音痴」なんです。それをですね、外部から先生が「もっと上!!」(音階が、ねっ)。「もう少し上!!」って、声を出させるんです。当然音痴の人は「もっと上!」がわかりません。まだ、自分の声を聞いてませんから。そこを根気良く、自分の声を聞く様になるまで、「ピアノの音⇒声」を反復していきます。「音階を上げる」という行為は、自分の声を認識しなければできないんです。でも小学生以上になれば「音階が上がる」という言葉の意味はわかります。ドがレになるんですから。
 
単体でピアノの音がドからレに上がるのは、音痴の人でもわかるんです。「聞くという行為」に集中しさえすれば、「違う音であること」は認識できます。ただそれが、「自分の声」になるとできないんです。軽度な人なら、1週間程度で直ることがあります。重度の人は1〜3ヶ月かかることもあります。1年がかりで、っていう人もいます。だけど、ほとんど治すことはできます。ほんとにほんとの「治せない音痴」は、ほとんどいません。「ハズれるけど歌える」ぐらいまでは、確実に治せます。
  
この「ハズれるけど歌える」も、「トレーニング不足」だけです。やりなれてないだけ。
   
素人が歌うと、音がフラットします。まあ、プロでもフラットするんですが(笑)。ところがこの「フラットに気付く」または「フラットしているのを直せる」のは、そうとう上級者だけなんです。気が付かないほうが、普通なんですね。自分の声を聞いていても、気付かない・直せないないのが普通。そこで「フラットしてるよ!」って注意されれば、自分でフラットしていることに気付けるんです。歌の声がフラットしてるなんて、半音の1/8か1/16ぐらいです。これを聞いてみたければLTEの人を聞いて下さい(笑)。言っちゃなんだけどここ数年の歌は、ずっとずれています。なんで直してあげないんだろ、っていうぐらいずれてます。本人が気付いても、直せないんです。時々気付いてるみたいなんですけど(爆)。
 
歌番組をみてると「フラットしてる人」がたくさんいます(笑)。私はそれを聞いてると、「もうちょっと上!」って声に出して言っちゃうんです。とても聞き苦しいので。でもこれをずっとやっていたら、家族まで身に付けてしまいました(爆)。私が言う前に「下がってるよ〜〜!!」(爆×100)。慣れれば、誰でもわかるんです。音楽は「慣れ」がとても重要ですから。
 
もし自分が「音痴である」と思っているなら、最寄りのボイトレの先生に言ってみて下さい。「音痴を治すのが得意な先生」を紹介してくれると思います。勿論軽度で「音痴ではない、トレーニング不足」なら、どんな先生でも治してくれますが。ほんとうの「音痴」を治すのは、結構根気が要る作業なので、得意な先生のほうがいいです。
 
  
もちろん「ボイトレをやるな!」とは言いません。でもその「ボイトレと称された練習」をしてるぐらいなら、直接歌って練習したほうが、余程効率がいいです。一番いいのは、ギターまたはピアノの伴奏で歌うこと。これ、「カラオケ」は、まったくといっていいほど、役には立ちません。あなたは「カラオケ」で、同じ曲を10回も20回も歌ったことはありますか?。「カラオケ」ではやらないでしょ?。これではいつまでたっても、その曲は理解できないし、その曲がうまくなることはありません。どちらかといえば、「歌の1番」を納得できるまで反復する練習。これのほうがいいです。
 
「突く」「切る」「伸ばす」「押さえる」「出す」「持ち上げる」「押し下げる」「開放する」「額から出す」「頭のてっぺんから出す」「アゴを引く」等々・・・。「歌の1番」には、このような要素が、みんな詰まっています。それをどう解釈し、どう使うか。どこをどうして、どう歌うのか?。これが「歌の解釈」です。勿論「詞の意味の解釈」も必要。で「譜面通りの音符運び」で「しっかりした音程」。これ、自分1人で歌いながらできます???(笑)
  
