Column 112

最強のエフェクターはぁ〜〜、どぉ〜れぇ〜〜???


Part 2!!(笑)

  

今日はねぇ・・・

 

 
「○○は、音がデジタル臭い!」
 
(笑)
こういうことを上級者が不用意に書いてしまうのがネットの悪い所です。

いったんこう書かれてしまうと初心者は「○○の音は、デジタルっぽい音なんだあ〜」と勝手に思い込んでしまいます
  
「○○は、デジタル臭い音がする」
  
   
(爆)
初中級者諸君!!
君が使ってるエフェクターの音は、デジタル臭い音じゃない。
それは単に、ジャリジャリのEQで、歪ませ過ぎなだけ。
   
君のエフェクターの使い方がヘタなだけだ!!
   
(爆)
判るかな?。君は誰かに言われたことを鵜呑みにして、勘違いしてるだけ。

上級者は「デジタル臭い」という表現をする。これは何かというと「チューブ・アンプで歪ませた自然の歪み音と比べると、機械的に作ったワザとらしい音である」と言っているのだ。従ってこの「ワザとらしさ」は、「アナログ・エフェクター」にも存在する。その「アナログ・エフェクター」と比較してなお、「機械的な歪み」であるため、「デジタル臭い」と表現しているだけである。
   
まず先に「歪み(ひずみ)」を考えなければいけません。

  
「歪み(ひずみ)って、何?」(笑)
  

まずは、これを見て下さい。
  

     
音を簡単に表した図です。簡略的にサイン波の形にしてあります。

何かから、音が出ます。それを見やすく表しています。この表の上下いっぱいまで、音があります。機械の入力限界までギリギリの音量。でもまだ「歪み(ひずみ)」はありません。これの入力が上がったとしましょう。
    

     
入力は限界を超えます。いわゆるオーバーロードで、クリッピングします。入力が大きくて、「歪み(ひずみ)」が出始めます。

この図ではわかりやすく描いていますが、実際はこうなります。
    

      
入力メーターの針が振り切れて、限界をオーバーした音。この「ギザギザ」こそが「歪み(ひずみ)」なわけです。ギターでは、これがあたりまえなんですね。GAINを上げる−入力をワザと上げることによって、早く限界がくるようにします。
この「ギザギザ」を人為的に作るようにしたのが「オーバー・ドライブ」です。
   

  
この「ギザギザに似た音」を、擬似的に作るわけです。当然自然な「ギザギザ」とは、違います。

小さな音でも「ギザギザ」で出てきます。でもまだ「アナログ」です(笑)。「いいかげん」「適当」なのがアナログの特徴。うまく使えば、自然な「ギザギザ」に似てる音も出せます。

 
ところが「デジタル」です。デジタルは「機械的演算」です。いついかなる場合でも、「機械的なギザギザ」が出力されます。「アンプ」や「アナログ」とは違い、毎回「同じ答え」がでてきます。上級者はこれを指して「デジタル臭い」と言っています。
  
  
君は今、勝手に「デジタル臭い」と言っています(笑)
デジタルな音は嫌いですか?(爆)
君は、何で音楽を聴いていますか?
携帯?スマートフォン?PC?。
あれ?おっかしいなあ〜???
これ、すべて「デジタルの音」ですよ?

  
  
前に「インターフェイスの話」の中に、「AD/DAコンバーター」という単語がでてきました。
 
AD:アナログ⇒デジタル
 
DA:デジタル⇒アナログ
 
世の中にある「音」。ほとんどが「デジタル」になりつつあります。TVも・・・「地上デジタル」ですよね。でも人間は「アナログ音」でしか聴くことができません。どんな音でも、人間が最終的に聞くのは、スピーカーからできた「アナログな音」。

だけど「録音媒体」「機械機構」、そして「音のフォーマット」自体が、「デジタル」になっています。AAACもMP3もWAVも「デジタル・フォーマット」です。CDに記録されている音も「1と0」で記録された「デジタル」です。あれ?、でもみんなは「デジタル臭い」のが、嫌いなんですよね?。アナログっていったら・・・レコードやカセット・テープ。まさか、使ってませんよね。
みんなは「デジタル」に対して、偏見が有り過ぎ(笑)
  
80年代後半、レコーディング現場ににSONYのPCMシリーズの「デジタル・レコーダー」が入ってきました。

そして月日は流れ(爆)、ProToolsの登場。

 
「デジタル」の嫌いな皆さん!!(笑)

