第18回


 

VOX Tonelab ST

 



出身地 イギリス
 
生息地 内緒 (^O^)/ (ほんとうは・・・S楽器)
 
金 額 ????円 (言っちゃダメだって!笑)

 



もうこいつが手元に来て、3週間以上たちますが、まだ毎日いぢって遊んでます。ブログのほうにも書きましたが、

 

こいつは・・・

 

 

「化物マシン」

 

「怪物マシン」

 

 

です。 

 

まず、初心者・中級者の人、やめておいたほうがいいです。おいおい説明しますが、こいつは上級者向けのモノです。半端

 

な知識で使うと、なにがなんだかワケがわからなくなると思います。さすがに後発なんで、音を作れる幅がPODより広いで

 

すね。PODはどちらかといえば、「使える音の集合体」です。どこを切り取っても、そこそこ使える音が出てきます。ところが

 

こいつはあまりに可変幅が広すぎて、なかなか目的の場所に辿り着けません。逆に自分の出したい音がはっきりわかって

 

いる上級者にとっては、とても面白いものだと思います。同じような音でも、自分のニュアンスにピッタリあった音を作りこん

 

でいくことができます。

 


多分この「論文」(笑)は、とても長くなると思います。それほど奥の深いマシンです。「徹底的に使い込んでやる!」と根性を

 

決めて、取り組んでください(爆)。

 


まず、このマシンの大きな特徴が2つ。ここを取り違えると、方向を見失います。その一つが・・・

 

 

「ギターアンプ・シミュレーター」

 

 

です。なにをいまさらと思うかもしれませんが、もう一つの特徴を知れば、私が何を言おうとしているかが、わかるとおもいま

 

す。そのもう一つの大きな特徴が・・・

 

 

「アンプに繋ぐための、オーバードライブ/ディストーション・シミュレーター」

 

 

なんです。それをとりあえず、皆さんに早く教えたくて、これを書き始めました。

 


今まで「ギターアンプ・シミュレーター」はいっぱいありました。名機サンズ・アンプ、同じく名機PODが登場以来、もうこれで

 

終りなのかなとも思っていました。確かにレコーディングで使った感触は、シミュレーターとして十分であり、工夫次第でなん

 

とでもなるものでもありました。ただ、私が欲しかったのは「アンプに繋ぐことを前提にしたシミュレーター」だったんです。と

 

いうより「音作りの幅がPODなみに広いオーバードライブ/ディストーション」が欲しかったんです。この「ST」の前の機種、

 

「LE」にもだいぶ食指が動いたんですが、いかんせん「あの大きさ」は・・・(笑)。ペダルは「ワウ」だし、なによりシミュレーター

 

に「チューブ」というのが胡散臭くて(爆)。その私の思いが通じたのか、こんな可愛い姿になって、登場してきました。

 

 

 

 


 全体は、大きめの弁当箱サイズ。ペダルは相変わらず「ワウ」ですが、小さくなったおかげで、使う気になります(笑)。ちい

 

さくなって、かわいらしくなりました。ツマミの数は必要最小限度。ちょっと慣れないと、とまどうかもしれません。いくつかの

 

ツマミが2重の機能になっています。

 

 

まず、いぢる前に、背面パネルを見てください。
 

INPUT、OUTPUTの他に、USBが付いています。「音色の管理が出来る」とか、「インターフェイスになる」なんていうのは

 

「オマケ」です。OUTPUTはステレオ仕様。ヘッドフォンも差し込めます。そして見慣れない切り替えスイッチがひとつ。こい

 

つが・・・「決め手」です。この「ST」のすべてを物語っています。この切り替えスイッチ。4段になっていて・・・

 

 

VOXアンプ専用


フェンダー系アンプ用

 
マーシャル系アンプ用

 

ライン専用

 

と切り替えることができます。今までこんな身勝手なやつが、かつてあったでしょうか(笑)。わがまま言い放題です(笑)。なお

 

