Column 7


Fender Japan "Telecaster" TL-200BB OWB


出身地

日本

出生地

ヤマハ仙台店

価  格

200000円

 

私の「墓までギター」です(笑)

 

 

このテリーは、「めずらしい機構」がついてるし、「資料」として残しておくべくギターだと思うんで。私以外 にこいつの「所有者」は、ネットでもひとりしか見たことはありません。

最初の頃は、Fenderによくある 「カタログ上だけの機種」だとずっと思ってました。

 

正確な購入値段は・・・ローンを組んだので、覚えてま せん(汗)。すでに改造してしまって「オリジナル」状態ではありませんが、そのかわりリペアーマンが中を確 認してくれたので。

その評価は・・・

 「メチャメチャ良く出来てるギターですね。これ、高かったでしょう?これならどんなピックアップを乗せても 「鳴る」と思います。」

だって。でへへへ(^。^)y-.。o○  

 

まずは、上から順番に。 

 

 

ヘッドを見てわかるのは、「52年製」のコピーだということ。正確にいうと、「50年代前半」のコピー。ペグはクルーソン・タイプ。「スプリット・シャフト」って呼ばれてる、弦を差し込むオールド・タイプ。たぶんGOTOH製だと思います。精度も高いし。

 

うっすら「トラ目」が入ってるのがわかるでしょうか?ヘッドの1弦側の「色が違う」のは「トラ目」のせい。写真だと、くっきり出ちゃう。実際はもっと上品な色()

 

ナット・ネック・フレットは、パーフェクト。職人さん、いい仕事してます()。たぶん「フジゲン製」だと思います。Aシリアルだし。これはあくまでも推測ですげどね。でも間違いなく「本家」より綺麗。

 

ほんとは「ネック・ポケット」とかの写真も撮ればいいんだろうけど、現在も「使用中」なんで、許して。自分では怖くて、はずしたくない(笑)。 ヘッドはともかく、ネックの「トラ目」がなかったとしても、柾目1本棹でとても美しいネック。とにかく、メイプル・ワンピースです。ネックの後ろには「カスタム・エディション」のマーク。

 

 

このシリーズは、「カスタム・エディション・チーム」という名のプロジェクトで作られたものです。このシリーズは変わったものを作るJapanの中でも、さらに「マニアック」なものを作る、楽しいセクション(笑)。このシリーズには・・・たくさん欲しいものがある(爆) 

 

このギターの最大の特徴が、この「ストリング・ベンダー」。パ−ソンズ・ホワイト製の、フル・オリジナルです。Fender純正の「ストリング・ベンダー」は、機構が若干異なっており、お互いにパテントを取っています。パ−ソンズ・ホワイト製が「平面」に回転して弦を引っ張るのに対し、Fender製は「垂直」に回転します。Fender製は、稼動部が外に出ています。ボディはライト・ウェイト・アッシュ・・・かな。そんなに極端に軽くはありませんが、最高の材質だそうです。

 

これが・・・Bベンダー養成ギブス(笑)

 痛々しい・・・

 

 

これが「パーソンズ・ホワイト製」のマーク。

ここが、稼動部。すいません。ほこりが・・・(笑)

 

 

 この「ストリング・ベンダー」が、機種名称の「BB」の部分。「Bベンダー」の省略です。

「B」は2弦のことを指しています。2弦を引っ張り、1音上げることにより、「ペダル・スティール・ギター」の効果を生み出します。

みんなが簡単に聴けるのは、「Eagles」の「Peacefull Easy Felling」の間奏で、聴くことが出来ます。 

 

 

 このネジで、音程の可変幅−音程を調整します。現在のフェンダーのBベンダーは凹でいて、専用工具で回します。

 

なぜこの「ストリング・ベンダー」を「Bベンダー」と呼ぶのかというと、他に「BGベンダー」というのがあるからです。これは読んで字のごとく、2弦と3弦の2つをコントロールできるもので、かなり複雑な構造です。ここが、心臓部(笑)。このブリッジの加工、純正です。ですので、みなさん、参考にして下さい。ブリッジの加工については、「Hipshot編」で、触れてますので、そちらへ。

 

私はここに「センター・ピックアップ」を増設。セイモア・ダンカンのSSL−1、ストラト用です。 

 

 

元の2個のピック・アップは「Vintage」とだけ、記されています。これはカタログには「USA」と記述されています。 

 

 

 

 

「Made In Japan」、ちょっと上過ぎない ?(笑)ネック・ポケットも塗装も、バッチリ!素晴らしい、精度です。さすが国産!

