第5回目
私のギターの中では、最もスタンダードな1本・・・でもないか(笑)。
もともとは奥さんのギター。今ではすっかり、私の愛器。こいつの最大の特徴は、「頑丈で、
弾きやすい」。楽器として最も大切な部分ですね。ただ、ノーマルではちょっと音が「ペラ
ペラ」だったので、マイク&アッセンブリを、ディマジオにまるごと交換。
ちょうどディマジオUSAとJAPANにごたごたがあった時で、楽器屋さんでワゴンセー
ルになってたもの。金額は、なっ、なんと・・・500円(笑)。このストラト・アッセンブ
リと共に、ベースのアッセンブリも同時購入。2台合わせて、1000円(爆)。最高の
「お買い物」でした。(お店は・・・潰れた・・・)で、このピックアップ。アクティブ・
サーキット(ミッド・ブースト)仕様。
モデル名は「EP 1305」
サーキットが「DP144 Shock Wave Power Module & System」
ジャック・プレートが固定式で、そこにブースト・スイッチがある。赤いポッチを押さないと、
シールドが抜けない。ストレート・ジャックをさすと、タワーがそびえたつ(笑)。私は「ロ
ウウェル・ジョージ」が好きなんで、気にならないけど。フェンダーのL字ジャックを使え!
っていうことかな?名前は「Locking Output Jack」。
まあ、そんな感じならディマジオらしく、ゴリゴリに歪むこともないだろうと、楽天的に取り
替えちゃいました。そしてそれは、私の予想を遥かに超え、シャープでクリーンな音。ビル・
ローレンスのストラトとは、性格がまったく違う1本になりました。
スモール・ヘッドに、でかいストラト・ロゴ。「Squier」のロゴも威風堂々としてるし、唯一
「Stratocaster」を名乗ることができることにも、「誇り」が感じられる。この頃って・・・
たぶんフジゲン製・・・かな?(笑)。
ペグはたぶん・・GOTOH製のロトマチック・タイプ。未だにきれいでしょ?(笑)。機
能もまったく問題なし。「Fender Japan」の文字に、誇りを感じるよね。
シリアルは「E6」だから・・・86年製?。ちょっと位置がビミョウ(笑)。ネックは細く
て、薄いUタイプで、とても弾きやすい。手の小さい私には、とてもありがたい。ビル・ロー
レンスのネックも弾き易いけど、ちょっとタイプが違う。
0フレット | 12フレット | 21フレット | ストリングガイド | 弦幅0フレット | 弦幅ブリッジ | ネックの厚み |
42.0mm | 52.1mm | 56.0mm | 63.4mm | 36.0mm | 56.6mm |
ネック・ポケットは、ばっちり。接合面もちゃんとしてるし、塗装の割れもない。ボディは
アルダーの2ピースだと思います。「上のツノ」だけ、継ぎ足し。ちょっと、塗装面に影響
(へこみ)が出ているのが残念。
アームは純正のまま。私はこのギターでアームを使わないので、スプリングは5本掛けのまま。
きっちり引っ張って、ボディに接地させてます。このアームは使ったことはありません。スト
ラトはアームで悩みたくないし、できれば「ハード・テイル」でもいいんだけど。この頃には、
まだ無かったハズ。
内部のザグリは、普通に「ストラトの分」だけ。何回か開けてるんで、それは憶えてます。ボ
リューム、トーンのノブは純正だけど、ポットはディマジオのアッセンブリをビルトイン。こ
の部分が、ビル・ローレンスとの大きな違い。ビル・ローレンスが「対ライブ用」に、実戦的
な改造。このストラトは、「セッション」や「頼まれ仕事」で、どんな音楽なのかわからない
時、ジャンルが不明に時など、「これ1本」として、持って行きます。これといった特徴が無
い変わりに、どんなジャンルにでも対応できる、柔軟なヤツ。私にとって、「ストラトキャス
ター」といえば、こいつを指します。ビル・ローレンスはあくまでもビル・ローレンス。あれ
をストラトの代用品とは考えてないので。
欠点
欠点がないのが、欠点かな。「コレ」っていうポイントが無いっていえば、無いから。内臓電
池も長持ちするし、弦も切れないし。強いてあげれば、「器用貧乏」(笑)。俺とソックリ。な
んといっても・・・「普通に弾き易いストラト」です。
総評
このレベルのギターだったら、初心者にも十分勧められる。ハードウェアにも一切不具合はな
いし、ピックアップの交換も、受け止められるだけの「体力」もある。プロのレベルかと言わ
れれば、レコーディングに使ったことが無いんでなんとも言えないけど、ライブになら十分な
レベル。これで文句があるなら、あなたの腕に問題があるか、もともと求めてるものが違うん
じゃないか?と言い切れるぐらいのレベルのギターです。
「ジャパン・ヴィンテージ」っていう言葉は、大嫌いなんだけど、日本のギター作りのレベル
がここまであるとすると、なにも好き好んで、「中途半端に高いギター」を買う必要はないと
思います。少なくとも、通常の「フェンダー」のレベルには達しています。違いといえば、使
用された木材の材質と、パーツの値段。ペグ・ブリッジ・ピックアップ×3個でプラス6万円、
センター合わせのきっちりした木材に、きちんとしたメイプル1本竿でプラス6万円なら、約
18万円相当のモノと言えるでしょう。たしかにルーターで切った大量生産品とはいえ、木工
加工で日本は、世界で1、2位を争うレベルだと思います。
後にも書きますが、このレベルのギターが、「ジャパン・ヴィンテージ」として高値で売買さ
れるのは、反対です。それよりも普通に、適正な値段で、このレベルのギターがみんなの手に
入ればいいなと思います。特に、初心者の人に、たとえ中古であっても、よりいい物が、より
安く手にすることが出来れば、程度の低い「格安品」が流通することもなくて、いいと思いま
す。普通にみんなが手に出来るギターが、このレベルであってくれればいいなと思います。