ZG 02

ZOOM G5 実践教室 Part 1


なににします?(笑)

音だけ並べても、面白くないだろうし・・・。しかも組み合わせがあり過ぎるから、全部は絶対ムリ。でも・・・私がやると「古い」か「アメリカン・ロック」ですよ?。それでも、いいですか?。

 

ブログで、いくつかの音をアップしました。あれを・・・再現するのは、もうできません(笑)。音を作って、録音して、消しています(爆)。ストアしてません。そして1度作った音を再現するのも、めんどくさいです。やれば5分でできると思いますが、やる気にはなりません。「いつでも作れる音」には、興味がありませんから。それと・・・

 

「誰かの音に似せる」っていうのは、あくまでもココのためのサービスです。普段は必要の無い作業ですから。コピー曲を演る時に、どーしても音まで、っていう時しかしない作業です。その作業を通して、みんなに「エフェクター」を知って貰おうというだけです。ブログの音はあとで整理することにして・・・またいくつか「コピー」してみましょう。

 

■似せるためのコツ

まずはギター。というよりは、「ピックアップ」(以下PU)です。ハム・バッキング(以下ハム)とシングル・コイル(以下シングル)。これをお互いにシミュレートするのは、ムダな作業です。いままでにも何度もそういうエフェクターがありましたが、みんな消えてます。なので、「今、作業する音」は、何のPUの音なのか?が、大前提になります。

そして次に、「PUポジション」。フロント・センター(又はミックス)・リア。それにハーフトーンがあります。これもシミュレートするのは、ムダな作業。素直に、同じポジションにしたほうがいいです。まずはようつべで見て、確認して下さい。

 

そこからはG5の出番になります。本当は「アンプ」があるんですが、ここはG5のアンプ・シミュレーター(以下アンシミュ)を使うことを前提にします。ということは、「アンシミュのうち、どれを使うか?」ですね。もちろんこれは「ヘッドフォンの中での作業」です。アンプに繋ぐ時は、再度調整が必要になります。使うアンプもそれぞれみんな違いますし。100人いれば、100通りのセッティングになります。ただそれを言っちゃうと何も出来なくなってしまうので、「こんなカンジ」っていう音と、パラメーターを紹介します。微調整は、自分でやって下さい。

 

G5の開発者の方のページを見ると・・・やはりアンシミュは、アンプに出力すべきではないようです(笑)。アンシミュは、宅録−ヘッドフォンの中だけにしておきましょう(爆)。実際には、使っちゃいますけどね(^O^)/

 

それとですねえ〜・・・言いにくいんだけど・・・「良いヘッドフォン」を買いましょう!!。いつも音楽を聴いている「インナー・イヤー」では、まともなモニターはできません。っていうか・・・何人かのインナー・イヤーの音を聴いて、これほどひどいとは思ってもみませんでした。「慣れ」って、恐ろしいですね。いつのまのか、それが普通になってしまうんです。せめて、1万円程度のヘッドフォンを買って下さい。大きい家電店に行けば、試聴できます。ぜひ「聞き比べ」をしてみて下さい。できれば安くてもいいので「スピーカー」もあったほうがベターです。どうせ宅録するようになるんですから、ゼヒ検討してみて下さい。ヘッドフォンやスピーカーの「クセ」がわかると、ギター・アンプとのギャップも、最小限にできるようになります。「音が聞こえればなんでもいい」では、作業効率も悪いです。で、本来のほうに戻りますね(笑)

 

 

今日は「極端な例」でいきます。ナゼかというと・・・その「方法論」−「手順」「考え方」を学んで欲しいからです。エフェクターをむやみにバチバチ切り替えても、音は似てきません。また取説に書いてあることを額面通りに鵜呑みにしても、なかなかウマくは行きません。例えば・・・

 

「アンプの名前」「エフェクターの名前」−確かに開発者は、それを意図して作っています。しかし取説のドコを見ても、誰の音で、何のギターで、どのPUで、なんてことは書いてありません。「エフェクター」は、似てれば似てるほど、本来の使い方をする必要があります。呼び出したからといって「ディストーション+」として、「使える音」になるわけではありません。本物と同じように、あなたがコントロールする必要があります。なので「名前」に惑わされないで下さい。大事なのは、「あなたにどう聞こえているか?」です。自分の耳が、最優先です。でも・・・似てます(笑)。良く出来ます。そこで「手順」「考え方」の流れがハッキリわかるように、今回は「エレクトリック・シタール」の音に挑戦します。

 