かつDAW用にトータルのLEVELが背面にも用意されています。過大出力が出ないように。ということは・・・かなり過大な出

 

力を、アンプに送れると・・・(笑)。 


ところで、この「ST」。シュミレターとしての切り替えが33種類(!)あります。それにあわせるキャビネットが11種類。実際に

 

 

 

 

 

キャビネットを使わない設定もできるので12種類ですね。これを計算すると・・・

 

 

33×12=396

 

 

396種類のセッティングで出来ることになります。そしてコレにOUTPUの切り替えが4種類。

 

 

396×4=1584

 

 

なんと、1584種類のセッティングが出来ることになります。ただ・・・ことはそう簡単ではありません。
 

あなたが今「レスポール」を使ってるとしましょう。ピックアップはハム×2個。切り替えは3つできますね。そうするとですね・・・

 

 

1584×3=4752

 

 

単純に考えても、4752通りの音色が出ることになります。どうやって、これを確認すれば、いいんでしょうか?(笑)。

 


そして困ったことに・・・私が今使っているギターはH-S-Hでハム−シングルの切り替えが出来ます。ということは切り替えの

 

種類は9種類。

 

 

1584×9=14256

 

 

・・・(笑)。笑うしかありませんね。今メインしてるのが2ハムのギターとH-S-Hの2種類。しかもピックアップの性格が全然異

 

なるため、リア・フロントの単独の音でも、まるで違う音です。ということは・・・

 

 

4752+14256=19008

 

 

1日100個ずつ確かめても、190日かかります。半年以上ですね。そんなにたしかめてたら、最初の音なんか忘れてしまう

 

ことでしょう。それでなくとも、1日に100音色づつ聴くわけですから。

 

 

ところがですねえ〜(笑)、ことはそれだけじゃすまないんですよ。この「ST」、当然歪ませるための機能があります。2ボリュ

 

ームのアンプと同じ方式で「GAIN」ツマミがあります。これがまた、よく反応するんですねえ〜(笑)。まあ単純に0・5・10とし

 

ましょう。3種類の音がすぐに出せます。そしてですね、この「ST」の最大の特徴。なんと「PEDAL」セクションに、「オーバー

 

ドライブ」や「ディストーション」「FUZZ」が装備されているんです。ノーマルとあわせると6種類。また計算ですが・・・(笑)

 

 

19008×3×6=342144

 

 

34万音色を、どうやって確かめましょう(笑)。たしかにあくまでも計算上です。ですが・・・

  

私が「化物マシン」「怪物マシン」と呼ぶ理由がわかってもらえると思います。

 

 


当然のことなんですが、私もまだ使いきれてるわけではありません。すでに「こりゃ、いい音だ!」っていうのはいくつか見つけ

 

ていますが、自由自在というわけではありません。それはみなさんと同じです。そのうちのひとつを紹介しておきます。

 

 

取扱説明書をみると、さいしょに「クリーン」の音が出てきます。この、「クリーン」。抜群にいいですね。今、これを掛けっ放しに

 

しています。取説によると「高級ブティックアンプ」。たぶん「ハワードダンブル」あたりなんでしょうか。この「クリーン」チャンネル

 

では「GAIN」ではほとんど歪みません。どちらかといえば「音にハリがでる」カンジです。これが絶妙にいいんですねえ〜。

 


最初に言っておきますが、実際「いいアンプ」・「いいギター」を所有し、それなりに「いい音」が出ていて、その音に満足している

 

人には、必要のない機材です。ただ実際には、ライブハウスなどに行けば、JC−120などを使う機会が多いと思います。スタ

 

ジオでもそうですよね。このJC−120、良い悪いで言えば「良いアンプ」です。でも実際に使うとなると、なかなかいい音がでま

 

せん。「JC−120の音」は簡単に出るんですけどね。

 


そこでこの「ST」の登場です。すでにスタジオでJC−120に繋いでトライしています。それなりにJC−120での音作りは熟知し

 

