第26回


YAMAHA Pacifica PAC303-12(II)


 

出身地 Taiwan

生息地 島村楽器 

金   額 30000円


 

でました(笑)、伝家の宝刀!!エレクトリック12弦です!

 

私には「必需品」です。今までは高くて買えなかったケド、安いのを見つけちゃいました。2本あったうちの1本。音が全然違いました。ピックアップの高さの違いによるものだと思います。

と言うことは・・・

 

案の定「未調整」品です。ということは「廉価版」ですね。しかも・・・ノーマルなパシフィカを無理やり12弦に改造(笑)。ヤマハのノウハウがあって初めて可能な大ワザです。

 

エレクトリック12弦と言えば「リッケンバッカー」「フェンダー」「ヤマハ」。「モズライト」もあるかな。ただしこれは「単体機」として存在するもの。これがダブルネックになると「ギブソン」「イバニーズ」。コピーモデルも存在します。アコギなら「マーティン」「ギルド」「ヤマハ」。他のメーカーも作ることは作りますが、あんまり積極的に宣伝はしません。積極的に宣伝しても「売れない」でしょうし(笑)。

 

 

コイツの基本は「パシフィカ」−というよりは「ストラト」ですね。

シングル×3、マスター・ボリューム、トーン。そして5段階切り替え。

まるっきり「ストラト」です。

 

 

よくもまあこの狭いところに、12個も並べたこと(笑)。っていうか、最初から考えていたとしら・・・このデザインはすごい!。ストラトらしさを失わず、オリジナルのデザインになってますね。私は「ヘッドのデザイン」としては好きです。どちらかといえば、かっこいいと思います。まあ、ビル・ローレンスにはかないませんが(爆)

 

 

この独特な「ブリッジ」が「キモ」です。フェンダーなどのホンモノは、12本裏通しですが、コイツは6×6。

6本は裏通し、6本はブリッジ止めです。いかに普通の「パシフィカ」を改造したかがわかります。

 

で、裏の処理。

・・・・・

 

 

サイテイ!!このいい加減な作り!。これが「天下のヤマハ」がすることでしょうか?

 

恥ずかしいと思ってください、ヤマハさん!(笑)

いくら廉価版とはいえ・・・ひど過ぎ。といっても、私は買っちゃってるんですが・・・。



このブリッジなんですが、じつは「キクタニ」さんのカタログには載ってたりします。これはさすがの私も驚きました。「パーツ」として販売されてるんです。どこの楽器屋さんにでも、頼めば取り寄せてくれると思います、ということは・・・ペグさえ付けられれば・・・12弦に改造できるってこと?(笑)。まあ、やる人はいないと思いますが、廉価版のテレキャスターあたりなら、やってやれないことはないってことですね。ただし、ヘッドに12個のペグを並べられるのが、必須条件です。テレキャスは・・・ちょっと辛いかな。

 

 

パシフィカおきまりの、クレジット(笑)。「台湾」製です。こんなギターですが・・・堂々としてます(爆)

 

余談になりますが、私はウチのリペアー・ショップ「リューテリアMK」に行くと、よく「カタログ」を見てます。「キクタニ」さんや「キョーリツ」さん。いわゆる「卸元」さんのカタログは、あまり一般の人の目には触れません。キクタニさんのHPもあったりしますが、さすがにわたしが買うようなマニアックなものまでは載せてません。紙のカタログは、相当分厚いです。文房具メーカーのカタログぐらいの感じです。もうほうんとに「マニアック」(笑)。

私が大好きなのは、「ストラップ」メーカーのカタログ。あれはスゴイですね。ほんとにこんなに作ってるの?っていうぐらいあります。私が探してる「南軍旗」のがまだ見つけられないんですが(爆)。アメリカでは売ってるようなんですけど。こういったものは「お店」と仲良くならないと、なかなか知ることのできない情報です。私は・・・結構「カタログ・ショッピング」をしてます(^_-)-☆

 

 

12弦の話に戻ります(笑)

12弦ギターは他の機種を見るとわかると思うんですが、「3ピックアップ」は必要ないと思います。どちらかといえば、ハムバッカーの柔らかい音の方が合ってると思います。しかも「フロント側」のほうが、使う頻度が高いです。もちろんリアも使いますけどね。ハーフトーンは狙わなきゃ使わないし(笑)。ということは・・・あまり3ピックアップである必要性はありません。「純正」で3ピックアップがあるのはフェンダーですね。ダブルネックになると、よく出てきます。単体機で3ピックアップ少ないですね。「12弦の音」として認識されているサウンドが「3ピックアップの音」ではないって言うことです。

 

 

これを見てください(笑)

私は6弦と12弦、ひょっとして「同じネック」を使ってるんじゃないか?と思ってたんですが・・・

さすがに、違いましたね(爆)。とてもよく似ていますが、シェイプが全然違ってました。テンション・バーの長さも違うみたいです。でも「同じに感じさせる」って・・・スゴイですよね。それだけシェイプが「完成」していて、自然に見えるってコトです。このヘッドは、どちらも「好き」です。それと・・・

違い、わかります?(笑)。

ペグが「ゴールド」なんですよね。金色だから欲しいってわけじゃなくて・・・。

「別ライン」の正式な「パシフィカ12弦」があるらしいんです。何でヘッドの写真しか残ってないのか不思議なんですけど。たぶんそのために型番に括弧して「II」って入ってるんだと思います。

 

それと参考のために「フェンダー」のヘッドの写真も入れときますね。もともと「フェンダー」を買おうと思ってたんですけど、こうやって見ると、YAMAHAのほうが・・・カッコイイ!!

 

「山下達郎」「佐橋佳幸」


突然なにかと思うでしょうが(笑)、実は「12弦ギターの遣い手」です。達郎さんは、まりやちゃんの曲で使うことが多いですね。いわゆる「オールディーズっぽさ」を醸し出す時に良く使います。佐橋くんは、目立たないところで「色付け」に使ったり、達郎さんと同じようにオールディーズっぽさを出す時に。

ただ、佐橋君は名うての「ウエストコースト・ギタープレイヤー」です。当然「バーズ」などの「ロジャー・マギン」の使い方を熟知しています。こういうサウンドの時の佐橋君の能力はスゴイですよ。「誰々のアルバムの何曲目の、あの人が弾いてるフレーズ!」ってリクエストすれば、フレーズはもちろんのこと、そのサウンドまで、完璧にその場で再現してくれます。

っていうか、佐橋くんは「パーフェクトなヲタク」(失礼!笑)。使っているのはVestaの佐橋・カスタムモデル。達郎さんは、フェンダーだったと思います。そういえば、浜田省吾さんのところの町支くんも使ってますね。

 

 

佐橋くんの12弦とパシフィカ。私の超大好きなギタリストの一人です。

Fender Japan」のストラトも使ってたりします(^O^)/

 

 

短所

特になし。欠点が見えるようなものではありません(笑)。

 

 

長所

コイツは安い!安くて「使えます」が、ノーマルなラインナップでは無いため、あまり売ってません。

「見かけたら買い!」ですね。

 

 

総評

自分の音楽で「12弦を使わない!」って人は要らないですが、ポップス系の曲、あるいは人のバックを勤める時に、あってジャマになる機種ではありません。「12弦」や「ナイロン弦」のギターは、「コレでしか作れないサウンド」を持っています。それは、他の何でも代用できません。私のような「なんでも屋」(笑)には「必需品」です。触れる機会があったら、ぜひ弾いてみることをお勧めします。

 

 

 

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