Column 10


ピックアップ交換 Part 3


前にネジの話したけど、あれと同じくらい手軽にできるジャンクが、「ピックアップ」。
今回は交換じゃなくて・・・。

交換もそうなんだけど、ピックアップで重要なのが「高さの調整」。そんなこと、したことないって?今の音に満足してるならいいけど、

 

「なんかちょっと、ちがうなあ〜。」

 

って思ってる人。ちょっと、やってみない?(笑)。特に・・・ストラト系の人!!
ピックアップの高さの調整って、いろいろ「基準」があるんだけど、細かくいうとメンドクサイんで、ごく一般的なやつで。

 
「基準」はギターの最終フレットを押さえた時に、ピックアップの高さが大体弦から「10円玉2枚分」開くように。これ、「1枚分」って言う人もいると思うけど、私は「1枚分」だと、ちょっとジャマ(笑)。中間をとって1.5枚分?(笑)。半端で、計れないよね。これが最も「出力が大きくなる状態」だと思って下さい。あなたのギター、ずいぶん下がってない?(笑)。離れていくと、距離の2乗に反比例して、音量が下がっていきます。あれ?比例だっけ?(笑)。まあ、いいや(爆)。ようは、ドンドン小さくなっていくって事です。すいませんねえ、アバウトで(笑)。別に、計って計算で出すもんじゃないんで。「音が悪い!」「ピックアップを変えたい!」って思う前に、自分のギターを、調整してあげて下さい。まあ、とにかく、そんなカンジ(笑)。それでまず、弾いてみましょう。
 
どう?
ちょっと、パワフルになった?

あんまり、感じない?

 
上げても下げても、あんまり変わらないピックアップ・・・ちょっと「磁力が拡散」してるかもしてないし、ひょっとしてあんまり「いいピックアップ」じゃないかも。これも、交換を考える時の、基準のひとつね。気持ち、ちょっと変わったかな?と思った人、次にいきましょう。

まずストラト系なら、3発ともやって見ましょう。3発ともやるとね、いくつか感じることがあるはず。

ある人は・・・
「フロント(ネック側の音)、小さくない?」
またある人は・・・
「リア(ブリッジ側)、うるさい!」
または・・・
「なんか、硬い!」
「なんとなく弦ごとに、ばらつきがない?」


などなど。いろいろ感じる人がいるはず。

なぜ、こういろいろ感じるかというと、それは・・・

 
今まであなたが、ここまで注意して聞いてなかったから(笑)

 

いや、これ、ホントだよ。今まで、漠然と弾いてきたギターの「ピックアップが作りだす音」に、あなたが神経を集中して聞いてるんで、その差が大きくなったように感じるの。今まで「1」しか感じてなかったものが、集中することにより「5」ぐらいに聞えるの。そして・・・

ストラト系の人、「ハーフトーン」にして下さい(笑)

すごく、変わってない?今まで買ってそのままにしてきたピックアップが、いじると変わることがわかってもらえたかな?この「ハーフトーン」という音。実は・・・

2つのピックアップの音量のバランス

でできています。だから、ピックアップの高さを変えると、確実に変わります。っていうか、「ハーフトーン」を決める「キモ」なんだね。さあ、ここからは・・・「根気」(笑)。

あなたの頭の中にある「ハーフトーン」を、2つのピックアップをいじって捜します。もう一つ、上のハーフトーンもあるんだけど・・・私は・・・捨ててます(笑)。「ハーフトーン」を2つとも絶妙な位置にもっていくのは、なかなかムズカシイ(爆)。上は、「偶然」に頼ってます。私はネック側を、微妙に使うんで(笑)。あなたの「ハーフトーン」は、どちらのピックアップの割合が大きいのかな?

ねっ!「根気」しかないでしょう?。動かしては、弾いて、弾いては、動かして・・・。

これはもう、100%?やってみるしかない。うーーん、「コツ」はねえ・・・

少しずつ変えても、わかりづらいよ!(笑)

ってことかな。順列組合せで大きめに動かしたほうが、音の変化がわかりやすい。あとは・・・

二つとも離すと、枯れたハーフトーン?みたいな(笑)。

ハムバッカーの人は、「音量」と「歪」のバランス。ネック側、ブリッジ側を満遍なく使う人は、その「音量差」に気をつければいいし。どっちもパワフルにっていう人は、思いっきり上げておけばいいし。

 
私は・・・ものにもよるけど、ネック側が、思いっきり低いです。「パシフィカ」なんか、ピックガードにめり込んでます(笑)。アルペジオでもカッティングでも、クリアーで軽めの音が欲しいし、ディストーションも、「芯が残る」ぐらいがちょうどいいから。ブリッジ側は、そのピックアップの特性によってまちまちです。私はハーフトーンが使えるH-S-Hの組み合わせが多いんで、どちらかというと、そっちに重点をおいています。しかも某社のハイパワー・ピックアップのように、ギャンギャンに歪むのが、あんまり好きじゃない(笑)。

 

今日のお手軽「ジャンク」は、ピックアップの調整でした。
でも意外とやってる人って、少ないんじゃない?(笑)。ピックアップっていうのは、「位置」と「高さ」で、その能力が変わります。本体の材質でも変わります。弦の太さによっても変わります。極端に言えば、弾く人の能力によっても変わります。ピッキングの強い人と弱い人では、出音が異なります。これは良い悪いじゃなくて、それも含めて考える必要があるということです。
そのピックアップの能力を十二分に発揮させるには、「それなりのセッティング」が必要です。でも簡単に「ネジ2本」で変えられます。高さが調整できるようになっているってことは・・・

調整が必要だってことなんですね。ギターの構造っていうのはすべからく、

なぜ、そうなっているのか?

ってことを考えると、おのずと答えが見えてきます。

 

「なぜネジ留めになっているか?」

 

って考えれば・・・

 

「開ける必要があるから」

「動かす必要があるから」

「ネジでしか留められないから」

 

なんですね。これのうち、どれかが「正解」になっているハズ。

一見、単純に見えるギターですが、突き詰めていくとそこには「小宇宙」があります(笑)。

みなさんも、ゆっくり楽しんで下さいね。

 

またのご来店を、お待ちしております(笑)

 

← Back

inserted by FC2 system