Column 2


ジャパン・ビンテージについて


ジャパン・ビンテージっていつ頃から使われ始めた言葉なんだろう?

ギブソンやフェンダーには「オールド」 があって、その「オールド」には入らないけど、重要なモデルあるいは記念モデルを「ビンテージ」とは呼ん でいた。最近ネットを見てると、やたら目にする「ジャパン・ビンテージ」って言う言葉。外国のサイトを見て も、書いてあったりする。

 

これから書くことは、自分の中でも「相反する矛盾」があることはわかっています。最初にそれをわかって下さい。

 

私は「ジャパン・ビンテージ」っていう言葉が、大嫌いです。特に「ネット・オークション」で目にすると、ウンザリしま す。「このギターはジャパン・ビンテージで、JVシリアルなので、198×年製、激鳴りです。」で、値段がつり上がっ ていくと(笑)。メーカーがわかっちゃう?(爆)でも私からすると・・・「えっ?198×年製の国産ギターに、なんでこん な値がつくの?これって、ただの中古だよね?中古の相場って・・・半値以下なんじゃあ・・・・。」

 

でも、誤解しないで下さい。あなたがこれを目にする時、私のジャンク・ギター達が何台目になっているかわから ないけど、私のギターはみごとなまでに「国産ギター」のオンパレード。「オールド」も「ビンテージ」もありません。中 には、韓国製、中国製すら含まれています。

私は昔から国産ギターを「応援する」立場を取っています。「国産ギ ター」は不当に低く評価されていると思うし、私は、世界で一〜二を争う技術を持っていると思います。ただしそれ は、国産ギターであっても世界の水準に「達してるものがある」という意味で、すべての国産ギターが素晴らしいと はいいません。

 

幸いなことに、私は年寄りです(笑)。皆さんがネットでしか、あるいはカタログでしか見たことがないギター達を、リ アルタイムで見て、触ってきました。私の友人には、すばらしい水準のギター・コレクターもいるし、音楽業界にい ることで、周りの友人達のギターも多数見て、弾いてきました。今、私は20数本のギターを所有していますが、実 際に使ってきたギターは50本を越えると思います。そして今手元に残っているのが、「素晴らしい国産ギター」達です。

 

「○○メーカーの、××っていう機種は、どうですか?」

って聞かれれば、私が使ってきた範囲の中で、即座に答えられ ます。その中には、一般の皆さんには不人気だけど、実はとてもよく出来ているものがあったりします。(できれば あまり、教えたくない・・・値段が上がるし・・・(笑))。でも、「○○メーカーって、どうですか?」ときかれると困る(笑)。い いギターもあれば、悪いものもある、としか答えられない。同じモデルでも、年式による出来不出来もあるし、確実に 個体差があるものもある。それを「このギターはジャパン・ビンテージで・・・」って言われると、「この人、何を基準に 言ってるのだろう?」と思ってしまいます。この人が、ギターを始めて、まだ1年ぐらいの人だったら・・・(笑) 

 

「ネット・オークション」を否定してる訳でもありません。私も年末に「念願の1本」を、「適正な価格」で手に入れること が出来ました。周りの人がどう思っても、私にとって「適正な価格」であり、納得できるものでした。もちろん、国産メ ーカーです。(あとで紹介します)(^_-)-☆

 

 

私は「国産ギター」は充分世界レベルにあると思っています。「コンバット」「ディバイザー」「バリータ」などは、 世界最高水準といっていいと思います。(名前の出ていない皆さん、ごめんなさい。もっと、たくさんあるんですが、 書ききれません)

 

例えに名前を出して申しわけないですが、「フジゲン」さんの話をします。(フジゲンさん、不快に思わないで下さい。 私のギターにもフジゲン製が何本もあります。)

前出の「JVシリアル」の話は「フェンダー・ジャパン」のことだって、 みんなわかりますよね?(笑)。そしてその「フェンダー・ジャパン」というブランドを作り上げたのが「フジゲン」さん だってことも。たぶん、世界で一番最初に「NCルーター」(CNC)をギターを作るために完璧に使いこなしたのが、「フジゲン」さん。 そしてその技術が、本家フェンダーUSAの立ち直りの原動力にもなり、ひいては世界中のギターメーカーが「NCル ーター」を使いこなす基本にもなり、一挙に量産品の品質を底上げしたと思います。「フジゲン」さんがOEMを得意と し、数々のヒット作を作り上げ、国産ギターの基礎を守りぬいたことは十分承知しています。私は「フェンダー・ジャパ ン」も「スクワイヤー」も大好きだし、実際に使っています。

 

でも、そうだとすると、おかしいとおもいませんか?

オークションでみんなが「フジゲン製フェンダー・ジャパン」をもては やしてるのに、実際に楽器屋さんにいっても、「フジゲン」ブランドのギターは少ないですよね?もう20年近く経ってい るんだから、「フジゲン」さんの能力も格段に上がってるハズ。ではどうして「フジゲン製フェンダー・ジャパン」と同じくら い「フジゲン・ブランド」のギターが売買されていないのでしょう?そう考えると、「フジゲン製」っていうのはただの売り文 句で、実際には「フェンダー」の「ブランド名」だから・・・ってことになりません?「フジゲン製」は素晴らしいと言ってるの に、「フジゲン製」の新品は、買わないの?へんじゃないですか?