 

どの曲が何で録音されているか判りますか?。「デジタル」を聞き分けることができますか?。「アナログで録音されたモノ」と「デジタルで録音されたモノ」を聞き分ける自信はありますか?ProToolsも出始めの頃は、賛否両論。いわゆる「ProToolsの音」と、とても嫌われました。ときた少年は、その「ProToolsで録音されたアルバム」を集めて聴いていました。
 
・・・
 
わからん!!(爆)
 
  
どれがProToolsの音なのか?そもそも「ProToolssの音」ってどんな音なのか?。私にはまったくわかりませんでした。かろうじて判っていたのが、PCMが導入されて、音がペラペラになった頃。「PCMとCD」という、最悪な組み合わせでリリースされてた頃だけです。達郎さんが、Pocket Musicで試行錯誤していた頃。私は「新し物好き」なんで、PCMに嫌悪感はありませんでした。それでなくとも、早くからCubaseを使ってましたし。そこで起こる「デジタルな現象」は、確かに私にもわかりました。でも「エフェクター」で「デジタル臭い」といわれると「???」(笑)。上級者のお言葉じゃなければ、信用できません(爆)。っていうか、そういわれても、自分で試さない限り、納得して無いし。「デジタル」で音楽をやっている人間が、「デジタルの音」が嫌いなの?。えっ?それは「ギターのエフェクター」に限った話?。そんな・・・都合のいい話って・・・あり?(笑)。
  

  
ProToolsやCubase−いわゆるDAWで録音します。すべて「デジタル」です。アンシミュであろうが、リバーブであろうが、PCの中ではみんなデジタル。ギターのエフェクターに限れば、最近の「マルチ」と呼ばれるものは、ほとんどがデジタルです。私はアナログのコンパクトを、みんなにあげてしまいました(笑)。ずっと使ってるGP−16もデジタル。デジタルであることに、疑問なんか持ったことはありません。デジタル・ディレイやデジタル・リバーブが生まれてくるのに立ち会った世代です。
  
「ディレイはアナログが良い!」とみんな言います(笑)。私はどちらかと言えば、デジタルじゃなきゃテープが一番良いような気がするんですが(笑)。じゃあ「なぜアナログなのか?」と尋ねると・・・

 

「自然だから」

 

「音の劣化具合がいいから」

  

???

それって・・・「好み」だよね?(爆)。テープに比べれば、はるかに不自然だし。

そしてアナログの末期に「BBD」というのが出てきました。いわゆる「遅延素子」と呼ばれるヤツです。「遅延素子」のおかげで、今までアナログでは出来なかった「時間の短いディレイ」がコントロールできるようになりました。そこから「デジタル」の登場です。出た当初は「クリアー」「全ての時間軸を、コントロール可能」などと絶賛されました。でもその反動で・・・またもや「アナログがいい!」っていう人が出てきました。そして今、また「BBD」を搭載しているものまで出てきました。でも・・・それは・・・「好み」でしょ?

 
なぜアナログの前のテープには戻らないんでしょう?。答えは1つ。

 

「テープ・エコーを知らないから」

「テープ・エコーを聞いたことがないから」

「テープ・エコーを使ったことがないから」

 

これだけでしょ?

だけどアナログのわざとらしいのは、好みだから許す(笑)

そんな都合のいい話、あり??(爆)
  
CDや音源を聴く。そこにあるのが「デジタルの音」でも、嫌いではない。「デジタルの音」であることなど、意識したこともない。
流れている曲の中のギターの音が、本当は「デジタル・エフェクターで作った音」であっても、知らなければ好き。それが自分でエフェクターを使ってみたら、思ったような音が出せない。結果・・・

「デジタルが嫌い!!」

(笑)
初中級者の諸君!!

  
それは・・・

  

君がエフェクターを使うのがヘタだからです!!
  

