Column 106


オーディオ・インターフェイスって、なぁ〜に? Part 2


さてさて、基本的な「オーディオ・インターフェイスの働き」はわかりましたでしょうか?

「基本的な働き」は、どの機種でも同じです。どこのメーカーのどんな機種でも、好きなのを選んで下さい。値段で選ぶも良し、ルックスで選ぶも良し(笑)。

インターフェイスを買うと、DAWが付いてくるものもあります。CubaseLEかSonarLEが多いですかね。DAWを決めてしまう前に、とりあえずDAW付きインターフェイスを買って試すのもありです。LEとはいえ、音源やエフェクターが一揃い付いてきます。

そうそう、マルチ・エフェクターを買うと、DAWが付いてくるものもありますね。これはそのマルチがインターフェイスになってくれる機能が付いているものです。なんですが・・・(笑)

  

 

これが基本的な接続順。楽器とPCの間に挟まって、まさにインターフェイスです。INPUTの感度も変えられますので、MICでもギターでもOK。ごくごく普通の状態。これを「マルチ」にすると・・・

 

 

これがマルチをインターフェイスとして使った状態。あれれ??何か無くなってる?(笑)

そうですね。モニター・スピーカーを繋ぐところがありません。音を聴くには、ヘッドフォンしかありません。これは・・・

 

あくまでも「オマケの機能」だと思って下さい。ギタリストやベーシストのために、オマケに付いてくるインターフェイスの機能。

実際には、「ギター(ベース)を録音するインターフェイス」としては機能します。いわゆる「弾いてみた」レベルのものなら、すぐに作れます。私がG5/G3でやっている、音見本ぐらいのヤツ。あれはCubaseLEにKaraoke(笑)を流し込んで、ギターのトラックのみ製作しています。また宅録じゃないとしても、「夜中の練習」には最適。マルチをインターフェイスとしてセットすれば、オケとギターを同時に聴くことができます。USB1本で接続できるので便利ですし、マルチの機能も全て使えます。でも・・・

  

本気でDTM=宅録をやるつもりなら、これはダメです!

 

ヘッドフォンのためのアウトプットもなにもかも、そのマルチの中では「オマケ程度のもの」です。いざスピーカーでモニターしようと思っても出来ませんし、どうしてもスピーカーから音を出したければ、PCのスピーカーを使うしかありません。

 

 

これが普通です(笑)。いわゆる「ライン録り」と同じつなぎ方ですね。マルチはただのエフェクターとしてだけしか使っていません。全ての機能は、オーディオ・インターフェイスがやっています。

これはただの「ライン録り」になるので、マルチの後ろにエフェクターを入れてもいいです。マルチをUSBで接続すると、マルチの後ろには、何も繋ぐことはできません。たとえ高品位なノイズリダクションがあったしても、USB⇒PCになっているので、使うことはできません。でもこのつなぎ方なら、どんな方法も使えます。インプットも自由自在ですし、モニターも自由自在。なにもマルチの貧弱なモニター音を使う必要はないわけです。

 

 

あなたは普段、何で音を聴いていますか?。スマホ?iPod?。車の人は、カーステレオ?。DTM=宅録は、「自分で音を作って決める」しかありません。なので最終判断は、「一番自分が聴きなれた環境の音」。これが判断基準になります。

 

夜中にギターの練習をする、あるいは宅録する時には、ヘッドフォンが有効です。これ、インナー・イヤーでやって見て下さい。耳が壊れそうになります(笑)。長時間作業ができません。本当はすべて「スピーカー」=「モニター・スピーカー」でやるのが理想です。っていうか、本チャンのレコーディングでは、99%スタジオ・モニターで作業します。それがある程度完成するとラジカセで聴いたり、カーステレオで聴いたりして、「レコーディングされた音」を判断します。ホンモノのスタジオでヘッドフォンを使うのは演奏する側で、録音する人はほとんど使いません。

 

ただここまでDAWが発達してきたので、ヘッドフォンでやっちゃう人も出てきました。ヘッドフォンでやれるなら、いつでもドコでもMIXができるわけです。NOKKOのアルバムを、ごうさんはほぼヘッドフォンでミックスしたそうです。でもこれは「元々レコーディングをやってる人だから」なんですね。彼らは「スタジオの音」と「ヘッドフォンの音」の差を知っているんです。そろをふまえてDAWを自由自在に動かせる人にとっては、最高の環境なんですね。極端な話、外でも作業できるわけですから(*^_^*)

  

でも私達は、そういきません(笑)。やるのは夜中(爆)。ヘッドフォンをして、ポチポチドラムを打込むわけです。私は一軒家ですが、夜11時を過ぎてやっていたら、家族に殺されます(爆)。なのでポチポチ作業(笑)と、仮MIXは夜中。ちゃんとやる時は。日中スピーカーから音を出してやります。でも・・・それでもシロウト作業です(爆)。ではどうするか?

