ZG 12

マルチの基本


みなさん、楽しく音楽ライフをお過ごしでしょうか?
オジサンは仕事に追われて、変則的な休みしか無く「連休」になりません。でもそれを癒してくれるのが「音楽」であり「ギター」です。部屋に1人で閉じこもって、ニートな音楽生活です(笑)。

今日は・・・いつにもまして「クドい」ですからね(笑)。しっかりついてきてください(爆)。

 

 
ここ数回で、G5じゃない「マルチ」が出てきました。まだまだあるんですけどね(笑)。でもこれだけは言っておきたいことがあります。多くの人が「マルチの使い方」を間違っています。「考え方」って言ってもいいかもしれません。せっかくココに来たんだから、もう一度「0」から見直して下さい。

 

 

例えば「コーラス」っていうエフェクターがあります。皆さんはどういう使い方をしていますか?。「クリーンにコーラス」−これが普通ですよね。一般的なものです。でもその「考え方」は「コンパクト・エフェクター」の発想です。
 
普通ライブでコンパクト・エフェクター(以下コンパクト)を使う時は、1つのセッティングしかできません。ライブ中にこまめにツマミをいじる人は、ほとんどいないと思います。そうすると・・・コーラスは「クリーン」に掛けるぐらいの働きしかしてくれません。しょうがないですよね。ツマミをイジれない以上、セッティングは1つしかできないんですから。でもこの考え方を、マルチには持ち込まないで下さい。発想を変えて下さい。
 
「マルチ」は、いろいろなセッティングができます。それが「マルチ」っていう物体のいいところ。ところがこれを初中級者は「いろいろなエフェクターを、いっぺんにON・OFFできる道具」としてしか認識していません。このコーラス1つをとってもそうなんです。

 

まあ普通は「クリーン」で使う「美しいコーラス音」は誰でも使います。でもその「美しいコーラス音」は、どの曲でも同じセッティングなんですか?。

 

1.コーラスがあるかないかぐらいに薄く掛かったコーラス

 
2.コーラスらしい深さのコーラス

 
3.深めに掛けてディープな音のコーラス

 
4.ビブラートに近いコーラス

 

単純に考えても、この4つはすぐに思いつきます。なのにライブ・ハウスで聞く若いコ達のバンドで、こういった音を聞くことはありません。「コーラスを踏みました」みたいな音のみです。いやコーラスすら使ってない音です。これじゃあ「マルチ」の意味がありません。マルチよりも「スイッチング・システム」のほうが合ってます。コーラスの使い方を知らなければ、「コーラスというエフェクター」にいくつツマミがあっても関係ない、ってことです。「コンパクトでツマミをいぢれない」「コーラス音のプリセット」になりさがっています。コーラスは、コンパクトの中でも比較的値段の高いものです。それをこんな使い方してて、元がとれますか?(笑)

 

せっかくですので、「音見本」を出しておきます。

 

Chorus Sound 001

 

1. エフェクト無し

2. Depth:10  Rate:10

3. Depth:30  Rate:20

4. Depth:70  Rate:20

5. Depth:30  Rate:40

 

どんどん「深く」感じるようにセットしました。普通私は、この4パターンのどれか?ってスタートします。曲によって、コーラスも変化させるべきだって考えてます。これの一番「深く掛かってるタイプ」なんか何に使うの?って思うかもしれませんが、「アルペジオのパターン」や「弾くべきフレーズ」がコーラスに合っていれば、全然おかしくは聴こえません。

 

Chorus Sound 002

おやあ〜?! 2つめは・・・何かに似てますねえ〜(笑)

こうやって弾いてしまえば、掛かり方が深くても、何もおかしくは感じません。軽くディレイをかけて、実戦で使うカンジにしてみました。

 

上記4つを「クリーン」「歪み」に使えば、8つのパターンになります。ただしそれを言うと上級者は「音像が濁って、抜けなくなる」って即答します。

 

答えは・・・正解!(笑)

 

実は、そうなんです。でもそうやって「書かれてしまう」と、初中級者は自分で試すことなく「やってはいけないこと」と認識してしまいます。ではホントにやっちゃいけない事なの?。

 
答えは「自由」です。やってもかまいません。っていうか「音が抜けて欲しくない時」に、意識的に使うっていう手もあります。私は「クリーン」「クランチ」「オーバー・ドライブ」までは使います。ただしディストーションでは、ツブレ過ぎてダメだと私は思っています。でもレコーディングで「ステレオに振る」なら「あり」です。

 

「クリーン」「クランチ」「オーバー・ドライブ」に上記4つのパターンで、12種類。実際は曲によって微調整しますので12種類とは言い切れませんが、まあおおまかには12種類のパターンから「今、必要なのはどれ?」って考えます。そうするとですね(笑)、絶対的に「マルチでなければ不可能」なんですね。マルチだからこそ、この発想はできるわけです。そうしてその上で・・・
 

並んだエフェクターの中で、「コーラス」の位置はドコ?
 

ここからがほんとの「マルチ」の考え方です。コーラスが「歪み」の前にある音、後ろにある音。その違いを知ってますか?。もしかして、知らないんじゃないですか?。「コンパクトの常識的な並べ方」を見ると、ほとんどが「歪みの後ろ」になってます。では、なぜ前にあってはいけないんでしょう?。それさえも知らずに、常識にとらわれてませんか?。

話は「歪み」の方に行きましたが・・・

 

フェイザーにコーラスを掛けると、どんな音?

リバーブにコーラスを掛けると、どんな音?

コーラス音にコンプを掛けると、どんな音?

 

やったこと、あります?(笑)

今のマルチの多くは「並び方」まで変えられます。なのにやらない手はないですよね?

なぜ、やってみないんですか?

常識的じゃないから?

「常識的」って、どんなことかわかりますか?

答え=「みんなと同じ」です。
みんなと同じで、なにが楽しいんでしょう?。
ギターを買いました。音を出しました。みんなと同じでいいんですか?。
自分の音じゃなくていいんですか?
 

 

たかがエフェクター。たかだかコーラス1つです。使わない人は使わないものです。でも、もしあなたが使うなら・・・人とは違うアプローチのほうがよくありませんか?。すべてが「コピー」だけなら、オリジナリティは必要ありません。でもコピーしようとしてる人が、コーラスを使っていたらどうします?。「使い方」「考え方」がわからない人には、一生その音が出せないことになります。どうせG5をつかうなら・・・いいえG5に限らず他のエフェクターでも、せめて「使う方法」を知っておいたほうがいいんじゃないでしょうか?と、私は思ってるんですケド・・・

 

 

今日は最後に・・・

「ニセモノ」ではあるんですが、ギターの音ではなく、「エフェクターを使った音場の再現」をしてみました。プリンスの「パープル・レイン」のイントロです。弾いてる女のコの使ってるギターは、リッケンバッカーの改造品のようです。チラッと見えるPUが、オリジナルのモノとは違ってるようです。いつもの赤いビルローレンスでは、センターが似た雰囲気なので、これを使いました。

 

この音、何気なく聴こえますが、実はエフェクター掛けまくりです(笑)

「Chorus」+アンシミュ(FD COMBO)+「Arena Reverb」+「Analog DLY」

この音を聴いて、あなたはリバーブ以外のエフェクターを判別できますか?

しかもリバーブ→ディレイです。普通は、ディレイ→リバーブなんですけどね。

露骨に効果が判るだけがエフェクターではありません。

「イメージ」や「雰囲気」を作り出すのも、エフェクターの大事な役目です。

 

それでは・・・また・・・(^O^)/

 

Chorus Sound 003

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