ていたつもりですが・・・この「ST」、抜群にいいです。まったくJC−120らしくない音が出てきます。JC−120らしくないというよ

 

り「普通のアンプ」の音になります(笑)。私は基本フェンダー系の音が好きなんですが、その音が出せます。私が所有しているア

 

ンプも、フェンダーの割には、細くてチリチリの音が得意なんですが、これにこの「ST」があってくれれば、もうバッチリでしょう。

 

この音ひとつのために「ST」を買っても、損はないと思います。特にみなさんより遥かに安い値段で手にいれてるので・・・(笑)。

 

サウンドハウスより安い値段です。ちなみに、1万円で結構、おつりがきました(爆)。

 

 

まずこの「クリーン」チャンネルには「赤」「緑」「オレンジ」の三種類があります。セレクターの上にある小さなボタンで切り替えま

 

す。回すセレクターで11種類、コレを「赤」「緑」「オレンジ」のボタンで切り替えて33種類です。この3色には「STD」「SPL」「CST」

 

とい名前が付いています。「スタンダード」「スペシャル」「カスタム」でしょうね。同系統の音が3種類ずつ並んでいると思えばいい

 

でしょう。ちなみに「クリーン−CST」にすると、「GAIN」が効かなくなり、イコライジングをすべて「5」にすると、「ほぼスルー」の音

 

になります。完全にバイパスではありませんが、「今のセッティング」の音が確認できます。私はこれを「パッチナンバー」の「0番」

 

に登録しています。これは他のマルチエフェクターでもみんな同じです。私の持っているどのマルチエフェクターでも「0番」あるい

 

は「Aの1番」は、必ずこれが入っています。これは、皆さんも「クセ」にしたほうがいいですよ。なにがあっても最初にギターやアン

 

プをセッティングする時は「0」を呼び出しておけば、アンプを痛めることはありません。ただギターをアンプにつないでいるのと、ほ

 

ぼ同じ状況です。パッチを一つ消費しますが、それでアンプを守れるなら、安いもんでしょう(笑)。ちなみに「ボリューム」−「音量」

 

もほぼスルーと同じにしています。ボリュームペダルも生かしてあり、まったく音を出さないようにもできます。

 

 

それと、これはかなり「画期的」なことなんですが・・・。ヘッドフォンで作っている音と、実際にアンプで出してる音に、違和感がない

 

んです。まあまったくって言うわけではありませんよ。アンプのほうが絶対的に大きいスピーカーなんですから。ただ最初に部屋で

 

ヘッドフォーンで作って、それをスタジオの持って行き、JC−120に繋いで音を出したら・・・あーら、不思議(笑)。印象がそのまま

 

なんです。もちろんJC−120は「例の全部0」セッティングですケド(笑)。前にも書いたんですけど、ちょっと説明しておきますね。

 

 

実は「JC−120」の音っていうのは「プリ部」の音なんです。独特のチューニングがなされた「プリ部」こそが、「JC−120の音」な

 

んですね。だからこれを嫌って、裏のリターンにプリアンプを突っ込んでる人もいます。そうするとJC−120の「パワー部」だけが

 

使えるんですね。ところがこの「パワー部」、とても素直で良い音がするんです。箱もスピーカーもそれなりにヘヴィー・デューティー

 

なものが使われているので、「パワー部」だけで鳴らすと、とてもJC−120とは思えない音になるんです。ただ後ろに繋いだり、プ

 

リアンプを別に用意するのは面倒だなあ〜、と思ってる私が編み出したのはセッティングが・・・

 

 

Vol:10

 

Tre: 0

 

Mid: 0


Bass:0

 

 

・・・(笑)。という、超極端なセッティングでした。こうすると、「プリ部」はまったく働かず、なおかつ「コーラス」は使えるという、一石

 

二鳥のセッティングなんです。「ST」を買うまでは、ここに「ZOOM G2.1u」を繋いでました。これは、私のフェンダー・アンプでも

 