エレクトリック・シタール」−判りますか?(笑)。リンク先、ちょっとお借りします(爆)。ミョンミョンいうサウンドが特徴。PAUL YOUNGのEVERY TIME YOU GO AWAYのイントロを聴いてみて下さい。ソウルフルな曲によく使われるサウンドです。G5にはこれをシミュレートするためのZペダル・エフェクター「#13 HotSpice」というのがあります。ついに登場!Zペダル・エフェクターの出番です(笑)。

動画ではちょっと見難いかもしれませんが、リップスティック・タイプのPUが付いています。ということは・・・シングルのほうが真似しやすいということです。いかにも、チープな音の出るPUです。では、「#13 HotSpice」を呼び出してみましょう。

 

「#13 HotSpice」

 

どうですか?(笑)。全然、似てませんよね(爆)。いや、実際に「基本的な音」は、似てるんです。でも、同じようには聞こえません。ナゼでしょう?

 

その原因の1つめが・・・「フレーズ」です。いいですか、今は「方法論」−「手順」「考え方」を追うんですからね。目の前のことに惑わされずについてきて下さい(笑)。「何かの音に似せる」あるいは「誰かの音に似せる」時、そのフレーズまで追いかけないと、似てきません。いくらヴァン・ヘイレンの音を作っても、天体観測を弾いたら(笑)、まったく雰囲気は違っちゃうってことです。ヴァン・ヘイレンの音を作ったら、ヴァン・ヘイレンのフレーズを弾かないと、「似てるかどうか」は判別できないんです。これが1点目。

 

2つめが・・・「ポジション」です。これは考え方は「フレーズ」と同じです。音を似せる時には、「それなりのフレット・ポジション」があります。特にこういった「イロモノ音色」(笑)の場合は、それが顕著に現われます。ヘタをすると「とあるポジションでしか似ない」あるいは、「そのポジション以外は、違う音に聞こえる」っていうこともあります。これはオーバードライブ/ディストーションやアンシミュでも現われることがあります。ハイポジションで弾くと似てるのに、ローポジションに行くと似てない(爆)。わかりますよね。ロー側のトーン・コントロールが間違ってるっていうことです。

では、どうすればいいんでしょう?

 

まずは簡単に考えて下さい。ヘッドフォンにようつべの曲−あるいはあなたの音源からの音と、ギターの音が一緒に聞こえて、それが似てくればいいわけです。せっかく「見本」があるんだから、使いましょう。

 

・・・

 

わかります?(笑)。そう「コピー」するんです。あっ、ちなみに私は「耳コピ」っていう言葉が、大っ嫌いです(笑)。「コピー」は、耳でやるのは当たり前。わざわざ「耳」を付ける必要なんかありません。「フレーズ+音色」を同時に「コピー」するんです。これが「方法論」−「手順」「考え方」のスタートです。このあとに「エフェクター」においての「方法論」−「手順」「考え方」をしていくわけです。ZOOMが作ってくれた「#13 HotSpice」の何をどうすると「エレクトリック・シタール」の音になるのか?。音が似ていないならば、「どこが似てないのか?」を捜せばいいわけです。「本物との差」を埋めていけば、どんどん似てくるハズです。本筋に戻ります。

 

「ミョ〜ン」っていう音にはなってるんですが、音源を聞くと「ミョョョ〜ン」ってかなり揺れているように感じられます。これ、実際に揺れていなくても「揺れてるように感じられる」場合、揺らしてみたほうが正解に近づく可能性が高いです。そして、残響も独特。リバーブでは無いかもしれないけれど、妙な残響があるように感じられます。なのでコーラスで揺らして、リバーブを足してみました。

 

SOUND002

 

かなり似てきましたね。「ミョョョ〜ン」感が、だいぶ出てきました。ところがですね・・・。
このシタールっていう楽器、本来サスティーンが無いんですよ。これじゃ、長すぎます。これはこの音を作るためのブリッジの構造によるものなんですが、そのサスティーンの無さが「シタールの音」を決定付けてたりします。ここ、大事ですからね。何かの楽器に似せる場合「物理的にその楽器に起きていること」をシミュレートする必要があります。

 

例えば、バンジョーやウクレレ・マンドリンには、ほぼサスティーンがありません。音が似ていても、サスティーンがあるだけで「似てこない」んです。バイオリン類は、強いアタックが無く、擦ってから音になります。そしてレガート−滑らかな音の移動をします。でも、ピチカート奏法では、サスティーンはありません。そう「物理的構造」を真似しないと、音は似ないんです。それは最初のPUやフレーズとも同じ原理です。「音色を作る」というのは、そういうことなんです。それを判らずにいくらやっても、音は全然似てきません。これは・・・シンセサイザーもまったく同じなんですけどね。ピアノとオルガンでは、同じ「鍵盤楽器」であっても、物理的構造がまったく違い、それが波形に現れます。逆に言えばオルガンの音を作って、その波形−ADSRのカタチをピアノと同じにすると、限りなくピアノに聞えてきます。「持続音」を「減衰音」にするわけです。音自体がまったくオルガンでも、です。ここを押さえないと、「音を作る基本」がいつまでたっても判らないっていうことになります。話を戻して・・・これ、なんだかわかります?(笑)