ちょっと笑えるのが・・・ブリッジの刻印。ちゃんと「52年製」 を踏襲していて、斜めに刻印。ついでに、シリアルナンバーも刻印して、雰囲気を醸し出しています(笑)。

 

音は、素直に「テレキャスター」の音。コレにセンターを足して、配線は「ストラト配線」。5接点スイッチに変えています。リア+フロントの音がないかわりに、「センター」の音が加わりました。この改造は・・・「あり」ですね。というか、カントリー系のナッシュビルのミュージシャンは、みんな普通にやってます。配線は「テレキャス・O・マチック」と「ストラト配線」と半々かな。どちらも使える6段のスイッチもあるようです。

 

ここからは、資料。このギターに付いてきたものです。コレが「Fender Japan」の検品タグ。

 

 

これがあれば、「誰が何をしたか」 が一目瞭然。作ってくれたみなさん、ありがとう\(~o~)/

 

コレが、「売り場タグ」。 

ココからは、オーナーズ・マニュアル、解説書など。

いろいろ付いてきます(笑) 

 

ちゃんと、「ストリング・ベンダー」の解説が付いてきます。なかなか、芸が細かい(笑)

 

もうひとつ 、芸が細かいのは「フェンダー純正解説書」

 

ちゃんと「各部の調整」が出ています(笑)。値段が高いと、オマケがいっぱい(爆)。 

カスタム・ショップだと、「証明書」が付いてくるからねえ〜。 

 

このシリーズには、「専用ギグ・バック」−ちょっと高級なソフト・ケースが付いてきます。

このケースは、目黒君も見たことないって(笑)。

さらに、ケースにも「カスタム・エディション」のマーク付き。

 

外部資料も出しておきますね。

 

これは当時、雑誌にでていた、このギターの宣伝。

 

 

私がどれだけコイツを欲しがっていたか、わかるでしょう?こんな「切抜き」まで、大切に持ってるんだから(笑)。 2枚目は「宇宙一のベンディング・マスター」−「ジェリー・ドナヒュー」の35万円のモデルと肩を並べてるし。3枚目は「元祖Bベンダー遣い」−「クラレンス・ホワイト」モデルと一緒。 リキ入いってるなあ〜、フェンダー・ジャパン(笑)。

これも当時の宣伝。 

 

3番目だけは、違うモデルだけど。これも「カスタム・エディション」。これも・・・欲しいなあ〜(笑)。

これはちょっと珍しい、「取り付けキット」の宣伝。レスポールにマウントできるキットも載せてます。 ジミー・ペイジも使ってたハズ。 

 

ついでと言っちゃあ語弊があるけど、資料として。

 我が愛する「トーカイ」さんのベンダーCMも一緒に。 

最後に「Fender USA」の勇姿を(笑)。写真が小さいけど、稼動部の違いが、見えるかな?

 

まだ、スキャンしてない「資料」もあるはずなんで、それは追々、出していきます。  

 

欠点 

ピックガードは黒ワン・プライ。全体の仕様は「52年製」に忠実なんで、特筆すべき点はありません。ただ、激しく動くとベンダーが動いて、音が揺れる()。他のギターより、テンションがちょっときつい。「張りがある」っていう程度だけど。 

 

総評 

 

う〜〜〜ん、パーフェクト()本来、いぢる必要の無いギター。Fender Japanさん、ごめんなさい。こんな「芸術品」を改造しちゃって。でも、「楽器」は「自分用」になってナンボ・・・だと思ってるから。いつをレコーディングの時、オールドのベースマンに突っ込んだら・・・・・死ぬかと思うぐらい、いい音でした(笑)。ギター、ヘタでもいいから、ノン・エフェクト(爆)みたいな。直で、サイコーの音。「これぞ、テレキャスター!!!」

追記

 

そしてこれが、「元祖ストリング・ベンダー」。故クラレンス・ホワイトのテレキャスター。

 

 

現在は、「マーティー・スチュワート」が所有。

「マーティー・スチュワート」は「Nashville A−Team」にも名を連ねる、超スーパー・ピッカー。このギターは「試作品」のため、ボディがかなり厚く出来てます。クラレンス・ホワイトが、「ザ・バーズ」に所属してた時の写真に、よく写ってます。2つある「丸い穴」みたいなのは・・・たぶん・・・銃弾(笑)。

 

 

余談

 

以前、「世良正則」さんと一緒になった時。世良さんがオールドのテレキャスを、ツインに突っ込んで弾いてた・・・。もちろん、ノン・エフェクトで。すげー、いい音してたんだあ〜。世良さん、ギターうまいし。「テレキャスターの鳴らし方」を、よく知ってる人の音。すごい「コレクター」だって噂(笑)。あの日以来・・・世良さん、好きになっちゃった(爆)。 

 

 

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