同じです。私のフェンダー・アンプは、トーンコントロールを使っても、JC−120のような極端な音にはなりませんが。ただどちら

 

にしても、もうひとつ中低域にパンチが欲しいというか、バン!と密度の濃い中音域を出してて欲しい気がしていました。フェンダ

 

ーはそれなりに音が作れるのでまずまず満足していましたが、JC−120のためになにか良いものはないかなと(笑)。そして満を

 

持して手に入れたのがこの「VOX Tonelab ST」です。意外と目立たないところで、チョロチョロと良い評判が聞こえてきて(笑)。

 

まあ、とある人が褒めてたんで、なんと試奏もせずに「これ、下さい!」になっちゃったんですね(爆)。安かったし(^・^)

 

 

今、次のライブのために、早急に音を作らなければいけないので、毎日毎日いぢくっているんですが、この「クリーン」が、ことの

 

ほかお気に入り!!今使ってるビル・ローレンスの2ハムに、ベスト・マッチングの音なんです。ほどよく太く、切れ味のいい音な

 

んですよ。しかもピックアップの3つのポジションで、まったく表情が変わります。
 

 

普通ならこの音のまま歪ませるには「GAIN」を上げるですが、このチャンネルは「クリーン」です。そこで「PEDAL」チャンネルが

 

生きてくるわけです。もうこの音のおかげで、この「ST」の設計思想がひしひしと伝わってきます。普通「マルチエフェクター」は、

 

「アンプのシミュレーション」=「歪みの選択」になっているんですが、この「ST」は違います。エフェクトにオーバードライブもディス

 

トーションも用意されています。今すぐこの音のまま、必要なだけ歪ませることができます。まあ、邪道といえば邪道でしょう(笑)。

 

なんのためのアンプのシミュレーション?みたいになカンジですよね。でも、それがことのほか使いやすいんですね。全体のシュ

 

ミレーションとしては33種類のうち、80%は歪みに特化しています。しかーし、よく考えて下さい。これを作っているのは「VOX社」

 

です。AC−30を作っている会社です。当然AC−30が持っている、「クリーン」「クランチ」「オーバードライブ」がメインになってる

 

はずです。ましてや「VOX専用OUTPUT」があるんです。「あの音」は全部作れるはずです。もしそこに、ちょっとだけ、オーバード

 

ライブが足せたら・・・(笑)。それを簡単に実現できるのが、この「ST」です。

 

 

いいですか。くれぐれも「いいアンプ」を持ってる人は必要ないですよ。それとやはり、一つのシステムで、いろんな音を出したい人

 

のためのものです。「自分のこの音」っていう確信のある人は、買わないで下さい(笑)。ライブハウスにいったり、練習スタジオにい

 

ったりして、いつも自分のアンプを使うわけじゃない人。あるいはアンプの音が「今ひとつ」だなあと思ってる人に限ります(笑)。それ

 

と宅録には、バッチリだと思います。

 

 

もうすでに色んな音にチャレンジしてます。例えば「レイナードスキナード」の「エド・キング」「スティーブ・ゲインズ」の「ストラトの音」と

 

か、「ラリー・カールトン」の「ストラトの音」。まずはハムの音がいいのはわかったんで、シングル系の音にチャレンジしてます。ひとく

 

ちに「ストラトの音」と言っても、ほんとにみんな「違う音」を出してますよね。やはりプロは、100人いれば、100通りの音があります。

 

でもそれをこの「ST」でトレースすることが出来たら・・・すごいことだと思いません?(笑)。いや、実際に出来るから凄いんですよ、こ

 

の「ST」は。

 

 

では具体的に、作業を進めましょう。まずは、「アンプ選び」です。33種類の中から、最も近いであろうモノを捜します。この時「近い

 

モノ」も記憶しておきましょう。ファースト・インプレッションで選ぶのもいいですが、必ずしもそれがベストだとは限りません。すこしい

 

ぢってみて、良ければそのまま。印象が違ったら、すぐ変えてみた方が良いです。いろいろ試すのは、時間の無駄にはなりません。

 