「ボイトレから歌唱指導」=これをやってくれるのが「ボイトレの先生」なんです。自分1人で、一生懸命声を出してもフラットしてたら、何にもなりませんよね(笑)。この「フラットを直す」のは、さすがに私でも「慣れればできます」とは言えません。相当難しいです。自分の声を半音の1/8か1/16ぐらい上下させられないと、直すことはできません。かなり難しいです。それと・・・
  
ミックス・ボイスだのヘッド・ボイスだの両性類だの(笑)
ロックのステージ=ナマで演奏されたら、なんの役にも立たないからね。ステージじゃ、聞えないから。「正しい地声の発声」−これができて初めてバリエーションが生きてくるんです。オーバーヘッド・キックができても、ドリブルできなきゃ、サッカーはできないよね?(爆)。オーバーヘッド・キックのスペシャリスト?(爆×100)。ドリブルのウマいヤツのほうが、使われるよね。このなんちゃらボイスで歌ってる人、10年前に歌ってた曲、何?。もう、みんなに忘れ去られてない?。「声が出ない」「声量が無い」人の、「技術」だからね。私がボイトレに行って、先生がこの「なんちゃボイス」の話を始めたら・・・私はその場で帰るから(爆)。
 
女の人は「ファルセットの発声」は「あり」です。地声で歌うのとは、また別です。でも男性でファルセットって・・・フィリップ・ベイリー?(笑)。まともにナマで演奏されたら、聞えるワケないじゃん。日本人男性でファルセットを自在にコントロールしてる人っていったら・・・達郎さんとか町支くんとか大瀧さんとか村田くんとか・・・あとは「コーラスを職業にしているスタジオ・ミュージシャン」の人ぐらいじゃない。「歌がウマい」って言われてる人。「ハイトーン・ボイス」って言われてる人。ほとんどファルセットは使わないし。
   
そうそう。「ハイトーン・ボイス」の話が出たので、「音域」の話に行きます(笑)
  
一般の男性の音域が「ドからソ」。この1オクターブ半、きちんと歌えれば偉いもんです。Midがどうの、Highがどうの、HighHighがどうの、って言ってるのは素人丸出し。「TOPノート、ドコ?」これで、話は済みます。「ラ」っていわれたら、「じゃあ、ほとんどの歌は大丈夫だね」って、判りますから。声の出ない人、歌わない人。この人達の声域が「約1オクターブ」。ちょっとカラオケをやったりしてる人、声が出せてる人が、よくて「1オクターブ半」。だけど、ほとんどの人は「1オクターブ半」なんです。
 
「えっ、ハイトーン・ボイスっていう人は、もっと上がででるでしょ?」
 
(笑)
そりゃあ〜「上」はね。一般に「ラ」以上をコントロールできる男性。「シ」「ド」「レ」まで行ける人、この人達を「ハイトーン・ボイス」と呼びます。ただし・・・たーだーしーーー!!(笑)。この人達、「下」はでません。わかりますか?
  
「ソプラノ」「アルト」「テナー」「バス」。声の出る範囲です。それでその人達を区分けします。「ソプラノ」の人=「バス」の音域は出せません。「バス」の人=「ソプラノ」の音域は出せません。どんなに練習しようとも、出せる音域は、その人それぞれ。「バス」から「ソプラノ」まで歌える人などいないんです。
 
「音域を広げるためには、どーしたらいいですか?」
   
練習しなさい(笑)。ボイトレで1〜2音は「上げられる可能性」はあります。それは「今のあなたから」ではありませんよ。ボイトレを受けて無い人の音域は、まったくあてになりません。正確に発声した時のトップ・ノートから1〜2音、です。その代わり、上に2音上がったら、下の2音は出なくなります。まったくではありませんが、歌い辛くなります。なので一般にこれを「音域が広がる」とは、歌手の人は言いません。「トップ・ノートが上がる」と言います。でもその上がったトップ・ノートから「1オクターブ半」ですからね。「音域」が広がるわけではありません。
 
実際にハイトーン・ボイスと言われる人達で、約2オクターブです。これ、地声だけです。ファルセットは音域にはカウントしません。どうでもいいファルセットなんかカウントしても、意味はありませんから。したがって・・・一般の人で2オクターブの出る人などほとんどいません。