 

勘違いしないでくださいね。「フジゲン」さんのことを悪くいってるんじゃありません。ただ私は「自分がいいと思ったギター」 「自分が気に入ってるギター」が、結果「フジゲン製」だっただけで、「フジゲン製フェンダー・ジャパン」だから選んだわけ ではないんです。おなじようなことが「マツモク」さんにも言えるんです。「マツモク」さんも「グレコ」をはじめ、いろいろなギ ターを作ってきました。そしてネット内では「フジゲン」さんと同じように扱われています。どちらも一見、悪いように書いて いるのではないので、見逃してしまいそうですが、やっぱり表現がおかしいと思ってます。

 

この「ジャパン・ビンテージ」と呼ばれているギター。はっきりいって、過度な期待はもたないほうがいいです。けっして品 質の悪い粗悪品とはいいません。ですが、過度な期待を持って購入するときっとがっかりすることになると思います。

 

たとえば「バーニー」、ご存知ですよね?

「フェルナンデス」がフェンダー系のコピーなら、「バーニー」はギブソン系のコピ ーです。私は「バーニー」の6〜8万円ぐらいの機種を、とても高く評価しています。今は「バーニー」の「SG」と「ファイヤ ー・バード」が欲しいです。なのにあまり出回ってないので、評価はいまひとつ・・・ですよね。個体差があったりするので 一概には言えないけど、かなり「使える」製品であるのは、間違いないです。買ってきてすぐ使える=即戦力なギターです。

 

この「個体差」って私が使ってる言葉。必ずしもボディやネックの「木工部」だけではありません。「ピックアップ」をはじめ、 「ブリッジ」「ペグ」など金属部分を変更することにより、かなりグレードがあがることもあるんです。「木工部分」はキチンと 作られているのに、値段相応の安い金属製品がついてるおかげで、実力が発揮出来ないでいるものもあるんです。まあ、 なんというか・・・「バランスが悪い」って言えばいいのかな。

 

「フェンダー・ジャパン」なんかも、「バランスが悪い」っていう表現があたってるものが、多いです。従って中古で手に入れ ても、何らかのリペアー、パーツ交換が必要。でもそうすると、中古価格から、その分が「マイナス」されてるものじゃない と、割が合わないですよね。でも、それを「JVシリアルで、激鳴り・・・」って言われちゃったら・・・「フジゲン」さんも困っちゃ うよね(笑)。だって、4〜6万円のギターには、「それなりのパーツ」しかついてないんだから。それが、本家フェンダーUSAを超えるって言われても・・・(笑)。USAの立つ瀬が無い?(爆)

 

ようはそんな言葉に、惑わされないで下さいってこと。

ほんとにだめな「メーカー」や「機種」もわかるんだけど、さすがにそ れは書けない(笑)。悪口は災いの元、だから(爆)。どうしても知りたければ・・・、メールできいてもらえれば、それなりのこ とは、アドバイスしてあげられます。

 

ネットの中では、ネットの情報に、ネットの情報が重なって、いつのまにやらそれがまことしやかに伝わっちゃってることが あるんだけど。こと、ギターに関しては、「信頼できるお店」にきいたほうがいいです。「信頼できるお店」捜しも大変なんだ けど(笑)。大きければ、いいってもんでもないし。

 

「いいお店」の条件は・・・「検品」。仕入れる時に、ギターがギターであるかどうか、きちんと確かめてる。そのメーカーの「基 本設計」部分にまで目を光らせてる。音を鳴らす前に、ギターの「精度」をきちんと調べてる。「ここはどうして、安売りメーカ ーのギターが無いんだろう?」って店なら、OKの可能性が高い。逆に安売りメーカーのギターと、ちゃんとしたメーカーの製 品の「違い」をキチンと説明できるお店、なぜ安いのか、納得できる理由を教えてくれる店でもOKです。

 

さすがに「個人」で、そこまで押さえてる人は少ない。ギターの基本設計を調べる基準は、あるんです。いくつかのところをチ ェックすれば、メーカー名など見なくても、どのぐらいの価格か、わかるものです。私は「門前の小僧」(笑)なんで、さすがにそ こまでは詳しくはないんですが。そんな私でもさすがにパーツを調べたりするときは「ノギス」で測るんですけど・・・それをメジ ャーで比較されたら・・・(笑)。

 

国産ギターにも、いいものがたくさんあります。でも、すべてではありません。

それが私の、スタンスです。出来ればギターは、 「見て」「触れて」「鳴らして」みることをお勧めします。「最初の1本目」からうまくいくことは少ないけれど、自分で「見て」「触れ て」「鳴らして」みて、納得できるモノを購入したほうがいいと思います。それを、2本、3本と繰り返していけば、きっとあなたに とって、「最高の1本」が必ず見つかるはずです。それはひょっとしたら「国産」かもしれないし、「オールド」かもしれない(笑)。

 

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