それぞれの「アンプ」で、変化の度合いが違いますから。

 

 

まずは「アンプ」を決めて、「トーン」をいじって見ましょう。この時にいじるのは6つのツマミです。「プレゼンス」「トレブル」「ミドル」

 

「ベース」「ボリューム」そして「ゲイン」です。やってみるとわかるんですが、「ゲイン」の位置によって、他の「トーン」の動き具合が

 

異なります。ゲインが低めだと、「トーン」の動きはおとなしめです。それがゲインを上げていくと、より過激にというか、トーンの動

 

きがハッキリわかります。ただ、ハッキリわかるからといって、なにもかもゲインを上げるのは、愚の骨頂です。ゲインを上げてト

 

ーンを調整し、また少しゲインを下げてみて、音の確認。いわゆる「素の音」が良くなければ、いくらいじってみても、しょうがあり

 

ません。歪みだす前の段階で、音を決めないと、あとあとガサツな音になってしまいます。はっきり「歪みの音」がわかってる場合

 

は、逆にそちらからのアプローチでもいいんですけどね。

 

 

 

さてこの段階で、今自分の探してる音に何パーセントぐらい近くなっているかを、自分で判断して下さい。90%ぐらい似ているな

 

ら、あとはゲインとトーンで追い込んでいったほうが良いでしょう。逆に似てはいるけど今ひとつの場合には、「キャビネット」の登

 

場です。

 

 

この「キャビネット」。まあ平たく言えば「トーンのプリセット」なんですけどね。私が試したカンジだと、「ツマミのトーン」では補いき

 

れない周波数帯の音が変わります。特に「ミドル」「トレブル」「プレゼンス」の中間の音。もちろん低音も変わるんですが、低音は

 

アンプである程度「音圧」として得ることも出来るんですが、細かい周波数帯はこの「ST」ではいじれません。そこを補うのがこの

 

「キャビネット」のプリセットです。これは11種類しかありません。それぞれ切り替えてみてのカンジは掴みやすいですね。しかも

 

切り替えれば、はっきり音が変化します。コレを切り替えながら捜して、どれかに決めます。そして「キャビネット」を決めた時点で、

 

また「トーン」の調整に戻ります。

 

「キャビネット」を切り替えると、「プレゼンス」「トレブル」「ミドル」動きが明らかに変わります。より変化がハッキリわかるようになり

 

ます。「キャビネット」を変えることによって、より「音色に方向性」が出てきます。普通、音の重要な部分がこの「プレゼンス」「トレ

 

ブル」「ミドル」の領域です。これのどこが強調されるかによって、音が決まります。それが「音のキャラクター」になります。この3

 

つを動かしているだけで、音はみるみる変わっていきます。この時、ツマミのメモリを「1」ぐらい変えても、ハッキリはわかりません。

 

かえって大げさなぐらい一度動かしてから、戻すようにしたほうがわかりやすいです。「プレゼンス」「トレブル」「ミドル」を調整しては、

 

それにあわせて「ベース」を調整する、っていう感じですね。音によっては「ベース」がググっと動く音もありますからね。すべては「ケ

 

ースバイケース」と「慣れ」です。私はもうすっかり掴みました(笑)。面白いように音が作れます。

 

 

今私はビルローレンスのH−S−Hを使い、「ハーフトーン」で音を出しています。私のギターでハーフトーンが出るものは、いっぱい

 

あります(笑)。一番ノーマルな音が、フェンダー+ダンカンがのったテレキャスターです(笑)。これ以外にも、3シングルでハーフトー

 

ンが出るギターがいっぱいあります。それがですねえ、それぞれみんな違う音がするんですよ(笑)。いや、これって凄いことなんだ

 

よね。ギターの特性、ピックアップの特性が、素直に出てきます。ZOOMはわりとグチャっとしてて、それはそれで便利だったんだ

 

