噂の真相 Part 4


Photogenic ST-350H   Part 4


今日、リペアーショップに行き、「フォトジェニック」のアッセンブリ一式の改造をお願いしてきました。そしたら・・・ 

以前に頼んでおいた「ビル・ローレンス」が、新しい「ピックガード」を乗せられ、微笑んでいました(笑)。 3発中2発ピックアップがダメになり、どんな改造でも出来るようにと「プール・ザグリ」にして欲しいとお願いしてたら、「2ハム用のピックガード」まで出来上がっていて・・・。

ピックガードもそのまま「フォトジェニック」のを使おうと思ってたんですが、「白3プライ」のほうが、やっぱだんぜんカッコイイ!!。

結局、ボリューム・トーンポット交換、切り替えスイッチをストラト型3接点に交換、配線をリワイヤリングするということで、お願いしちゃいました。 

で、肝心の「フォトジェニック」はというと、方針を大幅に変え、できるだけ「ノーマル」に近い形で蘇らせることにしました。ピックアップはお引越ししたので、以前からあったYAMAHA RGXに乗っていたアッセンブリを移植します。2HからH−S−Hに変更するため、ピックガードも交換します。ただしネックはとりあえず「そのまま」にすることにしました。ヘッドのネームも消しません。あくまでも「フォトジェニックの改造品」ということ がハッキリわかるように。

方針が決まれば、さっそく組み立てに入ります。でも・・・

やはり「問題点」はいくつか浮上してきました。では、では。

 

 ペグ取り付け

 

ネックの「精度」が思ったより高かったのは、納得していただけたでしょうか?(笑)

たしかに「完璧」ではありませんが、この程度なら「問題ない」といっていいと思います。

確かに高いギターはもっと高い精度でできています。

 

 

これが「フェンダー・ジャパン」の接合部。

う〜〜〜ん、美しい!。やっぱ、キレイですよね。測らなくとも水平が出ていて、仕込み角がビシッと決まっているのがわかります。

その点「フォトジェニック」は若干ルーズですが・・・。まあ、ここまでなら許容範囲といったところでしょうか(笑)。まずネックを取り付ける前に、「ペグ」を付けました。 

 

最初にはずした時「ユルユル」だったと報告したのを覚えてますか?(笑)。

まあ安いギターは基本「作りっぱなし」です。「ネジが止まってればいい」「外れなければいい」「とりあえず弾ければいい」というところで「検品」が終わっています。前に「ピーヴィー」もそうでしたね。その手を加える行為をすると、3万5千円で売らなければならなくなります。でも、ある程度の値段のものでも「確認」はしたほうがいいですよ。ネジの緩みは「振動」には大敵です。

でまず1個ずつ、付けていきました。 

 

 

裏のネジを仮止めし、カタカタ動く状態で「弦に引っぱられるほう」に固定し、表側から止めていきます。使用しているのは「メガネ・レンチ」。ボルトに対して「全体に一律」な力を加えて締めます。ボルトの山を傷めることなく、一定の力で締め付けられます。思いっきり締めることもできるんですが、そうするとオス・メス側とも「山」を傷めることになります。

レンチで締めていくとあるところで、「ギュッ」と締まる感覚がわかります。そこで、終了。もう一度裏側のネジを締め直し、1個終了です。締めたら、ちょっと強めにペグをゆすってみてください。動かなければ、合格です。

ただしこの取り付け方は、「消極的正解」です。100%正しい訳ではありません。ブッシュになっているボルトのど真ん中、開いている穴の中心で固定できるのが「理想」です。でもそれは、私のようなシロウトには、不可能です。不可能なので・・・弦が引っ張ってくれるほうにペグを寄せておけば、ペグの基本的な能力は、なんとか発揮できます。「遊び」があることの役目を果たすことができるんです。そのこまかいところは・・・自分で研究して下さい。答えというか、ヒントは・・・「私のギターには、GOTOHのペグがマウントされていない!」というところにあります(笑)。

さて、6個全部取り付けたら次に、ペグの「トルク」を仮に調整しておきます。

 

 

この「ネジ」を調整することにより、「トルク」−「回す重さ」を変えることができます。

これも、はっきりいって「バラバラ」でした。重いのもあれば、軽いのもあるっていう状態。これは「ペグ自体」が「作りっぱなし」であるということ。時計回りに締めていくと「重く」なり、半時計回りに緩めていくと「軽く」なります。軽ければ軽いほどいいんじゃないの?って思いがちですがですが、そうではありません。「適度に弦の張りが感じられる重さ」が調度いいところです。二つのネジが、ちょうどいい力で噛み合い、弦による力が加わって、初めてペグはピシッと安定します。カタカタする「遊び」は、「不具合」ではありません。もともと「そういったモノ」なんです。ペグをヘッドに取り付け、弦の力が加わってはじめて能力を発揮します。

