Column 25


シークレット・ゾーン


ほんとは、書いちゃいけないコトかも・・・(笑)


今日、ライブを見に行く前に空き時間があったので、市内中心部の楽器屋さんをいくつか回ってきました。別に今は「欲しいもの」があるわけでもなく、ただなんとなく「面白いモンないかなあ〜」とか「なんか新しいモノでもでてるかなあ〜」ぐらいの気持ちで、ざっと目を通すカンジ。まあ当然といえば当然なんですが、それでも「目を引く」ものはいくつかあるし、ここでいろいろ書いてる以上「廉価版」にも目がいきます。そんな中で、ふと目にとまったのが・・・「スクワイヤー」のコーナーでした。最近ネットでも良く見かけるんですが、「見るからに安っぽい作り」でヘッドの「ロゴ」などは、ほんとに日増しにひどくなってきています。黒一色で、ベタッとしたプリントで、ほんとにひどい状態。「Squier 51」の頃よりさらにひどくなっていて、1万円程度の「廉価版」より安っぽい。

「もう、スクワイヤーはダメかなあ〜??」

っていうのが、頭をよぎってました。特に「古いスクワイヤー」を愛用してる私から見ると、ほんとにガッカリ・・・。と、その時、一番端っこに1本だけ、ちょっと「違うヤツ」がいて・・・。

それは「Classic Vibe」とシールの貼られた1本。これだけがちょっと違う・・・。
ヘッドのロゴは金色で縁取り。いわゆる「スパ・ロゴ」系のきちんとしたもので、何よりもその上にキチンと塗装-グロス処理がなされ、この1本だけが「普通のギター」に見える。

「ネックをきちんとするだけで、こんなにちゃんとしたギターに見えるんだあ〜・・・。」

同じ「スクワイヤー」の?ギターなのに、同じ位の値段なのに、これほど「見栄え」が変わるとは、思ってもいませんでした。あっ、すいません。テレキャスターです(笑)。「スクワイヤー」のHPにありました

http://www.squierguitars.com/products/search.php?partno=0303025507


これだと「ネックの色」がわかりにくいですけれど、こっちの・・・

http://www.squierguitars.com/news/index.php?display_article=117

この真ん中のストラトだけ、ネックの色が「普通のフェンダー」の色でしょ?。私が見たテレキャスターがまさにこの色のネックでした。他の「スクワイヤー」は相変わらず「安っぽい」のに、これだけ「普通」に見える・・・っていうか・・・

なぜ他のギターも、こんな風に作らないの?

値段は4万ちょっとで、あまり変わらないのに。きもち「ネックの分」だけ、値段が上がってるのかな?。たしかにパーツ等を見ても、「安いスクワイヤー」とあまりかわりません。大きな違いは「ネックの作りからくる、全体の印象」だけです。でも今の「白っぽいネック」から比べれば、数段ランクが上がってるように見えます。

「なんだよ〜。この値段でも、ちゃんと作れるんジャン。スクワイヤーの手抜きかよ〜・・・。」
 
って思いながらマジマジと見てたら・・・「!」
 
「ひょっとして・・・作れるのに・・・作らない・・・のか?」

そう思った瞬間、いろんなことが頭の中で「氷解」していきました。

「フォトジェニック」の項でも私は書きましたね。なぜみんなに「ネックが太い」って言われてるのに、細くしないのか?って。これはリペアマンの目黒君にも聞いてみましたが、やっぱり「なんででしょうねえ〜?」っていう答えでした。 
よくよく考えてみれば、当たり前のことだったんです。それがどんなに安いものだったとしても、普通に考えれば「企業」「商売」として、お客さんから「あそこが悪い!」「ここをこうして欲しい!」「より良い製品を?!」って言われたら、「努力」するハズなんですよね。ところが、こと「廉価版ギター」に関しては、一向にその改善が見られない。

「ネックが太い」

「接合面の精度が悪い」

「ザグリが雑」

「全体の精度が低い」

よく考えてみて。これってみんな「機械の仕事」だよね。みんなが一般に言う「NCルーター」の仕事。この「機械がやる仕事」って、中国だろうが、台湾だろうが、インドネシアであろうが、メキシコだろうが、「同じハズ」だよね?。世界のどこに持って行こうが「プログラム」が同じだったら、「機械そのもの」が同じだったら、「同じモノ」ができあがるはすだよね?。なのに、なぜ違うの?。どうして「違うモノ」ができあがってくるの?。そう考えたら・・・答えはひとつ・・・

わざと品質の低いものを、意図的に作ってる!

「作れる能力」があるのに「作らない」

が正解だと思う。だってさあ〜(笑)
「廉価版ギター」を作る条件?安い木材・安いパーツ・安い塗装・雑な作り、そして安い人件費だよね。でも「安い木材」でもキレイにカットされちゃったら、「安い塗装」なのにキレイに仕上がっちゃったら、「安いパーツ」なのに「品質」が上がっちゃったら・・・。それって昔の「Fender Japan」と?「Fender USA」になっちゃわない?。1万円のギターの品質がどんどん上がっていったら、2万円・3万円・4万円の精度がドンドン上がっていったら・・・。そう考えたらさ・・・

1万円のギターは、「1万円ギター」と決めたレベルでしか作らない!