けど、これはすごいです。微妙に違うとかいうレベルではありません。ギターによって、はっきり変わります。ということは・・・それぞ

 

れにセッティングを出さなければいけないってこと。ZOOMは40のパッチが使えるんだけど、全部使ってました(爆)。それでも足

 

りない。GP−16はパッチが100あるんで、どんな楽しいセッティングでもドンと来いだったんだけど。この「ST」はパッチが50。足

 

りないだろうなあ〜(笑)。まっ、「USBで管理する」っていうお楽しみもあるみたいなんで。

 


まずここまで追い込んで、音を保存します。ひとまず「完成」ってことで。これはまた、あとあと調整します。いつまでも同じ音色を聴

 

いてると、耳がバカになりますから、一旦違う音に行きます。これを毎日繰り返して、音を追い込んでいくわけですね。ところで、ま

 

だ「エフェクト」は使ってません。ここで「エフェクト」を使って見ましょう。

 

 

アンプのツマミの下にあるツマミが「PEDAL」セクション。その右隣もエフェクト「MOD/DELAY」セクション。2種類のエフェクト・

 

ツマミがあります。この下にあるほうに「オーバードライブ」や「ディストーション」が用意されています。一つ音を作ったら、まずコレ

 

を試してみましょう。いままでのエフェクターやシュミレーターは「アンプ」=「歪み」の選択でした。従って、クリーンで作った音を

 

「そのまま」歪ませてみるなんて芸当は出来ませんでした。ゲインを上げていけば、当然音のカンジがかわりますからね。ところが

 

この「ST」はそれが簡単に出来るんです。しかも・・・。

 

 

「PEDAL」セクションのツマミの一番左に倒した状態。なんて書いてあります?(笑)。そう、ここに「コンプレッサー」が用意されて

 

いるんですが・・・。こいつがまるで「ブースター」のように動くんですねえ〜(笑)。ツマミを回すだけで、機能がONになります。その

 

まま「コンプ」を選んで、その隣の「センス」のツマミを一番左に。一番エフェクトがかからないセッティングにすると、あーら不思議

 

(笑)。コンプというよりは、ブースターのほうがイメージが近いですね。それでこのままセンスのツマミを上げていくとコンプが強くか

 

かるわけなんですが、こいつがまあなんというか、とてもアバウトに出来ていて、いい具合に歪むんですよね。これ以外にちゃんと

 

「トレブル・ブースター」が用意されています。しかも・・・「VOX用」と宣言しています(笑)。なんて大胆なヤツなんでしょう。こんなわ

 

がままな機械はなかなかありませんよ(爆)。「ブースター」以降に「歪み」が用意されています。だから全体としては、「アンプ」で歪

 

ませるのか、「エフェクト」で歪ませるのか、2種類を選ぶことができます。またどちらで歪ませても、トーンの調整は必要になるとい

 

うか、最終的にはどの音でも、「トーンで音を整える」のがお仕事になります。特にエフェクトで歪みを加えると、トーンのかかり具合

 

が変わるし、アンプで歪ませていると、まったく別の音を作ることもできます。

 

 

もうひとつ加えておくと、「リバーブ」セクションが付いています。ZOOMなどによくある「無段階調整」方式です。細かい設定はでき

 

ないので、あくまでも「オマケ」です。オマケなんですが・・・音を作ってる時にリバーブを加えると、「音の印象」が変わります。変わ

 

ると言うか、より実践的な音になります。リバーブを加えない状態で音を作ってると、とても味気ない音に聴こえます。ほんとうはリ

 

バーブを加えないほうが、より実際の音なんですが、リバーブを入れることにより、気持ちよく作業が出来ます。もちろん作ってる

 

最中に、切ったり足したりするんですよ。オマケとはいえ、リバーブだって「種類」があります。ロカビリーの音色に、ホールのロン

 

グ・リバーブを足す人はいないですよね(笑)。リバーブを加えて調整しながら、ある程度出来上がったら、切って聴いてみる。そう

 

すると、作業が長続きしますよ。

 