  

「録音」に関しては、ヘッドフォンとモニター・スピーカーでやるしかありません。別にどちらも高級品ではありません。まあ、インナー・イヤーよりは、マシな程度です。でも「プロの音」には近づけたいですよね?。なので・・・

何度もMIXしては、カーステレオで鳴らしてみます。私のリスニング環境で、一番時間が長いのが車の中。あらゆる音源をココで聴いてるわけです。最低限、ここで同じにように聴こえなければ、どこで聴いても違うわけです。そして日中、モニター・スピーカーから出す爆音(笑)。これは・・・家族がいないとき限定(爆)。これもMIXした音源と、自分の好きなバンドの音を比較しながらやります。同じ音量で聴いてみて、ボーカルの大きさはどうか?バスドラがどのぐらい出ているか?などを比較します。それを車⇒部屋⇒車⇒部屋と繰り返します。何度もCD−Rに焼いて持ち出します。私はプロではないので、ここに好きなだけ時間がかけられます。締め切りがあるわけではないので(笑)。

  

たーだーし(笑)。これも厳密に言うと、違ってるんです。みなさんが普段聴いてる音楽は、「マスタリングされた音」です。「マスタリング」はひらたく言うと、レコードやCDにする際、各曲の音量差を整えたり、音質差を整えたりする作業です。レコーディングでミックス・ダウンした音源は、最大限、高音質になっています。でもレコードやCDには、物理的な音質の制限があります。この部分に関していくらマスタリング・ソフトがあったとしても、本来マスタリング・エンジニアがやる仕事とは、歴然とした差がでます。DTMをやっていると、いつかここの壁にぶつかります。単純にミックス・ダウンした音と、マスタリングされた音では、聴こえ方が違うんです。

でも、それを言ってもはじまりません(笑)。我々は、シロウトとして、できるだけの範囲でやるしかありません。マスタリングは「最終出口」の話。実際には一番最初に打ち込む「ドラムの音源」から悩みがスタートします。プロがスタジオで録る時は、その瞬間から彼等のノウハウがつぎ込まれます。でも我々は、手持ちにあるドラム音源でやるしかありません。インターフェイスで悩んでいる程度では、全然先に進めません(爆)。どんなものでも良いので自分のシステムを組み、DAWを決め、そこからはじめて「音楽」がスタートするわけです。機材に関するゴチャゴチャは、いずれ出てきます(笑)。いやおうなしに、問題が出てきます。本来は「音楽」で悩みたいのに、機材に悩まされます(爆)。

「プロと同じ音」にならないことを、機材のせいにする人もいれば、自分の腕だと悩む人もいます(笑)。でもプロのスタジオは、何百万、何千万円もするシステム(笑)。それを我々は、数万円でやろうとしてるわけです(爆)。違ってても・・・当たり前ですよね(*^_^*)

  

インターフェイスやDAWなんかで悩んでないで、とりあえず始めちゃって下さい。我々がやろうとしている「音楽」です。DTMがやりたいのではなく、DTMを使って「音楽」がやれないと何も始まりません。極端な話、歌とギターがうまければ、ハンディ・レコーダーで録っても「いい演奏」は録れます。ビデオで録っても、「いい演奏」が作れるんです。機械による音質の問題うんぬんを言ってるより、「音楽そのもの」で悩みたいわけです。演奏が良くないのは・・・機材のせいではありませんよね?。それとも、ギターのせいにします?(^O^)/

  

インターフェイスを選ぶのも大変。DAWを使いこなすのも大変。でもそれは「音楽」ではありません。あくまでも「道具の選定」。プロのスタジオで録ったって、ヘタなものはヘタ(笑)。マイク1本で録っても、人を泣かせることはできます。機材で悩むぐらいなら、その時間を歌や演奏の練習に費やしたほうがいいです。「道具」は、やっていればそれなりにわかってきます。今必要なのは、1歩踏み出してしまうこと。インターフェイスなどさっさと飛ばして・・・音楽に集中して下さい(^_-)-☆

 

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