Report 09

MS-50Gユーザーの視点からみたMS-100BT


100BTには、困ったこんです(笑)。どうにも使い道がみいだせません(爆)。どこまでいくのか、今後注目ですね。

RandyさんはMS-50Gのユーザーです。MS-50Gユーザーの視点からみたMS-100BTを語っていただきましょう。

 

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Randy伊藤です。
まぁ、件名の通りです(笑)。最初に宣言しておきます、私は買いません。

まずはiOSのみ対応という点、私はAndroidスマホユーザーなので蚊帳の外です。実際のユーザー数もAndroidの方がやや多いと思いますし、iTuneAppStoreでの評価を見ても、アプリが起動しないと不具合報告もありますね。アプリ自体は無償でも、エフェクトは有償で買うわけですから、露骨な不具合はあり得ないでしょう。

初期化(オールイニシャライズ)したら、多分購入したエフェクトも消えるでしょう。100%断定はできませんが…99%間違いないと思います。ご存知とは思いますがデジタルエフェクタの中身はPCと一緒です。専用のOSをROMで持っていてエフェクタとしてしか動きませんが…PCと同様にメモリとCPUがあってデジタル処理を行っています。PCのHDDに相当する記憶領域にはフラッシュメモリ(USBメモリやSDカード等と同じ物)が搭載されており、パッチを保存するユーザーエリアと、OSとユーザーエリアの初期イメージが格納されたエリアに分かれていると思われます。
100BTは50Gよりこの記憶領域が広いのでしょう。だから50Gより多くのエフェクトを搭載してますし、DLしたエフェクトをユーザーエリアに保存できるのだと思われます。

初期化というのはユーザーエリアをフォーマットして、ROMから初期イメージを復元することでしょうから、購入したエフェクトは消えると思います。ただアプリや楽曲、データの購入履歴はiTuneのIDと紐付きで、ストア側に保存されていますので、100BTを初期化しても、iPhoneを初期化しても、買い替えても、失くしても、購入したエフェクトのデータは、無料で再DLできるはずです。

ちなみにAndroid携帯のGoogle playでもGmailアカウントでアプリや動画の購入履歴が管理されています。携帯を買い替えても、アカウントと同期設定するだけで以前購入したアプリを再導入できるようになっています。

音楽業界(特にDTMの世界)では、Macの普及率が高く、携帯もiPhoneの人が多いとは思いますが、スマホ携帯全体の出荷台数で比較するとAndroidのほうが多いので、Androidユーザーを切り捨てた時点で「失敗」と言えるでしょう。

仮にAndroid対応のアップデートがあったとしても、手段がBTに限定され、そのBTが現状でiOSとしかペアリングできないのであれば、FWアップにはiOS機器が必須になると思います。


次に、使いどころがMS-50G以上に見えないという点です。
MS-50Gですら操作インターフェースが機能に追い付いていないのに、ステレオIN、ステレオOUT、G3並みに多いエフェクト、さらにエフェクトを追加…って、まるで使いどころが見えません。ステレオIN、ステレオOUTという仕様から見ると、DTM用途が中心なのかとも思いますが、エフェクトはギター向けの物に偏っていると感じますし、操作感はMS-50Gと変わらないように見えます。宅録用なら足で踏むスイッチから脱却しても良かったのではないでしょうかね。またG3のように細かな入出力設定が出来ないのも、宅録用としては貧弱な印象も受けます。

更にiOSのアプリを使っても、できるのは購入したエフェクトの転送だけのようで、Edit&Shareのようなパッチ作成やパッチ管理は出来そうもないってところも、ガッカリです。う〜ん…何と言うか、とっても中途半端ですね。


あと、どうでもいい事なんですが、MS-50Gにも100BTにも搭載されているLineSelというエフェクトの利用用途が、ギターアンプに繋いでいる前提では、どうしても想像できないんです。
残響音にエフェクトが掛かるのを避けるために、直列の後ろ側にディレイやリバーブを配置することが多いと思います。LineSelをその前に入れると、突然ディレイもリバーブもOFFになってしまいます。普通はラインセレクタとか、ABボックスとか、ループセレクタってそういう使い方をしませんよね。踏み変えたいのは、ブースターとかODとか、コーラスとか、トレモロとか…どっちかと言うと前のほうに置きたいエフェクトなんですよね。DTMでエフェクトを後掛けできるのなら、その存在も理解できますが、ライブでは有効とは思えないです。