  
実際には「ほんとうにデジタル臭いヤツ」もあります。でもそれは、初中級者のレベルで判るものではありません。ブラインド・テストをしたら、99%ハズレだと思います。キチンとした音の作り方も判らず出してる音で判断されたのでは、機械を作ってるほうはたまりません。MXRのディストーション+や、RATでジージーいう音を作ったら、きっと君は「デジタル臭い」って言うでしょう。君の言ってる「デジタル臭い」っていうのは、その程度のものです。

   

「使い方を間違っている」

「歪ませ過ぎ」

「理解できてない」

  

これです。
  
君のギターがあります。そしてアンプがあります。アンプは「マーシャル」「フェンダー」「ブギー」「オレンジ」「ハイワット」「ミュージックマン」「マッチレス」「ソルダーノ」「ディーゼル」等々、いっぱいいろいろなものがあります。そこに自分のギターを突っ込んで、歪ませた音を出してみて下さい。アンプが変わると、音は激変します。どう考えても「マーシャル」と「フェンダー」では、同じ音にはなりません。いや、同じ音にする方が難しいです。「ディーゼル」を知らずに「マーシャル」と同じ感覚で使ったら、ジージー言い出すのは当たり前。最新のハイゲインですからね。これが目の前に「マーシャル」と「ディーゼル」のアンプがあったら、単純に「好き・嫌い」で判断するでしょう。ところがこれが「マルチの中」にあったとしたら・・・。「ディーゼル」のシミュレートは「ジージーいってるデジタル臭い音」と表現されてしまいます。単純に「ディーゼルを知らないだけ」「使い方が判らないだけ」なのに・・・。
  
  
「デジタル」が嫌いなら・・・ここにはこないで下さい(笑)。ウチにアナログなエフェクターなんて、もうほとんど無いし(爆)。私は根っから「FM音源」が大好きな「デジタル野郎」です(*^_^*)。30年来、デジタル・エフェクターばっかり使ってます。

ほんとに音の判ってる上級者以外、「デジタル臭い」っていう表現は、「好みの表現」なんです。そう書かれていたら私は、「ああ〜、ジリジリいう音が得意なエフェクターなのね」って解釈しています。DEC8さんが「ZOOMの音は、鼻詰まりで・・・」って言ってました(笑)。実は私もそう思ってます(爆)。G2以前のモデルは、この「鼻詰まり音」で、聴くに耐えない音でした。それが「G2」になって、私は「許せる範囲」になりました。でもDEC8さんにとっては「許せない音」。ZOOMのエフェクターに対する2人の「表現の仕方」が変わるのは、当然ですよね。

 
GUYAにFILPシリーズという名機のアンプがあります。ネットで検索してみて下さい。名機としての評価が、あっちこっちに書かれています。でも・・・私にとってFILPシリーズは「鼻詰まり音」が「許せない音」。好みではありません。でも私は「悪口」を書きません。当然ですよね。私はそれを「好み」だと思ってますから。

 
「トランジスタのアンプ」は、みんなから嫌われています(笑)。悪口の嵐ですよね。私はそれでいいと思っています。トランジスタが好きな私にとっては、評価が低い方が競争相手も少ないし、金額も上がりませんから。チューブで悩まされることもないし(爆)。私から見ると、み〜んな「デジタル臭い」と同じ(^_^)。
  
  
「デジタルな音」の中で暮らしているのに、「デジタル臭い」「デジタルな音は嫌い」(笑)

「ええ〜〜〜〜っ!!レコーディングの時は、デジタル・ディレイやデジタル・リバーブが普通じゃないの??」(爆)

たしかに「ギターのエフェクターでの話」「ギターの歪みの話」とは、一緒にはできません。言うなれば「波形レベル」の話ですから。でも「ものを言う時」に「自分のレベル」をちょっと考えてみたほうがいいです。。ギター暦1年の人と、ギター暦20年の人では、同じ物を使っても必ず評価が異なります。エフェクターを10個しか使ったことのない人と、100個使ったことのある人では、まったく違った意見が出てきます。ましてや「エフェクター否定派」の人が出てきちゃったりしたら、同じ「ギターの音の話」なのに、中身は「水と油」になります。交わることなど、ゼッタイありえません。だけどみんな「モノを言う」「モノを書く」時には、「否定」します。自分の意に反することは、メチャクチャに叩きます。それを見た人・聞いた人は・・・。
  
  
「○○は、音がデジタル臭い!」
  

  
「○○は、デジタル臭い音がする」
  
  

  
もう一度、よ〜く考えてみて下さいね。

  

  

  

  

注)私達「APRIL BAND」のファースト・アルバムでは、本物の「鉄板リバーブ」=畳2枚ぶんよりデカイやつ=や、コンボ・アンプよりデカイ、本物の「アナログ・フェイザー」が使われています。

 

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