わかってみれば、至極簡単なことだった。「今頃、気付いたの?」って言われちゃいそうかな?(笑)。ハイ、やっと気が付きました(爆)。
こんなに「廉価版」のメーカーがいっぱいあるのに、なぜ争わないのか?。なぜ、品質が向上しないのか?。品質を向上させるメーカーが出てこないのか?。
考えてみれば「廉価版」を作っているのは、「有名メーカー」「有名楽器店」。そんなところが実際に売りたいのは、品質のいい高いギターなんだよね。逆に、そういうところにとっては「品質のいい安いギター」って、かえって「邪魔」なんだよね(笑)。作る必要の無い、あって欲しくないモノなんじゃない?。そういうところが必要としてるのは、「値段なりの品質で作られた、安い入門用」。5〜6万円じゃ躊躇する「これからギターを買おうとしてるユーザー」を取り込むための、1〜3万円ぐらいのモノ、だよね。とすれば「それなり」?「値段なり」のモノを作るのは、当然のことなんだね。
 
10円の風船ガムが100円のガムより、美味しいわけがない。10円のガムは口に含んだ瞬間「おっ?!」って思うけど、美味しさは長くは続かない。「やっぱり100円のガムのほうが、美味しいよね。」ってなって欲しいのが普通の考え方。でも「ガムを噛む」っていう行為に慣れてもらうのには、10円のガムの「おっ?!」も必要。そのためだったら10円のガムは「採算度外視」でもいい。この論理だよね。それでも・・・ 
必ず私みたいなひねくれた「10円ガムマニア」がいると(笑)。私みたいに「廉価版ギター」を「使えるモノ」に
しちゃうヤツは・・・邪魔者?目の上のタンコブ?(笑)よけいなお世話?(爆)

それがわかったら・・・掲示板や質問箱で、「品質のいい高いものを買え!」って言ってる人。
廉価版ギターを、一生懸命けなしてる人・・・(笑)


メーカーの思うツボ?(爆)

だよね(笑)。だって楽器ってある程度弾けるようになれば、必ず「音」がわかるようになるはず。高いモノ・良いモノが絶対欲しくなる。ましてやギターは、どんな楽器より段階を踏んでいける。それこそ1万円から30万円ぐらいまで、1万円刻みにモノが存在します。「これ1本」っていう人の方が少ない楽器です。入門用が6万円だと躊躇する人も、1万円や2万円ぐらいなら・・・ってなりますよね。いいじゃないですか、それで。それで困るのは・・・教えてクンが増えることぐらいだし(笑)。

昔はこんな安いギターなんて無くて、最低が6万円ぐらい。そこまで辿り着く根性のある(根性のある汚い?(笑)ヤツだけが、ギターを手にしました。でもそれだって、「素晴らしいギター」ではなかったですよね?。言い方は悪いけど、程度の問題。続けていく根性のある人は、次から次へと買い続けていくはず。そのスタートが1万円であろうが6万円であろうが、あまり変わらない気もするんですが・・・。

それと、初心者の人!「楽器のせい」にするのは、やめて下さい。廉価版のギターだって、私のように手を加えれば、そこそこ「使えるモノ」にはなるんです。でも、それ自体が「初心者」には難しいコトですよね。だって、まだ「ギターの音」自体、どんなものか知らないわけだし。だったらある程度の値段のしっかりしたものを買う、っていうのは有効な手段なんですよ。ちゃんとしたものを買えば、楽器屋さんだってそれなりに対応してくれます。1万円のギターに、初期不良以外の対応を望むほうがムリなんですね。それは私が1万円のギターを買っても同じです。すべては自己責任で、わかって買ってるんですから。ギターを買って3ヶ月で「いい音がしないっ!」って言うのは、上級者からみれば、それを口にすること自体がアホに聞こえます。半年や1年やったぐらいで、試合に出られるスポーツなんてありますか?それと同じです。道具のせいにするぐらいなら、最初から高いものを買ったほうがいいですよ。それでもきっと、いい音は出ないでしょうケド(笑)。

いつだって、初心者の人を助けてあげます。知ってることは、みんな教えます。そう考えてくれてる人が、いっぱいいるはずです。でもそれに甘えてるのは・・・かっこ悪くないか?(笑)。「こっそり練習して、うまくなって驚かせてやろう!」っていう根性はないのか?(爆)。今、何をやろうとしてるんだ?ギターで「Rock」をやろうとしてるんじゃないのか?「どうしたらうまくなれますか?」「コツを教えて下さい!」はRockか?(爆)。
ツベコベ言ってる暇があったら・・・

ギターを掻き鳴らせ!!!

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