そう考えるとMS-50Gも100BTも、DTMで宅録する人向けに、小さいの一個でいろんな「それっぽい」音が出る便利な小箱という位置づけなんでしょうかね。特に100BTは、MacでiPhoneもiPadも持ってて、GarageBandで遊んでる人向けという、とってもニッチなユーザーしか見ていない印象を受けますね。

目指すところは、エフェクター付きのiRigと言ったところでしょうか。
でもiPad+iRigでギターを弾いてる人は、既にエフェクトのアプリやアンシミュのアプリを持ってるでしょうし、SansAmpやPodなどの何らかのアンシミュやエフェクターも既に「嫌と言う程」持ってるでしょう。そんな人達が更にお金を出してMS-50Gや100BTを買うでしょうか。小さいという点は購入動機になり得ると思いますが、気にしない方もいるでしょう。エフェクトが多彩な点も魅力ですが、アンシミュとしてはPodのほうが上かもしれませんね。結局はPodを持っている人全員が買うことはないと思います、ってことは、Pod以上のヒットには成り得ない…のかな?。しかもiOSには既にiRigがあるけど、Androidには無い。だからもっと煮詰めて、Android向けのアプリとUSBインターフェースを搭載して、iRigと同じ事ができるよ〜って売り出せれば、大ヒットに化ける可能性があったのに…勿体無かったですね。

ちなみに私もいい歳ですから(笑)オレンジ・スクイーザーは知っています。リー・リトナーも聴きましたし、コピーをかじったこともあります。でもオレンジ・スクイーザーの音、アタックはペコッて言うけどコンプレッションが全然伸びない、あの音は普通のコンプでも代用できると思います。アレの存在価値はギターに付けるアクセサリ(笑)としてでしょう。
マエストロのエコープレックスにしても、アレがアンプの上にデンっと置いてあるからこそカッコいいんで、デジタルエフェクターでシミュレートしてもどーよ?と感じます。G3でも(当然G5も)ブースターと歪み系、イコライザにテープエコーを組み合わせればらしい音は作れそうです。

現在のユーザーが、そうしたルックスを伴わないオールドエフェクターの復刻(というかデジタルシミュレート)に価値を見いだせるのでしょうか?。そのためには、ときた様が提唱されているようにエフェクター講座とか、ポイント解説付きのパッチ配布が必要でしょう。ただエフェクタ講座には過去の名演の音源が必要になるわけで、著作権とかなんとか、いろいろな問題が発生しそうで、実現は難しいでしょうね。

なんか100BTには私の嫌いな「Macを使ってるオレがカッコいいと勘違いしているスノッブなMacユーザー」の臭いを感じます。個人的にMacやiOSの機器はハードもソフトもレベルが高く、とても素晴らしいとは思います。でも自作PCにインストールできない、そして「いい物は高い、高いものはいい」というヒエラルキーが徹頭徹尾貫かれている世界がどうしてもなじめません。

例えればディズニーランドです。素晴らしい夢のような世界ですが、スタッフでない限り裏を覗いて、どのように構成されているのかを見ることは許されません。しかも何に乗ってもお金を取られます。楽しさが使ったお金に比例する世界です。

一番好きなのはLinuxで、でも道具として使いやすいのはWindowsだと思っています。これらは夜の繁華街です(笑)
これがタダでイイの?って程素晴らしいフリーソフトもあり、有料でもダメなものもあり…玉石混合です。だからこそ面白いものが生まれそうという期待感がありますし、私でも入り込める隙間がありそうな感じが…(笑)

あら、また脱線しだしました(^_^;)
この辺を語りだすと、また長くなってしまいますのでこの辺で。

VOXの新しい小さいヤツは私も注目しています。私はワウワウをほとんど使いません、と言うか上手く踏めませんので(^_^;)ペダル無しのが欲しいと思っています。これぐらいシンプルだと割り切ってアンシミュオンリーで使えそうですね。コンプの音とクランチよりさらに軽い歪みの音がイイ感じなら嬉しいです。VOXが良ければ前を任せて、後ろに50Gってのはなかなか楽しそうですし、後ろがG3ならかなり強力になれるでしょう。

用途は全く違うのですがZoomのCDRとどっちがいいかなぁ…と悩んでいるところです。

でわ〜

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