右手・左手で全部何度か回してみて、「このぐらいかな?」と思われるやつに、他のを合わせて下さい。一度ちょっと緩めにして、ペグを回しながらゆっくり締めていくと、感覚が判り易いです。6個の感覚が大体同じになったら、「仮調整」は終わりです。最終調整は、弦を張った時、あるいは新しい弦を張りながら「左手」の感覚をいかして、決めます。

一度ビシッっときめておけば、弦のテンションが加わっている限り、そう緩んだりはしないので、あとは「あれ?おかしいな?」と思った時にまたやって下さい。

 

ネック仮止め

 

次にネックをはめ込みます。ここは、要注意!!・・・って前から言ってますよね。

まず4本のビスをプレートに通し(くれぐれも、プレートを忘れないでね)、ボディ側に付けます。各ネジの頭が指でさわってチクッと感じるぐらいまで出し、ネックをはめ込みます。ここからは、ゆっくり作業してくださいね。重要なのは「4本の力が均等に掛かった状態で締める」ところにあります。どこか1本だけ、ぎゅっと締めてしまったら、ネックは均一には止まりません。ネジを少しずつ均等に締めていきます。ネックはボディに押し付けるようにして下さい。あるところまでいくと、どれか1本のネジが「キュッ」とネックを引っ張ります。そこが「合図」です。そのネジの対角線上のネジを同じぐらいまで締めます。多分ネックがポケットに「クンッ」とハマる感じがするはずです。あわてず騒がず、その隣のネジをコレも同じぐらいまで締め、その対角線上のネジも同じぐらいまで締めます。あと5mmぐらいでネジは全部締まるはずです。最後まで慎重に、少しずつ均等に締めていきます。ある1本が「締まりきった」ところまできたと思ったら、これまた対角線上に締めていって下さい。一挙に「ギュッ」と締めないで下さいね。最後は対角線上に順番に、「ギュッ」と最後の締め付けをして、終わり。それ以上、ムリに締め付けないで下さい。他の作業をしながら、最後の最後にもう一度「締めを確認」すればいいですから。

 

ブリッジ取付

 

 次に「ブリッジ」を取り付けましょう。今回は「アームを使える」ようにします。

まずブリッジを所定の場所に置いて、6本のネジを差し込みます。コレもネック同じように、6本均等に締めていきます。そうすることによって「ズレ」の可能性を減らしていきます。1本だけ先にねじ込むと、ずれたまま固定されてしまうことがあるからです。

ギターのパーツは「複数のネジ」で止まっているものがほとんどです。ゆっくり慎重にあせらず「均等に」締めて下さい。今回は「アームを使える」ようにするため、ネジを一番下まで入れません。10円玉1枚分ぐらい、ネジに余裕を持たせます。これがアームの「稼動領域」になります。

 

ところが・・・

 

 

あれ?アームが思ったほど上がりません。なぜ?なんで????

 

 

アームのポケットが最後まで削られていなくて、出っ張っています。そのデッパリにブロックが当たってしまうのでした。ちょっとデカイのかな?

 う〜〜〜ん、しばし考えて、削らないことにしました。ここでは「使える」ようにしますが、最終的に自分で使う時には、「使わない状態」にするからです。あくまでここで「見せるため」なので、削りません。とりあえず、この「稼動領域」のみで勝負します。たぶん「1音上げ・2音下げ」が限界かな。

 

ブロックを左手で一番上がった状態に保ちながら、ネジを締めていくと、ネジの力でアームが押さえつけられる場所があるのがわかります。6本全部少しずつ回しながら、アームが一番上がった時にギリギリぶつかるかぶつからないかのところで止めます。何度か繰り返していると、ネジがアームに対して「同じ高さ」で止まるようになります。ここはこれで一旦終了。後は弦を張ってから、微調整します。次に裏のスプリングの取り付け。

 

おや?・・・・

 

 

やっぱりネジが曲がって入ってるみたいです(笑)

多分どこのネジも電動ドライバーでギュイーンと入れてるので、曲がったらゴメンなさい状態(爆)。ブリッジの6本も、ココも、曲がってます(笑)。まあ、笑える範囲なので、許すことにしましょう。

ネジはもっと「出した状態」−ネジが出っぱってる状態にしておきます。今はバネで目いっぱい引っ張って、アームが上がらない状態になってますから。適度にネジを出しておいてスプリングを引っ掛けます。このネジの出方も「仮」です。弦を張ってからの調整になります。もちろんスプリングは「川の字」にしてます(笑)。今の状態だと3本スプリングだとチョットきついかも。まあ、ウチにはスプリングもいっぱいあるんで、それはあとにしましょう。で次にボディのザグリ、ちょっと大きくしちゃってます。