 

 

これはね・・・「切れた巻き弦」の、外側のピロピロです(笑)。出たな!大ワザ!!(爆)

 
ほそーい針金です。これをですね、1弦から6弦に向かって上・下・上・下って通して、ちょっとミュートが足りないので、今度は往復で逆から下・上・下・上(笑)。写真撮ってみたんですけど、あんまりよくわからないので(笑)。なんとなくわかりますよね、この状態(爆)。
「ミュート」自体は、スポンジ・布・糸、色々できます。昔のベースには、スポンジのミュートを標準装備しているモノがあったりしました。「なにかでミュートする」っていうのは、往々にしてあります。なので「知識」として覚えておく分にはいいでしょう。たとえ、使わなくても(笑)。ただこのシタールの場合、「ョョョ〜ン」の部分が、妙に金属的な音なんです。これは「残響音」自体が金属質だからそう聞えるんだと思います。この「ピロピロ」で(笑)、ミュートしながら金属音を足すワケです。そんなモンでどうにかなるもんか!って思いません?。でもね、「なる」から、私の「知識」としてあるワケなんですよ(笑)。今日の「大ネタ」の完成品です。

 

SOUND003

 

どうです?。程よくシタールになってませんか?(笑)。これ、結構時間がかかってます。完成するまでに、15分ぐらいかかってます。意外とパラメーターの設定と他のエフェクターの兼ね合いが難しかったです。でもこれなら、イントロぐらいは乗り越えられるでしょ?(笑)。この音がなかったら、「この曲」自体が成り立ちませんから。それと・・・

 

似てるのは「このポジション」だけです。0〜5フレットぐらいまで。動画では中間部にソロをやってますが、これはちょっと難しいかも。この範囲内に収めないと、似てきません。つまりは、「フレーズ」と「ポジション」が限定されて、はじめて「似た音」として存在できるわけです。

 

あなたが何かヘンなエフェクトを呼び出したとします(笑)。弾いてみても「???」。でもね「とあるポジション」に行くと、「まともに聞える」なんてことがあるんです。リング・モジュレーターなどは、これを知らないとまったく使えません。ただの「雑音」です(爆)。ところが「パラメーターの設定」と「弾くポジション」が一致すると「金属音」になります。マイケルの「Beat it!」のイントロは、これで作れます。ライブでやると、みんな何の曲なのか、すぐわかってくれるぐらい感じがでます。エフェクターって・・・そういうモンなんですよ。

 

今日のオマケ

オマケは「小ネタ!」です(笑)。Zペダルのモジュレーション、なかなか良い音がします。

SOUND004

 

もひとつ、オマケ!(爆)

SOUND005

 

もう1オクターブ低いほうが、カンジが出るかな?(笑)

 

さてさて新装開店の「ジャンクギター再生工場」。第一弾はいかがでしたでしょうか?G5シリーズは、しばらく続けます。Edit&Shareを動かします。音色の交換ができるようであれば、作ったものをアップします。今日の「エレクトリック・シタール」は、いつものように「卑怯者のワザ」(笑)です。私は、「なんでもアリ!」ですから。音は15分で作れますが、ここに書くには半日かかります。ギャラなしです(爆)。なので・・・
みんなで「役立てて」下さい。この音を使え!っていうんじゃないですよ。「方法論」を学んで下さい。「考え方」「手順」です。まだまだ、裏ワザはいっぱいあります。「正攻法の音作り」から「卑怯者のワザ」まで(笑)。根本的な考え方は同じです。こんなのばっかりやっていたら・・・3×99バンクじゃ足りないの、判るでしょ?(笑)

 

「高い音を出したい」「低い音が欲しい」−やり方は1種類じゃありません。いろいろなアプローチがあります。物理的に攻めるか、論理的に攻めるか、いくつものやり方があります。
オーバー・ドライブにEQを掛ける−プリとポスト=前に入れるか後ろにいれるかで、結果が変わります。
全ては、トライ&エラーです。読んで「知識」としてあるよりも、やってみたほうが遥かに早いし、実戦に投入できます。常識に囚われず、人の意見に惑わされず、「遊び感覚」で、エフェクターを入れ替えて見て下さい。100回やって1個何かが見つけられれば、それはそれでラッキーでしょ?。だって・・・タダだもん(笑)。

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