 

 

これが「ST」の初期段階ですね。今私は、「ST」をいじってるのが楽しくてしょうがありません。また私は、「ST」の前に、ZOOMの

 

G2.1uを繋いでいます。いわゆる「マルチのマルチ遣い」です。2台が連動しているわけではありません。基本的にライブで使う音

 

のほとんどは、ZOOMですでに作ってあります。もうすぐまたライブなので、それを「ST」に移してる時間はありません。っていうか

 

ZOOMと同じ感覚でこの「ST」を「マルチエフェクター」として使うつもりはないんです。今は「ZOOM」→「ST」にしていますが、来

 

年には「ST」→「ZOOM」にするつもりです。基本的な機能はZOOMで。根本的な音作りと歪みを「STで」っていう考え方です。新

 

しい「歪みを作るエフェクター」としてこの「ST」を使いたいんです。空間系はどうしてもZOOMにはかないません。ディレイの2台が

 

け、3台がけにリバーブなんて芸当は、ZOOMかGP−16にしかできません。またZNR−ZOOMのノイズ・リダクションのほうが

 

遥かに優秀だし、私の場合GP−16かZOOMでしか作れない(実際にはKORGA3でも作れるケド)音もあったりします。もともと

 

「歪み」としてこの「ST」が欲しかったわけで、それが私の「本来の使い方」の目標です。

 

 


最初に言った通り、この「ST」、初中級者にはオススメできません。初中級者が「マルチ」として「ST」買ったら、痛い目を見るでし

 

ょう(笑)。「マルチ」としての機能なら、ZOOMの半分にも満たないと思います。逆にこの「ST」を「オーバードライブ/ディストーシ

 

ョン」あるいは「プリアンプ」代わりに使いこなせる上級者なら、こんなに便利なヤツはいないと思います。なにがスゴイって、「クリ

 

ーン系」の音が自由自在に作れるのは、ほんとにスゴイです。また「クリーン系」の音をきっちり作っておくと、「そのギター」がいっ

 

たいどんな音のギターなのか、一発でわかります。極端な話、レコーディングで使えるギターなのか、あくまでもライブ用なのかま

 

で、はっきりわかります。基本的なギターの持つ「音の太さ」、ピックアップの音の太さが、一目瞭然です。今のところ・・・フォトジェ

 

ニックは・・・「失格」でした(笑)。こいつは「ライブ用」ですね。ヤマハの古いピックアップを載せてあるんですが、ちょっとムリです

 

(爆)。ただ、ライブ用に音を作る分には、全然いけます。

 

 

それと、もともとこのフォトジェニックに載っていた2ハムのピックアップ。ビル・ローレンスに載せ変えたんですが、こいつは「大当

 

り!」でした。すごいシャープなハムの音がします。リペアーの目黒君いわく「きっちり調整したレースセンサーみたいな音」だそう

 

です(笑)。今コイツが、メチャお気に入りです。まず第一弾として「フォトジェニックの音」をここにアップしたいですね。配線を直し

 

ていないので、ちょっとノイズがのりますが、「ST」の魅力は、十分引き出せます。プリセットだけでも、けっこういけます(笑)。録

 

音してアップしますので、少々お待ち下さい(笑)。

 

 


それと・・・「フォトジェニック」をバカにしてる人(笑)。フレット音痴?ネックが反る?どこにそんな現象が出るのでしょう?そんなの

 

が全く出てこない、私のフォトジェニックだけが特殊なのかな?音が高級品にかなわないのはわかるけど、初中級者にバカにされ

 

るようなモンじゃないと思うんですケド。もしそうだとしたら、買うときにちゃんと見ていない、自分が悪いんだね。そうとしか言いよう

 

が無い(笑)。ほんのちょっと「お手入れ」すれば、初心者には十分オツリがくるギターだと思います。そんなこんなで(笑)、ぜひ「フ

 

ォトジェニックの音」をアップしたいと思います。

 

 

Part2はこちら

 

 


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