 

 

邪魔なところを全部とって、完全に「プール」にしちゃいました。どっか残ってると、後でピックアップ付けたときにぶつかるとメンドウなので・・・(笑)。

思いっきり、広くなってます(爆)。  

 

 

 アッセンブリ仮止め

 

木が思ったより、柔らかいなあ(笑)

加工はしやすいけど、これは「まともな木」じゃないなあ(爆)。 まあとにかく、ピックガードをあわせてみたら、やっぱりネジ穴は合いません。予想通りですね。これはしょうがないです。とりあえずピックガードを削って、センターが合うようにするしかありません。基準はネックポケットとブリッジのへこんでいるところの位置が目安。ずれてるところを微調整しながら、削るしかありません。とりあえず削ってたら・・・。予想してたところが外れて・・・ちょっと削りすぎちゃった(笑)。

ヤバイけど、削っちゃったものは、しょうがない(爆)。あとは野となれ山となれ!!です。こんなもんかなっていうところで、ピックアップを仮留めして、のせてみました。

 

 

ジャーン!!こんな感じ(笑)。オオーーッ、いいジャン、いいジャン!!。

このピックガード。お正月バーゲンで100円(笑)。どこまでいっても、ジャンクな私(爆)。

もう一枚、同じデザインで、シングル3発のも持ってます。いずれ、どこかで使います。同じギターとは思えない変わりようです(笑)。

 

 

ここでも、ひとつ(笑)

今、仮にのせているジャック・プレート。これ、別なギターに付いてたもの。もともと付いてたものではありません。でも、ネジ穴の位置がピッタリです。木材も「?」だし、ルーズに作られてはいますが、要所要所は、キチンと作られているのが「フォトジェニック」(笑)。

 

今日もリペアーマンといろいろ話してきました。やっぱこういうへんてこな改造(笑)にピッタリなのは「フォトジェニック」に限ると(笑)。

この「フォトジェニック」のピックアップを見せたら・・・

 

「カバー、後付かな?・・・あれっ?ちゃんと含浸(がんしん)してる。すごいなあ〜。ちゃんと作ってるんだ。きっとレスポールの使いまわしだろうけど、う〜〜〜ん、2個で5千円ってトコですかね。それにしては、ピックガードは雑だなあ。あっ、このトグルスイッチは、すぐダメになるタイプだ。」

 

私とは「見てるところ」がぜんぜん違います(笑)。「プロの目」です。次々といろんなところを「見破って」いきます。これを見るなり私のして欲しいことを見つけて、電卓を叩いていきます(笑)。

 

ボディのプール・ザグリ+2H用ピック・ガード作成+ピックアップ載せ変え+ボリューム・トーンポット交換+ストラト3接点スイッチ交換+リワイヤリングで・・・

 

ちょっとココでは書けないぐらい安い値段でOKでした。ハッキリ書いちゃうと、他の人が商売できなくなるぐらいに安い値段・・・です。普通はピックガード作成で8000円ぐらいですが・・・(笑)。

とにかくココで作ってくれるピック・ガードは、とてもキレイ。ピックアップのアールもキレイだし、特に外周のナナメになってるところ。パフがけまでして、ピッカピカ!!。ちゃんと保護フィルムも貼ってあるし。頼りにしてます!!(笑)

 

お店には、新しい「コンバット」が入ってました。ギターもベースも。前にあったものは、みんな無くなってました。

今日あった、カバードのハムバッカーのせたテレキャスター、よさそうだったなあ〜。コンバットに、メチャメチャ注文つけて作って貰った自信作だって。ウチの「すずやん」がコンバットにオーダーしてるギターは、リペアーマンの目にかなったトップ材が見つからなくて、止まってるって言ってた(笑)。中途半端なトップ材は、使いたくないって。コンバットの店長の困った顔が、目に浮かぶようです(笑)。ウチのリペアーマン、ゼッタイそういうトコ、「退かない」からなあ〜〜(笑)。 

 

今日の作業はココで終わり。

次に仮の弦張って、センター出しして、ピックガード 留める位置を決めて、ビス穴加工。そこまで決まったらアッセンブリを一度固定して、全体の調整。再度、全部のネジを確認して、それからアームの調整。そこまで決まったら、最後にアッセンブリの再配線をして、出来上がり。

おおーーっ、楽しみだなあ〜(笑)。

 

そこまでいったら、この「フォトジェニック」、2ハムになった「ビル・ローレンス」、そして今一番お気に入りの「赤いビル・ローレンス」で、宅録した音源を作り、アップする予定です。いったい、どれがどんな音?って、結構、興味あるでしょ?「弾きくらべ」をします。あとは・・・

う〜〜ん、お楽しみ!!(笑)

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