ナゼって?(笑)

証拠、見せましょうか?(爆)
 

 
 これ、なんだか判りますよね?。そう、五線譜ですよね。ナゼ、これ五線譜なんでしょう?。もしも人の声がそんなに広く出るんだったら、六線譜でも七線譜にでもしそうじゃありません?。これがなぜ五線譜なのかというと、それは・・・

普通の人が歌う範囲の音域は、五線譜の範囲に収まるから

なんです。そして・・・
 

 
 
これが音域。青が男性。赤が女性。だいたいなんですけどね。
実際には、まるっと1オクターブ半は使えません。というのは「その人の声の、一番響くところ」「その人の声が、一番魅力的なところ」って、だいたい1オクターブの中に入ってるんです。なんでそんなことがわかるかって??(笑)

 

はい、では、「月刊 歌謡曲」を持ってきてください!(爆)

 

実際に、みんなの歌っている譜面があります。男性の曲に絞りましょうか。

どのぐらい五線譜からはみ出している人がいるのか、確認してみましょう。
 
 
斉藤和義の「歌うたいのバラッド」を例にしてみましょう。
譜面を見るとまず一番上に「見やすくするためにヴォーカルのメロディーを1オクターブ上げてあります」と書いてあります。つまりは、通常の五線譜の範囲より、彼の声は低いんですね。でも1オクターブ上げても、「音域」=「歌う範囲」は同じです。どっからどこまでを使っているんでしょう?
 
「上」=「ソ」
「下」=「ラ」(ド♯)
 
この歌は、「2オクターブの音域内」です。ただし「下のラ」は一瞬の経過音。実際のまともに出てくるのは、「ド♯」までです。

では今度は小田和正さんの「こころ」の譜面を見てみましょう。
 
「上」=「ラ」(シ)
「下」=「ド♯」
 
「下のド♯」は1回出てくるだけで、実質「レ♯」が下。そして「上のラ」まで、ごくごく普通に出しています。そう、この男性の音域を越えて「ラ」以上の人がいるところが「ハイトーン・ボイス」の世界なんです。でも小田さんは「実質的な歌の部分」では「ラ」で押さえてるんですが・・・

最後のリフレインの時に「シ」まで上がっています。ところが小田さんは、ベストな興奮状態であれば「ド♯」まで上がってきます。まさしく、ハイトーンなんです。男性でこの「ラ・シ・ド」まで確実に自分の声域で使える人のことを「ハイトーン・ボイス」と言います。まさに「選ばれし人の領域」なんです。これ、「地声」ですからね。もう1曲いきますか(笑)。
 
コブクロの「蕾(つぼみ)」で見てみましょう。
 
「上」=「ラ」
「下」=「ド♯」
  
どうでしょう?(笑)。同じじゃないですか?(爆)。コブクロもたぶん、「シ」までは上がれそうです。

はて、五線譜からどれだけはみだしてますか?
  
普通の人は地声で「ソ」を連発されると、かなりキツく感じます。とすると「歌うたいのバラッド」が限界ってこと。「こころ」や「蕾(つぼみ)」を歌おうとすると、「キツくて出ない」という結果になります。ところがですね・・・
1音下げる、あるいは2音下げれば、誰でも歌える領域まで降りてきます。確かにこの「ラ」以上を自分の領域として使える人は「ハイトーン・ボイス」。でも2音下げれば、領域としては誰でも歌える範囲内です。コレがみんなの言ってるところの「音域」なんです。逆から考えると、このハイトーンの人達は、みんなが楽に出せる「下」が出せないんです。上の「青い線」が、左右にスライドしているだけ。下の「ラ」や「ソ」が楽に出る人は、当然上の「ミ」や「ファ」すらキツいです。でも「歌える範囲」=「領域」の関しては、なんら変わってないんです。なので・・・
 
人はそれぞれに出せる領域は「青い棒」の範囲で、それは左右にずれる
 
わかりますか?。「出ないところ」=「自分のキーじゃないところ」をムリに出すのは、ほんとに物理的にムリなんです。でも普通の人でも歌手の人でも、「青い棒」の長さは、だいたい同じなんですね。一般の人が「1オクターブ半」のところを、歌手は「2オクターブ」まで出せるんです。この実質「2オクターブ」を完璧にコントロールできるからこそ「プロ」なんです。
 
だからですね(笑)。小田さんの歌が歌えないからといって「あなたの声が出ない」=「声域が狭い」わけではないんです。「青い棒」が左にずれている人がいくら頑張っても、小田さんの領域にいけることは有り得ないんです。いくら「音域を上げる方法を教えて下さい!」と言われても、物理的にムリなんです。
 
たとえばあなたが今、「ラ」まで出せるとします。そこで正確なボイトレをします。そうすると、ほぼ間違いなくあなたのトップノートは「ソ」まで落ちます。あなたが出せてた「ラ」はあなたの「正確なトップノート」ではなく、正しい発声のトップは「ソ」っていうことなんですね。ただしそのボイトレをキチンと続けていくと「ラ」まで復帰します。「ソ」を正しく出せるようになったことで、「音域が1音上がって」・・・「ラ」を正確な発声でだせるようになり「音域が広がる」わけです。そのあとは、ほんとに鍛えて上がっていけるのは、半音刻み。「ラ♯」が出せるようになって、「シ」が出せるようになって・・・って行きそうですが、実際は「あなたの声帯が出せる限界」まで行き着くと、そこでトップノートは止まります。しかもその領域は「選ばれしハイトーンの人」だけが行ける世界なんです。そんなことをしてる暇があったら、2音下げたオケでキチンと歌えるようになることのほうが、よっぽど大事なことなんです。
   
私のトップは「ド」まで行けます。だけど100%常にコントロールできるのは「ラ」まで。「ラ」まで出る私はトップを「ソ」にすると、とても余裕を持って歌えます。なので曲によってトップを「ラ」に設定する場合と「ソ」に設定するケースを使い分けます。それははすかしいことではなく、「歌うこと」ではあたりまえのことなんです。「自分の声が、一番きれいに響く場所」に、曲のキーを設定します。どうしても必要な場合は「シ」や「ド」に設定します。それは、理由があってのこと。それが「ソ」でも「ラ」でも、歌うことの表現には何も変わりはありません。
  
鈴木トオルくんや小野正利くん、杉山君もかな。その上の「ミ」まで出せる人達です。まさに「選ばれしハイトーンの領域」に生きている人達です。私が「ラ」まで設定しても、杉山君はその上でハモれます。上の「ド」や「レ」が出せます。でもそのかわり、彼等は下が出ません。私は通常「ド」から「ド」の2オクターブですが、アカペラのベース・パートを取るときは、下の「ミ」までギリギリ出せます。下の「ミ・ファ・ソ」が出せると、アカペラで「Cのキーのベース・パート」が作れます。私は自分自身の「物理的なトップの限界」をしっているので、活路を下にみいだしたんです。達郎さんのように、「一人アカペラ」がやりたいので。それで2オクターブ半。達郎さんはファルセットと合わせると、3オクターブ半の領域を使います。これはもう「神の領域」です。しかもそれを、完璧にコントロールしています。私はファルセットの特訓があまかったので、実質3オクターブまでしかコントロールできません。達郎さんを完璧には、コピーできないんです。なので・・・ビーチボーイズの完コピもムリ(笑)。
 
わかってもらえたかな?。ちょっと難しい?。難しいです。「歌を学ぶ事」は、私も未だに難しいと思っています。分析・練習・コントロールの繰り返しです。「高い声」が出ないのは、けして「悪いこと」でも「ヘタなこと」でもありません。人にはそれぞれ「決まった領域」があるんです。声が低い人が、上を出すのは無理なんです。これ、カラオケの悪い弊害なんですけどね。範囲が違うんだから、「人の曲のオリジナルキー」で歌えないのは当たりまえのことなんです。そこを勘違いしないようにして下さいね。
  

 

 

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